2020年8月20日・「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー/第25回AMDアワード」授賞式(都内某所)

2020年8月20日・「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー/第25回AMDアワード」授賞式(都内某所)

たけし映画の集合写真に映り込もうと
して追い出される夏野剛:ロマン優光
連載241

ロマン優光のさよなら、くまさん
連載第241回 たけし映画の集合写真に映り込もうとして追い出される夏野剛 最近は「子供のころに見た『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』でコチャン少年が額を撃ち抜かれて射殺されるところがめちゃくちゃ怖かったなあ」とラジオきっかけで思いだしたりしながら日々を過ごしていたわけなのだが、自分のTwitterのタイムラインに度々出現する動画に心を乱され、平穏な日常が崩されることに。
 カンヌ映画祭で初上映された北野武監督の『首』のフォトコールの時の映像で、北野監督、西島秀俊氏(西島さんをみるたびに「あっ! BLACK SUNだ!」と思うのをいいかげん私はやめなくてはいけない)をはじめとする見覚えのあるスターたちが並んでいるはじっこに、なんだか見たことあるけど誰だかわからない男が厚かましく(そういうふうに見える)立っていて、係りの人に追い出される(ように見える)という、見ているほうが恥ずかしくなってしまうようなもの。RTで回ってくるたびについつい見てしまい、恥ずかしさのあまりに布団に走っていって顔を埋めてしまう。さっきはそれで転んでしまった。足痛い。
 男の名前が書かれていたけど、すぐには何をやっている人物かは頭に浮かんでこない。「『ゲームの歴史』の人だっけ? いや、その人は岩崎夏海で、この人は夏野剛、夏しか合ってない。名字と下の名前で全然違うし。そうか、KADOKAWAとドワンゴの社長の人だ」と心当たりが浮かぶまで、しばらく考えてしまった。
 そもそも、この人については肩書きとか、誰と仲がいいとか、本当につまらなくて不快なことを言っては何度も小さく炎上していることとか、三浦瑠麗さんについて何か気持ち悪いことを言ってたのは何となく知っているが、何の実績で今の立場にたどり着いたのかとかは未だに自分はよくわかってない。
 夏野剛氏がどういち立場の人だか思いだしたので、映画との関連性もわかったものの、なんであの並びに入り込んでいたのか、さっぱりわからない。普通に考えて、そんな立場の人でああいうことしてる人はあまりいないのでは。「自分も出ていかなきゃいけない」と勘違いしたのだとしても、よほど映画祭とか映画自体に興味がないということでもなければ、普通はそんな勘違いはしないだろうと思うし、途中で気づいて自分から出ていきそうなものなのだが。
 自分の意思で非常識にしゃしゃり出ようとしていたとするなら、クリエイティブなコンテンツに関わる会社の社長なのに創作物とかクリエイターに対する理解も敬意も興味もないのではないかという疑わしい気持ちもわいてくる。わいてはくるが、何の確証もないし、もしかして何かの罰ゲームでやらされていた可能性だってある。家族が人質にとられて脅迫されてやらされた可能性だってある。何にだって可能性はあるのだ。もしそうなら、夏野氏は被害者。うかつなことは言えない。まあ、ああいうことを自分の意思で自然にできてしまう人間が存在しているよりも、無理矢理やらされていてくれた方が安心できるというものだ。
 そういえば「あれが角川春樹だったら」みたいなことをいう人がわりといるのだが、そもそも角川春樹氏が関わっていたら色々と大変なことになって、北野武監督作品としての『首』は完成しないだろうから、カンヌで上映なんてこともなく、あの場が成立することもないはずなので大丈夫。何が大丈夫かわからないが、大丈夫だ。 
 角川春樹氏の名前を書いていたら、小説『帝都物語』ラストの角川春樹登場シーンを思い出したので、「荒俣先生があんな風に書くから、春樹がいい気分になってしまい、既にかなりスピってたのが、地震を止めれるぐらいまでスピってしまったのではないか」という問題について、これから考えていきたいと思う。

(金曜連載)画像/2020年8月20日・「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー/第25回AMDアワード」授賞式(都内某所)
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