中村倫也の演技と俳優力を改めて振り
返ってみる：ドラァグクイーン・エス
ムラルダ連載460

エスムラルダの「勝手にワイドショー！」

第460回　中村倫也の演技と俳優力を改めて振り返ってみる　3月25日に、俳優の中村倫也くんと、日本テレビの水卜麻美アナが結婚を発表したというニュース。みなさん、おそらくご存じよね？

　2020年の4月期、コロナ禍真っ最中に放送されていたドラマ『美食探偵　明智五郎』。あの状況下で、撮影中断を余儀なくされつつも、「特別編」を挟んだりして放送を続けたことに、アタシはいたく感動した（そしてこのコラムにも書いた）ものだけど……。まさか、あの作品を機に二人が出会い（ちなみに、水卜アナはスマートフォンの音声検索機能「クルックー」の声の役）、結婚にまで至るなんて！

　ちなみに、アタシが初めて中村倫也くんを知ったのは、2005年に放送された朝ドラ『風のハルカ』。中村くんはヒロインのいとこ役で、かなりおっとりした男の子を演じていたんだけど、とにかくかわいかったのよ！

　その後、ドラマでも映画でもミュージカルなどの舞台でも、「中村くん、ここにも出てる！」「ここにも出てる！」という状態が何年も続き、気がつけば、ゴールデンで主役を張る存在に。

　なお、飽きやすいアタシにしては珍しく、中村くんのことはずっと好きなの。とはいえ、「顔がタイプ」と思っていたのは最初の頃だけ（あ、今ももちろん嫌いじゃないけど）で、途中からは完全に、俳優としての中村くんに夢中に。「めちゃくちゃ存在感や華がある」というタイプではないけど、シリアスからコメディまで、そしてキリッとした役から超頼りない役まで縦横無尽に演じられる、あの幅の広さはすごいと思うのよ。なので、中村くんが出ているものは、つい気になって観ちゃうのよね。

　ところで今、「ZIP！」に中村くんが出演した際、水卜アナの好きなところを聞かれ、「絶妙に短い腕が……」と答えたことや、「午前0時の森」で「理想の上司（水卜アナのこと）は、家では主にアザラシのように床で寝ております」という中村くんのメッセージが読まれたことが、「中村倫也、モラハラっぽい」と話題になっているそう。たしかに、容姿をいじるのはタブーとされている昨今、あの発言はアタシもやや気にはなったんだけど……。「二人の関係性の中では許される愛のある冗談」というのも世の中には存在するし、なかなか難しいところよね。

　それよりアタシ、「ZIP！」に登場したときの中村くんの顔のほうが、やや気にはなったわ。朝だったせいか、髪型のせいか、ノーメイクだったせいか、ちょっとアタシが知っている中村くんの顔とは違ったような気がして……。次に見るときには、できれば見慣れた中村くんの顔になってくれていますように（これも容姿いじりに入るかしら……）。

＜水曜連載＞【エスムラルダ：プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」（ポット出版、共著）
twitter：@esmralda001

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