湖月わたる 心が踊る時ーー元タカラ
ジェンヌによる連載『早花まこの、「
2STEP、できますか?」』

宇月颯へのインタビューから始まった、早花まこによる連載『早花まこの、「2STEP、できますか?」』。宝塚歌劇OGでライターとして活躍する早花が、GANMI✕宝塚歌劇 OG DANCE LIVE 『2STEP』に向けて出演者の様子をお届けしていく。第二回目は同公演スペシャルゲストの湖月わたるに話を訊いた。湖月にとっての振り付けとは。
「筋力トレーニングを本格的にやり始めてから、1年。重心が安定して、すごく踊りやすくなりました」
そう語るのは、湖月わたるさん。2003年から2006年まで宝塚歌劇団星組のトップスターを務め、卒業後も数多くの演劇、ミュージカル、ダンスコンサートやライブのステージに立ち続けている。彼女の魅力のひとつである力強いパフォーマンスは、これまでダンスレッスンと自主トレのみで生み出されてきた。
宝塚歌劇団のトップスターさんは、とてつもなくハードな毎日を過ごしている。朝から夜遅くまでのお稽古や公演、その合間には写真撮影、取材を受けて公演のPRを行う。当時の湖月さんは筋力トレーニングの時間を設けるまでもなく、日々の仕事をこなすだけで必要な筋力が培われていた。
「そうそう! 相手役さんをリフトしたり、もう「日々、筋トレ」だったね」
そう言って笑うと、「筋トレはすごく地味で単純な動作、でも続けることでダンスの質が格段に上がる。踊りがますます楽しくなりましたね」と続けた。彼女が筋力トレーニングを重要視するようになったのは、こんな理由からだ。
「年齢を重ねても、なるべく長く踊っていられるように。自分の身体には丁寧に向き合いたいと思い、パーソナルトレーニングを始め、その大切さを実感している、今日この頃でございます」
湖月わたる
プレイヤーとして活躍する湖月さんにとって、振付を手掛けることは新境地への挑戦に他ならない。これまでには、ライブやコンサートのワンシーンで、ご自身が踊るパートの振付をした経験がある。与えられた振付を踊るときとは違う楽しさに、わくわくしたそうだ。
「私が自由に踊りを作るとしたら、どうするか」……そんなことを漠然と考えていた時期に、タカラヅカ・ライブ・ネクストの公演『2STEP』で振付をやってみないか、という依頼が舞い込んだ。
「なんていうかね。心の底から湧き上がるものを感じたの。自分のダンスを通じて何かを伝える機会をいただけるんだっていう、感激」
まさに心が踊るような感覚に突き動かされ、彼女は振付を手掛ける決意を固めた。
取材・文=早花まこ
湖月わたる(こづき・わたる)
埼玉県出身。
1989年宝塚歌劇団入団。星組男役トップお披露目公演『王家に捧ぐ歌』が文化庁芸術祭優秀賞受賞。宝塚退団後、NYダンスカンパニーTHE MOVEMENT初来日公演、CHICAGOアメリカカンパニー来日公演等、ダンス、ミュージカルと幅広く活躍している。今秋、ZUKA IN JAZZ SONG & DANCE with NAOKO TERAI Quartet『ALL THAT ZZJA ALL THAT ZZKA』出演予定。

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