福田悠太(ふぉ~ゆ~)主演 オフ・
ブロードウェイ・ミュージカル『悪魔
の毒毒モンスターREBORN』パワーアッ
プして開幕

2023年1月14日(土)EX THEATER ROPPONGIにて、オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『悪魔の毒毒モンスターREBORN』が開幕した。
2020年に日本初演された作品を"REBORN"と銘打ちパワーアップした本作。1984年にアメリカで公開され、一部熱狂的なファンに愛され続ける伝説のカルト映画を原作にしたスプラッターホラーコメディミュージカルで、肩の力を抜いて楽しめる“超おバカな”痛快ミュージカルとなっている。
カルト映画原作特有のはちゃめちゃな展開、強烈すぎる登場人物、大雑把な設定、とんでもない台詞が、池田テツヒロの演出によって少しの脱力感と共に堪能できる。
主演を務める福田悠太(ふぉ~ゆ~)は、毒毒モンスターのときは、顔の3分の2を変なマスクで覆っているが、メルビンの放つ純粋さやサラへの思いがその「変」を超える瞬間があり、本作の魅力そのものでもあるようだ。
また唯一の新キャスト平野綾が演じる盲目の司書・サラは、空気を全く読まないタイプの人物。 それを平野が絶妙なラインで好演しており、観ていて振り回される感情も楽しい。
さらに林翔太は12役、宮原浩暢(LE VELVETS)は16役、霧矢大夢は3役を演じ分ける。 林と宮原はまさに三面六臂の活躍ぶりで、役柄を行き来しながら、幅広いジャンルの楽曲を歌いこなしている。時に鞭で打たれ、時に手足を切られ、ひどい目に遭っているが、いつもちょっと切なげな表情を浮かべつつこの作品を支えている。
霧矢の3役は、本当に同じ俳優なのかと疑うほどの振り切れっぷりで、霧矢でなければできない芝居が観られる。 霧矢が演じる2役の対決シーンは圧巻だ。
ロックバンド「ボン・ジョヴィ」のデヴィッド・ブライアンによる音楽は名曲揃いで、物語のカオスとのギャップに彼の遊び心も感じる。この中で歌われるからこそ際立つ真っ直ぐな想いも印象的だ。グッズのペンライトを使った観客参加の楽曲もある。
開幕にあたっての会見で福田は、本作を「スピード感もすごい、まったく飽きない舞台」と言い、「初演のときは、こういう感じでやっていいのかなという思いがありました。今回はもう、やっちゃっていいんだってところから始められます!」とコメント。
霧矢も「またこのメンバーが集結し、この座長のもとで、たのしい作品に巡りあえて嬉しいです。平野綾ちゃんが新キャストとしていい味を出しまくっています」と話した。
おかしい、笑える、というだけではないものも残る作品。この熱量をぜひ劇場で体感してほしい。上演時間は約2時間35分(途中休憩20分含む)。

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