結成30周年を迎えた日本発祥の名門ロ
ータス・カルテットが東京文化会館で
記念コンサート開催

2023年2月22日(水)東京文化会館小ホールにて、『ロータス・カルテット 結成30周年記念コンサート』が開催される。日本発祥の弦楽四重奏団として30年にわたる国際的な活動歴は、東京クヮルテットの44年に次ぐ偉業ともいえる。
ロータス・カルテットは1992年に結成、翌年の大阪国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で第3位に入賞。95年にシュトゥットガルト音楽芸術大学に入学し、メロス弦楽四重奏団に師事したほか、アマデウス弦楽四重奏団、ラ・サール弦楽四重奏団ら、20世紀を代表する団体の薫陶を受けた。
以来本場ヨーロッパで頭角を現し、世界最高水準として知られるロンドン国際弦楽四重奏コンクールでメニューイン特別賞を受賞するなど、数多くの受賞歴を重ねている。2005年にはヴァイオリンにマティアス・ノインドルフが参加。ドイツ、およびヨーロッパの弦楽四重奏の伝統を継ぐ成熟した団体へと成長した。
2022年、ノインドルフの引退に伴い、フライブルク・フィルハーモニー管弦楽団ほかでコンサートマスターを務めるドイツの若手ヴァイオリン奏者、スヴァンティエ・タウシャーが加入。今回は彼女を迎えて初めての来日公演となる。彼女もまた、メロス弦楽四重奏団のピーター・ブック、ハーゲン弦楽四重奏団のライナー・シュミットらに学んだ伝統の継承者の1人。プログラムはハイドンの『五度』、シューベルトの『死と乙女』というカルテットの保守本流ともいえる2曲の間に、生誕210年を迎えたヴェルディの作品を挟むという構成だ。
「東京で演奏するヴェルディの作品は、彼がただ1曲だけ残した弦楽四重奏曲で、彼のオペラそのもののように情熱的な曲です。きっと楽しんでいただけると思います。また『五度』は冒頭の五度の音程に由来する通称で、ハイドンの作曲家としての技や人間としての技も感じられる素晴らしい曲。そして『死と乙女』は、私たちが結成当時から弾き続けている作品。長大でありながら、シューベルトの不安な気持ちや温かな感情といった繊細な心の動きがしっかりと伝わって来て、何回弾いても名曲だと思わせられる作品です。久しぶりの東京公演でこのプログラムをお届けできることをうれしく思います」ヴァイオリンの小林幸子はそのように語っている。
その口調は淡々としなやかで、自らのキャリアを自然体で楽しんでいるようにも見える。30周年を迎えたロータス・カルテットの現在と、彼らがそこから踏み出す新しい第1歩をこの東京公演で体感したい。

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