夜の本気ダンス、京都自主企画『O-B
AN-DOSS』でキュウソネコカミ、the
engyと三つどもえ

夜の本気ダンスが、3月26日(土)に約4年ぶりに地元・京都で自主企画イベント『O-BAN-DOSS』を開催した。
今回はキュウソネコカミthe engy をゲストに招き、京都在住の夜ダンをはじめとした関西出身・在住バンドの三つ巴対決となった。出演バンドそれぞれがカバー楽曲を披露するなど、熱狂に包まれたイベントの模様をレポートする。
『O-BAN-DOSS』 3.26 Sat KBSホール
夜の本気ダンスの地元・京都での自主企画ライブ『O-BAN-DOSS』が、3月26日に京都・KBSホールで行われた。『O-BAN-DOSS』の開催は2018年7月以来約3年8カ月ぶりで、当日は夜ダン公式キャラ「やつはしくん」と本家西尾八ッ橋コラボ生八ッ橋なども販売。あいにくの雨模様ながら、久々の自主企画を待ち望んだ多くのオーディエンスが足を運んだ。この日のトップバッターはキュウソネコカミ。SEが流れるや瞬時にクラップが沸き立った期待感に溢れる幕開けで、ヤマサキ セイヤ(Vo/Gt)が「西宮から来ました、キュウソネコカミ、withマイケルです!」と告げ、「MEGA SHAKE IT!」「推しのいる生活」といきなりキラーチューンを連発。見渡す限りの手が挙がる絶景を早くも作り上げる。ヤマサキが「久しぶりにやるでー!」と突入した「サブカル女子」でも、楽曲とジャストにシンクロする照明と共に、夜ダンのマイケル(Ba)がサポートを務める一日限りの特別編成で、熱量の高いパフォーマンスを展開。夜ダンのカバーとなる「戦争」では、ヤマサキが夜ダンの米田貴紀(Vo/Gt)ばりのボーカルスタイルでがなり立て、最高潮の熱気をさらに押し上げる。
キュウソネコカミ
MCでは、「ヤバッ! めちゃくちゃ良かったな。他人の曲で欲しいランキングが上がったわ(笑)。そんなにたくさんスタジオに入れたわけではないのに、早い段階で馴染んでくれてありがとうな!」とヤマサキが感謝を伝えると、「それはもうウェルカムがすごかったから!Welcome to 西宮しましたよ!」と返すマイケル。続いて、今日の企画のために夜ダンのフェイバリットアーティストであるFranz Ferdinandから、響きだけで「Michael」という曲をSEに選んだという話に(笑)。その後も、旧友ならではのくだけたトークが一向に尽きないのがほほえましい。後半戦も、コロナ禍をサヴァイブしてきたライブバンドの本領発揮で、「ビビった」「The band」「3minutes」と気概あるメッセージをぶち込み、ヨコタ シンノスケ(Key/Vo)が「マイケル、力を貸してくれてホントにありがとう! でも、こういう助け方をしてくれる友達、仲間、ライバルみたいなバンドがいてくれるからこそ、もっともっといいライブを見せて盛り上げないとなと思った。最後の一曲まで、みんなの踊ってる姿を見せてもらっていいですか!?」と絶叫。ラストの「ハッピーポンコツ」まで全8曲、夜ダンへのリスペクトと愛が感じられたスペシャルなライブだった。
ゆったりとしたBPMで聴かせた「Driver」から、自ずと体が動き出すグルーヴでKBSホールをロックオンしたのは二番手のthe engy。思い思いに肩を揺らしハンズアップする美しい景色を前に、山路洸至(Vo/Gt/Prog)が思わず「本当に温かい人が多くてうれしいです」と吐露。「Under the water」でもソウル、ファンク、ヒップホップ、エレクトロなどを
巧みに吸収した音楽性の片鱗を感じさせていく。ここで、「改めまして、the engyです。ライブをするのは4カ月ぶりぐらいなんですよ。メンバー全員で、緊張するなぁ、恥ずかしいなぁと言っていて(笑)。この緊張に飲み込まれないように、ちょっとだけイキッときますね」と、山路が久しぶりの緊張感と高揚感を楽しみながらthe engyの認知度を観客にアンケート。そして、「全員惚れさせて帰ります、今日はよろしくお願いします!」と宣言した後は、有言実行の「She makes me wonder」を披露。続く「Sleeping on the bedroom floor」「We Dance」でもひたすらクールな音像を構築し、KBSホールの巨大なステンドグラスを前に、音を求めて民衆が集うかのような神々しい光景を生み出していく。
the engy
リズムを途切れさせることなく放った「When you're with me」でも、ライブのもたらすエクスタシーの飛距離を伸ばし続け、アウトロではこれまでハンドマイクだった山路がギターを激情的にかきむしり、「Funny ghost」では藤田恭輔(Gt/Cho/Key)がシンセにスイッチ。メロウなダンスビートにフロアの空気も一気にピークへ。トドメとばかりに届けられたのは、リリースされたばかりの新曲「Higher」。別れと出会いが交錯する春に捧ぐ、ブラスサウンドをフィーチャーした華やかな一曲が、彼らの新境地と可能性を提示する。最後の「Touch me」に至るまで、見る者の心も体もとことん踊らせたthe engyだった。
そして、お決まりの「ロシアのビッグマフ」のSEを背についに現れたのはこの日の主役、夜の本気ダンス。「僕たち京都のバンド、夜の本気ダンスです。よろしくお願いします!」と米田が開口一番、盛り上がらないわけがない最強アンセム「Crazy Dancer」でライブはスタート。4人に向けて伸びる無数の手がKBSホールを彩る中、「LOVECONNECTION」でも音楽を浴びる根源的な喜びを思い出させるようなさすがのステージで魅了し、ハッピーなヴァイブがホールを埋め尽くした「SMILE SMILE」では、お返しに大きな拍手が4人を包み込む。
夜の本気ダンス
「京都から来ました。いや、京都にいました夜の本気ダンスです(笑)。地元に来てくれるのはうれしいもんで、いろいろと準備してる中でオススメの店とかをSNSで教えてあげたらよかったと思ったんやけど、チェーン店がめちゃ好きなのよ。わざわざ遠方から来たのになか卯を教えるわけにもいかんし(笑)。そんな感じでキュウソネコカミとthe engyが温めて、みんなが踊りたいモードになってるところを、夜の本気ダンスが閉じさせてもらいます。なか“卯”だけにね!(笑)」
そんな鈴鹿秋斗(Dr)の100点のMCを経て(笑)、再び熱狂へといざなった「LIBERTY」のお次は、どこかで聴いたあのギターリフ!? キュウソネコカミの「カワイイだけ」を挟み込む粋な演出からの「BIAS」、the engyの「She makes me wonder」からつないだ「Dance in the rain」と、違和感ゼロのマッシュアップは、企画のホストとしてのもてなしの心がひしひしと伝わる、この日のハイライトだった。
さらには、「久しぶりですね、こんなにいっぱいの人の前でライブができるのは。キュウソのライブが始まった途端に、昔のライブハウスの熱気みたいなものを感じて……これこそエモいってやつですね。「サブカル女子」、やらはりましたね。あのときの時代ごと思い出す感じがして、ホンマに泣きそうになりました。当時はまさかマイケルがキュウソのサポートをやるなんて思ってもなかったし、2nd LINEとかに80人ぐらい来たらもう最高! みたいな時期に聴いてた曲なわけで。あと、the engyは要所要所に京都らしさがありますよね。所作とかちょっとした言い方に、めっちゃシンパシーを感じる」と語った米田に、「めっちゃ盛り上がってますね=ちょっとうるさいですね、っていう意味かもしれへん(笑)」と重ねた鈴鹿流の京都人解釈に会場は大ウケ。終始リラックスしたムードでメンバーの和気あいあいのトークは続いていく。「世界的に暗いことはあるけど、ここにいるのはルールを守りながら楽しめる人たちですよね? それじゃやりますか。とは言え残り2曲です。その2曲で君たちの本気のダンスを見せてくれますか!?」米田のアジテートが高ぶる気持ちにアドレナリンを注入する「WHERE?」、KBSホールが揺れるほど飛び跳ねたダメ押しの「GIVE & TAKE」で最高の宴はエンディング。いい歌、いい音、いい演奏という大事な当たり前がきっちり遵守された夜ダンの『O-BAN-DOSS』は、ライブという現場で体感する意義をまざまざと感じさせる。
当然の如く鳴りやまない拍手に呼び戻されたアンコールでも、充実の対バンの余韻に浸りたい思いがいつまでも漂う。そんな名残惜しさという幸福を胸に、最後の最後は光が灯されたステンドグラスをバックに、今日一日を言葉で表したような「Magical Feelin'」でフィナーレへ。キュウソネコカミとthe engyを呼び込み記念撮影の後、一本締めで久々の自
主企画を締めくくった夜の本気ダンスだった。
なお、今後の夜の本気ダンスは各地のイベントに出演後、5月12日(木)大阪・梅⽥CLUB QUATTRO公演を皮切りに全国ツアー『It's a danceable world!』を開催する。
取材・文:奥“ボウイ”昌史
撮影:キムラユキ(夜の本気ダンス・the engy)/ Viola Kam (V'z Twinkle)(キュウソネコカミ)

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