入江甚儀×鳴海唯「生だからこそ味わ
える臨場感を楽しんで」~オールナイ
トニッポン55周年記念公演『あの夜を
覚えてる』インタビュー

2022年3月20日(日)・27日(日)に上演される、オールナイトニッポン55周年記念公演『あの夜を覚えてる』。
本作は、配信型の演劇作品で、ニッポン放送の館内を舞台に役者が演じ、その様子を生配信でおくる。出演者は、W主演の千葉雄大と髙橋ひかる、吉田悟郎、山口森広、工藤遥、入江甚儀、鳴海唯、山川ありそ、相田周二(三四郎)。総合演出を佐久間宣行、プロデューサーをニッポン放送エンターテインメント開発部の石井玄、脚本・演出をノーミーツの小御門優一郎が担当。主題歌を、Creepy NutsYOASOBIのコンポーザーとしても活動するAyase、ボーカルikuraとしても活動する幾田りらがコラボして手掛ける。
今回、キャストの入江甚儀、鳴海唯にインタビューを行った。稽古が始まって数日にも関わらず、一緒にふざけられる間柄になっている二人。ラジオや公演についての思いとは。
ーーまずはこの話があった時の最初にオーディションを受けようと思ったきっかけは。
鳴海:オーディションを受ける直前に友人の舞台を見に行っていてすごく“生もの”をやりたいと思っていた時にベストなタイミングでこの話が来て、舞台でもドラマでもない、こんなことやったことないから絶対挑戦してみたい、と思って受けたのがきっかけです。
ーー最初は事務所から話をもらって、という形でしょうか。
鳴海:はい、そうです。
鳴海唯
ーー内容やコンセプトというよりは、作り方や撮り方に興味がわいたと。
鳴海:そうですね、生配信舞台という作品の形がすごく新鮮で、こんなことに挑戦できることはないと思ったので、受けようと思いました。
ーー入江さんはいかがですか?
入江:最初、千葉雄大くんと高橋ひかるちゃんが出る舞台ですでにキャストは決まっているものだと思っていたのですが、マネージャーさんから話をもらって「え、出れるの? 出たい」と。日ごろからオールナイトニッポンも聞いてますし、これはめったにないチャンスだと思って即答でオーディションを受けたという流れですね」
ーー今回、最初に台本を読まれた時の感想はいかがでしたか。
鳴海:生放送直前のニッポン放送の館内ってこんな感じなんだというリアルな雰囲気が伝わってきて面白いなと思いました。
入江:台本を読む時って、例えば駅とか学校って書いてあったら自分の経験の中にある駅や学校の情景を思い浮かべて登場人物がいる、という風に想像しながら読むんですけど、まずニッポン放送さんの館内をそこまで詳しく知っている訳でもなく、生配信で、スタジオやロケでもないし、カメラマンさん達が僕たちをどういう風に撮って作品にしていくのか全く経験がなかったので、輪郭が自分の中ではっきりしなかったですね。稽古が始まってきているので、大体どういう風になるというのはつかめてきているんですけど。内容としては、僕はすごく好きな内容です。『桐島、部活やめるってよ』みたいな感じで桐島のポジションに千葉雄大くんがいて、周りの人が交錯しあって、ラストに向かって物語が紡がれていく、という。生配信だからこそ味わえる臨場感をより引き立たせている作品だなと。すごくおもしろかったです。
入江甚儀
ーーお稽古真っ最中かと思いますが、稽古や打ち合わせ等では、共演者の方とはどのようなお話をされましたか。
鳴海:まだ2回目なのでそこまで話をするという感じではないんですが、小学生みたいなポーズを取ったりとかふざけたり。
ーー関係値がまだそこまでない中で、よくできますね(笑)。
入江:私たちの人柄で(笑)。鳴海さんが一緒にふざけられる人で良かったです。
鳴海:私も入江さんがそういう人でよかったです(笑)。
ーーラジオ好きな人がいると思うんですが、現場で共演者の方とこういう話をしたい、というような事はありますでしょうか。
入江:ディレクター役の吉田さんがオールナイトニッポンのヘヴィリスナーという事を知っていて、はがきも送ったりしていて、僕も最近役作りも兼ねてはがき職人も毎週していて……昨日も全滅だったんですけども。
ーーさすがにラジオネームは明かせないですよね?
入江:さすがにラジオネームは、秘密にしておきます(笑)。なので、読まれるコツとか吉田さんに相談してみたいですし、歴が長いので、ラジオの魅力を聞いてみたいですね。
(左から)入江甚儀、鳴海唯
ーーそもそも最初にラジオにはまったきっかけは何だったのでしょう。
入江:コロナ禍ですかね。ラジオはTwitterとかSNSと連動しやすいので、昔からちょくちょくは聞いていたんですが、このコロナ禍になって、何もすることができない期間があって、そのときから習慣的に聞くようになりましたね。誰とも会えない期間だったので、その中でラジオを聴いていると誰かと話している感覚になれるというか。
ーー鳴海さんはそこまでラジオには触れてこなかったとの事で、この舞台を通じて新たに知ったラジオの魅力や、逆にラジオの世界のむずかしさはありますでしょうか。
鳴海:そうですね、私は本当に新参者なので、絶賛勉強中という形です。最近ラジオを聴き始めて気づいた魅力は、いまインスタLIVEとかLINE LIVEとかタレントさんと近い距離間にいれるものがある中で、すごく心地いい距離感で繋がれるんだなと。パーソナリティさんが全国に向けて放送されているはずなのに、自分だけに秘密を話してくれているかのような感覚がとても魅力に感じています。逆に難しい部分は、顔が見えない分言葉がダイレクトに入ってくるので、言葉選びがパーソナリティ側のむずかしさかなと思ってます。でもこれだけ時代が変わって、いろんなツールが増えている中で唯一無二な存在感を放っているラジオは本当にすごいなと、その魅力をいまひしひしと感じている最中です。
入江:(鳴海さんは)役柄にあってますよね。ラジオを聴き始めたっていうのが。鳴海さん以外はみんなスタッフ側の人間の役で鳴海さんだけ、マネージャーさんという役柄なので。
鳴海:そうですね。(プロデューサーの)石井さんに、実際ラジオをあまり聞いたことがないという話をしたら、「全然いいよ、ラジオに全然興味がない役だから」と言われて(笑)。さすがに全然聞かないという訳にはいかないですが、役としては、あっているのかなとポジティブにとらえています。でも共演者の方々が皆様ラジオ好きな方が多いので、おすすめのラジオとかそういうお話を聞けたらいいなと思っています。
入江:絶対稽古場でラジオの話にはなるからね。あの番組聞きました? みたいな。
入江甚儀
鳴海:そうなんですよ、そこで聞いてません、ってなりたくないので(笑)。オードリーさん、Creepy Nutsさん、星野源さんとか、聞かせてもらってます。話についていけなくならないように。特にオードリーさんは毎週必ず聞いてます。
ーー今回はお話されるのがほぼ初というような形かと思うのですが、お互いの印象をおうかがいしても宜しいでしょうか。
鳴海:最初にリリースされたキャストの皆さんの紹介を見たときに、入江さんは、はがき職人といい役のために、すでに実際にはがき職人をしている、というのを書かれていて、「本当に役作りを徹底してやっていらっしゃって、すばらしいなと。とても熱心な方だなと尊敬しました。最初の印象はそこでした。
入江:で、その役作りがあって実際に顔合わせしたらかっこよすぎると(笑)。
鳴海:(笑)。まぁルックスはまた演技とは別の話なので。
入江:でも実際に役の中で、その過去が反芻されたらいいなと思って今取り組んでいます。
ーー入江さんからみて鳴海さんはいかがでしょう。
入江:顔合わせの時は、こうやってコミュニケーションを取ることはなかったんですが、声が聞きなじみやすいと思っています。近々、大作映画の声優やるんじゃないかと思うくらい、聞きやすい声の方だなと。
鳴海:ありがとうございます。うれしいです。
入江:そして、フランクで話しやすい方だなと。
鳴海:それは私も同じことを思ってました。
鳴海唯
入江:こういう仕事やっていると、とっつきにくいイメージを持たれてしまうことが多いので、距離感を取られるというか……でもそういう事がなく、自分と似ているのかなと。
鳴海:一緒にちょっとふざけたいけど、しかし超えてはいけない線があるように思ってて、最初は台本読みをしたときは、本当に緊張しました。なので、最初と今とでは全く印象が違うなと。
ーー最後に今回の舞台の見どころをお二人からおいただけますでしょうか。
鳴海:カメラと役者が館内を動き回って話がどんどん進んでいくという、生放送感のある、昔のテレビをみているような感覚になるかと思います。作品として新しいジャンルなので、その“新しさ“と、ラジオ好きな方が忘れられない夜を思い出せるような、「あーこういう夜もあったなー」という懐かしさもあるので、皆さんが持っているあの一夜を”更新できたら“と思います。その日にいろんなハプニングもあると思うので、それも含めて生ものを楽しんでいただけたらと思います。
入江:ラジオの生放送と、演技の生放送がユニゾンしたものってなかなかないので、今までになかったライブ感を僕たちも体験するし、視聴者の方も体験できる作品なので、一夜限りの視聴者と僕たちの一体感を味わえるのもこの作品の見どころだと思います。作品自体が一人ひとりのバトンを渡しながら進んでいくという脚本になっているので、その臨場感を味わっていただいて、一緒に忘れられない夜にしていく加担者になってください。(ポイントは)ライブ感と臨場感です!
(左から)入江甚儀、鳴海唯

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