渡辺えり・キムラ緑子主演 新橋演舞
場・南座『有頂天作家』が上演決定

2022年1月~2月、《喜劇名作劇場》恋ぶみ屋一葉『有頂天作家』が東京・大阪にて上演されることが決定した。本作品は当初、2020年3・4月東京・大阪で上演を予定していたが、コロナウイルス感染拡大防止のために公演中止に。この度、2年の時を経て同キャストでの上演が実現した。
『有頂天作家』は渡辺えりとキムラ緑子による、大好評の“有頂天”シリーズ『有頂天旅館』『有頂天一座』『有頂天団地』に続く第4弾。名優・杉村春子に書き下ろされ、平成4年に新橋演舞場で初演、6年に再演され読売演劇大賞・最優秀作品賞を受賞した名作だ。今作ではタイトルを『有頂天作家』と改め、歌あり踊りありで劇場を笑いと涙でたっぷりと包みこむ。出演は、渡辺えり、キムラ緑子をはじめ、大和田美帆、影山拓也(IMPACTors/ジャニーズJr.)、長谷川純、瀬戸摩純、春本由香、宇梶剛士、渡辺徹。上演は、2022年1月15日(土)~28日(金)まで南座、2月1日(火)~15日(火)まで新橋演舞場にて
ものがたり
明治43年、花街で働く女性たちの手紙の代筆業を営んでいる前田奈津(キムラ緑子)と、流行作家の加賀美涼月(渡辺徹)は、若い頃にはともに小説家を目指して切磋琢磨した仲。その後、奈津は小説家の道を諦めて自称「恋文屋」を生業としているが、人気作家となった涼月とは今でも良き相談相手として交友関係が続いていた。
ある日、片桐清次郎(長谷川純)をはじめとした弟子たちがいる涼月宅に編集者の田熊哲(宇梶剛士)、谷初子(春本由香)が原稿取りに来ているところへ、新たに弟子入りを志願する羽生草助(影山拓也)が現れる。草助の書いた文章を読んだ涼月はケチョンケチョンに貶すが、気まぐれに玄関番を命じた。
時を同じくして、奈津のところへ21年前に死んだと思われていた親友の小菊(渡辺えり)が訪ねてくる。この小菊、昔は芸者として涼月と相思相愛の仲であったが、悲恋の末に他の男へ嫁ぎ、程なくして亡くなったはずであった。死んだと思っていた小菊の登場によって封印しつつあった自分の本当の気持ちを思い出し始める奈津。
またそのころ草助は芸者の桃太郎(大和田美帆)と惹かれあいつつあった。花魁の此花(瀬戸摩純)ら周りの者は二人を応援していたが、“芸者との恋は修行の妨げになる”と師の涼月に固く禁じられている草助は気が気ではない。突然の小菊の登場によって思わぬ方向へ動き出した物語。果たして奈津、涼月、そして小菊たちを待ち受けるのは有頂天な結末なのか……。

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