Runny Noize 完全燃焼の初東京ワンマ
ンライブ「ハナタレ2DAY's大阪と東京
でワンマンライブするで!」

7月30日、4人組メロコアバンド、Runny Noize(ラニーノイズ)が東京・渋谷WWWでワンマンライブを開催した。

洲崎貴郁(ボーカル&ギター)と山田健人(ボーカル&ギター)は、よしもと漫才劇場に所属するお笑いコンビ/音曲漫才師、ラニーノーズとして活動しており、一昨年の「歌ネタ王2019」で優勝、昨年の「第5回 上方漫才協会大賞」で話題賞を受賞するなど、年々注目度も高まっている。そんなラニーノーズは2012年に結成されたコンビだが、バンド“Runny Noize”を結成したのは2008年ということで、実はバンドの方が先に誕生している。メンバーチェンジなどを経て、2013年にフクシマテツヤ(ボーカル&ベース)と児玉とみー優也(ドラム)が加入し、現在のラインナップに。

2017年2月に「Bunny」を配信リリースし、同年9月に1stミニアルバム『We are Runny Noize』を発売。2018年8月に2ndミニアルバム『Runny Noize is better than medicine』、2020年7月に3rdミニアルバム『Thank God It’s Runny’s Day』を発表し、作品ごとにバンドとしてスケールアップしていることをしっかりと感じさせてくれている。ライブに関しても、2017年3月に心斎橋VARONで初のワンマンライブを敢行し、同年10月に心斎橋JANUSで2ndワンマンライブを成功させた。その後も2019年4月の3rdワンマンライブはCOOL JAPAN PARK OSAKA SS HALLで、2020年10月の4thワンマンライブはコロナ禍のため無観客での配信ライブとなったが、会場は梅田クラブクアトロ。こちらも着実に大きな会場へとステップアップしている。とは言え、去年は無観客。その不完全燃焼な思いを払拭すべく、今年は7月23日に大阪・梅田クラブクアトロでライブを行い、更なる高みを目指すために30日に初の東京でのワンマンライブを渋谷WWWで開催した。

開演時間になり、ステージに登場したのはシークレットゲストの大村ジーニアス。会場がざわつく中、「ダブダブダブ(WWW)! 大丈夫です。今日、めちゃくちゃ盛り上がって帰れると思います。僕の歌も聞けますからね(笑)。新曲作り始めてます。まず僕のオリジナルK-POPソングを聴いてもらいたいと思います!」とトーク。オリジナル曲「チェゴ」も披露して会場を温めて、主役のRunny Noizeにバトンを渡した。

まずはドラムの児玉がステージに現れてビートを刻み始める。それに合わせて、洲崎、山田、フクシマも姿を見せ、3rdミニアルバム収録の「Time Flies」でライブがスタート。Runny Noizeのクールな一面を見せつつも、洲崎は「体を揺らせ!」とオーディエンスを煽っていく。そして「飛び跳ねろ!」と呼びかけ、2曲目の「The Plan To Be Poor」へ。ここでは元気にハンドクラップなどを交えて一体感を作り上げた。

さらに勢いをつけるべく、「東京、行けるかい!」とファンに向かって呼びかけたものの、「あ、ちょっと…、曲順間違ってるやん」と演奏ストップ! そこで山田が「ありがとうございます。Runny Noizeです」と改めて挨拶すると、洲崎も「大変な中、来ていただいてありがとうございます!」と来場してくれたファンに感謝の気持ちを伝えた。そして気持ちを切り替えて、「Sorry」へ。声を出せないオーディエンスの思いを汲み取りながら、洲崎と山田が“Hey! Hey!”と拳を突き上げる。「Call Dad Mom」は最後に“児玉、児玉、児玉、優也!(Call Dad Mom Call Dad Mom Call Dad Mom You are young!)”でビシッと決めるなど、序盤からRunny Noizeのペースにお客さんを巻き込んでいった。

「7月23日に大阪でライブをやってきたんですけども、引き続き東京で2DAYS目ということで、ありがとうございます! 延期に次ぐ延期でやっと開催できました」と大阪・東京でのワンマン開催を洲崎が喜ぶと、山田も去年の配信ライブを振り返り、「(ステージに)モニターがあって、配信を見てくれてる人のコメントがあって。その時の洲崎の煽りがすごくて。ロックバンドのボーカルやったら『声出せ!』みたいなことを言うと思うんです。でも、お客さんがいないんで言えなくて。でも、洲崎はボルテージが上がってきて、言ったのが『みんな、コメントしろー! みんなのコメントが力になるからー!』って新時代の煽りを見れた」と洲崎をイジるところにもメンバー同士の仲の良さがうかがえる。

「最後まで楽しんでください。よろしくお願いします!」と呼びかけ、ヘヴィなギターのリフが響いて「SNS」に突入。洲崎、山田、フクシマの3人の違った個性がこの曲でも味わえるが、掛け合いのようなボーカルリレー、重ね合って作るハーモニーも楽曲に彩りを加える。スピード感のある「Nothing」「Nine Deadly Sins」から、「劇団ラニー」のテーマソングへの流れも聴く者(観る者)を惹きつける。“イエー!壮!大!想!像!”と、コロナ禍でなければファンも一緒に叫んでいたはず。

会場も熱くなったところで、中盤のMCでは山田が「最高ですよ。ライブできなかった時間が長かったですからね」とライブができる喜びを改めて噛み締め、大阪は座席があったが、東京は立ち位置を決める仕切り線ありのスタンディングということで、「(声が出せなくても)全然みんなの熱気が伝わったり、ジャンプしてくれたり、全然いいですよね」と笑顔を見せた。そんな山田が首にかけているタオルを見て、洲崎が「タオル何? 銭湯のピラピラのタオル。バンドマンが使わんやん。薄〜」とツッこむと、本当に銭湯のタオルだったことが判明。

和やかな雰囲気で後半戦に突入。9曲目に演奏したのは7月21日に配信リリースされたばかりの新曲「Love & Peace」。この曲は、椎名林檎、平井堅、スピッツなど多くのヒット曲を手がけたJ-POPのヒットメイカー、亀田誠治がプロデュースを手がけた1曲。作詞はフクシマが手がけ、作曲はフクシマと亀田の共作。アレンジも亀田とRunny Noizeが共に手がけたということで、パンクでロックでキラキラしたポップス要素もある爽快なナンバーに仕上がった。キャッチーさもあり、Runny Noizeの一つの進化系にも感じられる作品。現在制作中のアルバムにこの曲以外に何曲か亀田誠治との共同楽曲があるということで、それらがどんなものになっているのかもとても楽しみだ。

「Unsung Hero」「Wow!」と、オーディエンスも拳を突き上げたり、ハンドクラップで盛り上げ、すっかり一体感が築けているのが感じられた。演奏に熱が入りすぎたのか、洲崎のギターの弦が切れたため、弦の張り替えタイムがあったが、その間も山田が「俺ら、トラブルが多くて」と、これまでのトラブルエピソードを披露。「『Bunny』っていう曲で洲崎のギターが鳴らなくなって、洲崎のギターソロがあるけどどうする? 『おっしゃ、そういう時は任せとけ。ギター、もう一人(自分)がいますからね。臨機応変にカバーしようと思ったら、こいつはギターのフレーズを口で言ったんですよ(笑)』と話して場を和ませた。

トラブルによって流れと勢いが止まってしまう場合もあるが、Runny Noizeはトークでカバーし、いやカバーどころか次に繋げるために上手く盛り上げてくれるので、違和感なく次の曲に入っていける。「Cut Cheese Cut Cheese」「e」でさらに一体感を強めると、「お客さんは声を出せないけど、漏れてる感じが最高です!」と洲崎が笑顔を見せる。山田も「みなさん、久しぶりやと思うんで、次、いつあるかわからないんで、全部解放して大騒ぎしてくださいね。どうやらちょっと『恥ずかしいな』っていう人がいるなぁ。飛び跳ねたいけど飛び跳ねられへん…みたいな。それで帰りの電車で窓の外を見ながら後悔するんです。だから、最後なんやと思って、自分を解放して、声出せないですけど、動けますから大騒ぎして帰ってください!」と“完全燃焼”してほしいという気持ちを伝えて、ラストスパート。

「その上」「Runny Nose」「だらだら」「Successor」と、お客さんのノリの良さに煽られる感じで、演奏もヒートアップしていく。そして「This is」をクールに演奏し、「ありがとうございました!Runny Noizeでした。さよなら!またお会いしましょう!バイバイ!」と洲崎がファンに手を振り、本編が終了。洲崎、フクシマ、児玉がステージの袖に下がろうとするが、山田が「アンコールありがとうございます」と言うと、他の3人も自分のポジションに戻ってきた。コロナ禍の中、時間の制約もあると言うことで、そのままアンコールに突入。最後はRunny Noizeのライブに欠かせない曲「Bunny」をいつもよりテンポアップし、シークレットゲストの大村ジーニアスも参加して最後のひと盛り上がり。初の東京ワンマンライブ、メンバーもファンもしっかりと解放して完全燃焼で幕を下ろした。

SET LIST

M1:Time Flies
M2:The Plan To Be Poor
M3:Sorry
M4:Call Dad Mom
M5:SNS
M6:Nothing
M7:Nine Deadly Sins
M8:劇団ラニー
M9:Love & Peace
M10:Unsung Hero
M11:Wow!
M12:Cut Cheese Cut Cheese
M13:e
M14:その上
M15:Runny Nose
M16:だらだら
M17:Successor
M18:This is
M19:Bunny (アンコール)

佐藤仁

日本だけでなく欧米やアジアのポップカルチャーやエンターテイメント、メディアの動向を幅広く取材。放送作家・番組制作協力も多数。

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