桐谷健太「このメンバーなら、最高傑
作」~舞台『醉いどれ天使』製作発表
会見レポート
以前、『サラリーマン金太郎』というテレビドラマの延長線だった映画で、三池さんとご一緒したんですけど、全くの不完全燃焼だったので(笑)、今回は三池ワールドを三池さんとのコラボで、このメンバーと臨めることが楽しみです。それを明治座に乗せるというね。どんな芝居になるのか。楽しみで仕方ありません。よろしくお願いします。
高嶋:僕が映画界で崇拝する黒澤監督と三船敏郎さんのコンビが始まった、記念すべき『醉いどれ天使』に出られるという。マネージャーから連絡が来た時に、「えっ、嘘だろ!?」と家で叫んだぐらい嬉しかったですね。ずっと三池監督の映画に出たかったんですけど、その願いがまさか舞台で叶うというのが。さきほど「本業ではない」と言っていましたが、いやいや、三池監督の舞台、観に行ってますから。本当に興奮しています。
それと、やっぱり僕が思春期の高校生の時、クラブやディスコにいると、ベージュの革の上下の格好いい、高橋克典さんと、高校時代の縁を経て、また再び舞台で共演できる。これは最高です。自分自身楽しみにしていますが、この興奮を空回りさせないように、一つひとつ積み重ねていきたいと思います。よろしくお願いします。
篠田:まず、このお話をいただいたときに、本当に、嬉しくてワクワクして。自分自身、舞台自体が久しぶりなので、できるかなという不安とどきどきで、ワクワクしています。戦後時代を私自身はあまり知らないというか、生きてはいなかったんですが、戦後に生き抜く女性を私ながらに一生懸命演じたいなと思います。コロナ禍での舞台なので、自分自身どうなるか分からないですけど、千秋楽まで最後まで何事もないように無事に走り切りたいなと思います。ぜひみなさん、観にきてください。
蓬莱:一番意識したのは、それぞれの登場人物のモノローグというか、独白というものを多く利用しているということですね。これは映画ではできないことで、映画では描かれていない心情を、心の声を、役者がどういう風に音に出して、今時点での心情を吐露していくことが、この舞台のリズムになっていくような構造にしているんですけども。
モノローグは演劇の基本中の基本ですので、そこを恐れず大胆に書いてみようということでやりました。あとは、定点から、同時にいろんなものを観られるのが演劇だと思うんですね。同時多発が起きているので、そこら辺を意識して書いたというか、こう喋っている裏ではどういうことが起きているのか。仕掛け的にも楽しめるんじゃないかなと。演劇的な手法を脚本では堪能しているということです。
自分としては、それほど昔につくられた映画ではないんですが、ひとつ特徴的なのが、今考えても信じられないんですが、終戦3年後にこの映画が作られたんです。要は近未来を描いていたんですよね。闇市を舞台に、人間たちがぶつかり合うという瞬間を描いていたんですけど、そのエネルギーは、映画そのものが持っていた。そのエネルギーがあった時代を考えると、自分たちにとっては古典。要は、シェイクスピア的なものであって。対決したり、どちらがどうとぶつかり合ったりすることではなくて、本当に題材として、受け取って、それを我々が再構築する。
映画との一番の違いは、一人ひとりこの人間がどこで生まれ、何をして、どうなりたかったのかというのがもっと明確になる構成になっています。それをあくまでも戦後に生きた人間たちを演じてもらいながら、舞台の上で、自分自身をさらけ出してもらう。演じているんだけど、そこに立っているのは演じているのは人間そのもの。心をむき出して裸のままぶつかり合う。そういう舞台にしたいなと思います。
蓬莱:すっごく、答えに困りますね。一番長くやっているのは、仕事ですかね(笑)。
田畑:私も仕事ですかね。この仕事しか知らないというか。今取り組んでいることとすれば、そうかな。あとは舞台に上がらせていただく前に、今までお世話になった監督や、この世にはいらっしゃらないんですけど、私の尊敬する役者さんとかを思い浮かべて、一人ひとり思い浮かべて手を合わせて出るというのはやっています。
高嶋:中学3年からずっと取り組んでいることがあることがあるんですけど、食べ歩きです。生きがいのひとつですね。
桐谷:散歩ですかね。僕も取り組んでいるということじゃないですけど、いい気持ちで散歩するみたいなことは。朝から晩までお仕事でなければ、基本、行きますね。
高橋:僕も仕事ですかね。なんとか続けさせていただいている。あとは、結婚生活ですかね。
佐々木:仕事もそうなんですけど、結構どろどろとした映画が好きで、三池さんの作品とかもすごい見ていて。いつもそれを暗い中で見たりするのが好きで、続いています。ホラーまで行くと怖いんですけど、人間の深いところまで描いているような作品が好きで、一人で見たりとかしています
篠田:私は舞台が好きで。観るのも好きだし、出るのも好き。AKBと出会えたことが、劇場で毎日ステージに立つという緊張感だとか、舞台はお客さんが入ってひとつの作品になるというか。自分だけではないエネルギーや人の力で、すごくこんなにも変わるんだなという刺激があるので、やめられないものというか。刺激があってすごく好きなものは、舞台かなと思います。
三池:出会いということであれば、自分が監督になったのが30歳の時。Vシネマが全盛期で、それぞれの街に1軒2軒レンタルビデオショップがあって。自分の仕事はそこの棚を埋める、ややバイオレンスちっくな作品を。メインのお客さんが、地方の孤独な青年に受けて、バンと。すごく自由にやれたし、すごく楽しかったんですけど、自分の撮った作品を見て、この監督にこれを撮らせてみたらいいんじゃないかと、それまでの自分と違うところまで引っ張ってくれたきっかけが中沢(敏明)さんというプロデューサーがおりまして。実は今回の舞台も、中沢さんの企画なんですよ。
もう一人出会いで言うと、妖怪とか、いろいろ出会って、今、アマビエさんはもっているんですけど(笑)、8月13日から『妖怪大戦争 ガーディアンズ』始まりますので、そちらもよろしくお願いします(笑)。
三池:お互いのフィールドで、お互いの仕事を、どこに行くためじゃなくて、その作品のために命を懸ける。何か自分がそこにいくために映画を作るのではなくて、今与えられた目の前の作品の登場人物たちを追求していくという。野心の道具にしないということを教えてくれて。愚直に取り組んでいくということです。
ーー最後に桐谷さん、メッセージをお願いします。
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