シキドロップが描く祈りの物語。三部
作の最終章『イタンロマン』に込めた
想いとは。
結成前夜
僕もジンちゃん(平牧仁)も元々は全然違う所で活動していたんですけど、お互いそれまでの活動が1回なくなった時期があって。その頃に僕がYouTubeに上げていた「なんでもないや」って曲のカバー動画がバズって、その動画を見てくれてたのがジンちゃんなんですよね。で、「仲良くなろうぜ」みたいな感じでメールをもらって(笑)。その時はユニットを組むとは思っていなかったです。
その時舞台音楽を手掛けていて、主題歌のボーカリストを探してたんです。
ただ、その頃僕は音楽をやっていなくて、1回サラリーマンやってた時期なんですよね。なので誘われても僕はやらないぞっていう気持ちで一応返事だけはしてみた感じでした。
下心はありました(笑)。でも、その時は僕も弱気になってたというか、挫折をして自分自身が弱っていた時だったので、悠人から音楽をやるつもりはないっていうメッセージを受け取って、自分もガンといける感じではなかったんですよね。人柄も含めて悠人の声が好きでしたし、舞台音楽をきっかけに何か見つけられたらいいなっていう気持ちでした。
舞台を2回やった後にジンちゃんから「こんな曲作ってみたんだけど歌ってくれない?」って言われて歌ったのが、一番最初にリリースした「おぼろ桜」でした。あの時はリリースするとは思っていなかったので、名前も「平牧仁×宇野悠人」で出したんですけど、一応それが始まりですね。
そこで当時手伝ってくれてたアレンジャーさんがふたりいるんですけど、その人達が凄い良い曲だから絶対やったほうがいいよって言ってくれて。その方達に盛り立てられて「じゃあやっちゃう?」みたいな。
その一押しがあってやってみるかって思えたよね。もしもふたりだけだったら、そこで終わってたかもしれないです。
あと、何かを選択するって、最後は度胸だなって思います。いくら考えても仕方ないからやってみるかっていう(笑)。それに結局どう転んだって僕は音楽が好きだから、じゃあせっかく縁があって恵まれた出会いがあったんだから、やってみようかなっていう気持ちでした。
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