「イケメン好きな女にウンザリ」鈴木
詩子連載12

ため息が全部お金になったらいいのに…

鈴木詩子の「私が出会ったウンザリ女」

第12回「イケメン好きな女にウンザリ」

 突然ですが、皆さんイケメンは好きですか?
 私の知り合いにイケメン好きな53歳の女性がいるのですが…彼女はとにかくアクティブでジャニーズ関連の色々なコンサートを地方まで観に行ったり、入り待ち、出待ちは当たり前で…常に複数のイケメンを追いかけているんですよ。
 ジャニーズ以外にもアミューズのイケメン祭りに行ったり、福士蒼汰くんの写真集を何冊も買い、その特典で撮ったツーショットチェキを凄いテンションで見せてもらった事もあります。
 でも、彼女は気まぐれで「○○くんは…もういいや」と、すぐに飽きてしまうんです。
 そんな彼女がずっとハマり続けているのが佐藤健くんで…『るろうに剣心』の舞台挨拶のチケットが取れなかった時は机をバンバン叩いて悔しがっていたし、前田敦子広末涼子と熱愛報道があった時は、これでもかというぐらい口汚く罵っていました。

 あまりの熱烈ぶりに、
「どこがそんなに好きなんですか?」と聞いてみたら…
「どことか…そういう問題じゃなくて、タケちゃんは神だから」
 か、神…? 私は芸能人どころか今までお付き合いしてきた恋人の事も神だなんて思った事が無かったのでとても驚いたんです。
 でも、佐藤健くんの事を話している彼女はキャッキャッしていて楽しそうだし、脳からトキメキ成分みたいな物が出ている感じでお肌もツルツルだし…ホントある意味、神なのかもしれませんね。
 そして、なにより素直にイケメンに夢中になれる事が羨ましいな、と思いました。
 私は冴えない学生時代を過ごしてきたせいか、イケメンに縁が無かったんですよ。
 無論、イケメンと付き合った事も無いし…話をするのも緊張するし怖いぐらいでした。はなっから私なんて相手にされないと思っていたので、イケメン=私には関係の無い物というスタンスだった為…恋心を抱いた事もありません。
 私も、甘酸っぱい学生時代を過ごせてたら…もしかしたら彼女と一緒にイケメンにキャッキャッできたのかもな…なんて考えてしまいました。

【鈴木詩子:プロフィール】
すずきしいこ…漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなアイドルは嗣永桃子。著書に『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)

チヤホヤされたい女子高生・桃子は、いつだって残念な感じだった。でも、そんなのもうイヤ! 立ち上がった桃子の熱い想いは、クラスのみんなに届くのか!?
オススメコミック:『女ヒエラルキー底辺少女』[コミック](青林工藝舎)/著:鈴木詩子
 

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