合唱指揮者 福島章恭、大いに語る~
ツェルニー30番の思い出と、ブルック
ナーに対する尽きせぬ想い

大阪フィルハーモニー合唱団の指揮者を務める福島章恭が、本体である大阪フィルハーモニー交響楽団を指揮する交声曲『海道東征』の本番が近付いてきた。
これは、日本神話を元にした神武天皇の東征から、樫原神宮で即位するまでの話を、オーケストラと声楽が一体となった壮大かつ荘厳な調べをお届けする演奏会だ。
「海道東征」は、皇紀2600年の奉祝曲として日本書紀や古事記を元に北原白秋が作詞、昭和の音楽史の礎を築いた『海ゆかば』の作曲家 信時潔が作曲をし、1940年に完成を見た。大阪では、1962年の蘇演を除き、今回が4回目の公演となる。初年度からオーケストラは大阪フィル、合唱は大阪フィルハーモニー合唱団が担当し、合唱指揮を福島章恭が務めてきたが、満を持して今年は福島が本番のステージを指揮する。
オーケストラを指揮する機会も多い福島だが、現在は大フィル合唱団以外に混声合唱団を3つ、女声合唱団も3つ指導するため、全国を飛び回っている。大阪空港から東京に戻ろうとしている福島に、あんなコトやこんなコトを聞いてみた。
平成30年「海道東征」コンサート〈ザ・シンフォニーホール〉 (c)産経新聞社
――『海道東征』の魅力はどんなところですか。
福島章恭 信時潔は作曲技法をひけらかす事なく、シンプルに力強く曲を作っていて、ただただ美しい。日本神話を元にした神武天皇による大和建国の物語ですが、信時潔自身がクリスチャンだったこともあり、ミサ曲のような、ハイドンのオラトリオのような部分がたくさんあります。北原白秋のテキストは大和言葉で書かれているため響きは美しいのですが、字幕がないと意味はわからないと思います。
――今回、本番の指揮も福島さんがされるのですが、いかがですか。
福島  『海道東征』に携わるのは今回が4度目です。これまでは本番指揮者の意向を汲んで練習で作り上げて、本番の演奏は客席で見守って来ましたが、今回初めて本番を指揮させて頂きます。オーケストラは何度も指揮しているので、その意味での特別な緊張はありませんが、大フィルとは付き合いが長いだけに、また今後の付き合いもあるだけに、今までにない種類の責任は感じますね。良好なパートナー関係を末永く継続するためにもしっかり演奏をしたいと思います。
――前半のプログラムには、シューベルトの未完成交響曲を選ばれました。
福島 『海道東征』との流れを考えて『未完成』にしました。僕は「歌の人」です。シューベルトのシンフォニーには歌が溢れています。今年に入って大フィルは小林研一郎先生、ハインツ・ホリガー先生と『未完成』が続いているので、続き過ぎではないかという声がなかった訳ではありませんが、やはり好きな曲、自信のある曲をやりたかったので、お願いしました。
――福島さんは桐朋学園のご出身ですね。大阪フィルのソロコンサートマスターの崔文洙さんとは同窓生とお聞きしましたが、専攻は何ですか?
福島 声楽です。崔さんはディプロマコースに学ばれていましたが、一緒の授業も受けていた仲間です。この年の桐朋学園は豊作の年。指揮者の飯森範親、ピアノの仲道郁代、チェンバロの中野振一郎、ヴァイオリンの豊嶋泰嗣、鈴木理恵子木野雅之、チェロの藤村俊介と、みんな第一線で活躍しています。
――音楽の道で行こうと決められたのは、いくつの時ですか。
福島 高校3年の春です。県立厚木高校は神奈川県内有数の進学校で、模試の成績が全国一桁台とかいう連中をみて、彼らとは同じ土俵では太刀打ちできないと思い、好きなことをやろうと決意しました。同学年には俳優の六角精児もいました。
町田に、毎年音大に何人も入れると評判の先生がいらしたので、意を決して門を叩きました。生徒たちから鬼と恐れられた清島美代先生です。そこで大胆不敵にも弾いたのが、ツェルニーの30番の1曲目とベートーヴェンのg-mollのソナチネだったのですが、それを聞いた先生が「あなたは何万人に一人の音楽性の持ち主だ。東京芸大か桐朋学園に行きなさい。ただ、ピアノでは間に合わないので声楽にしなさい」と勝手に決められて(笑)、声楽の先生を紹介されたのです。さすがに1年では受験のための時間が足りなかったので、現役時代はどこも受験せず、2年間猛勉強して桐朋学園に合格しました。高校3年生にもなって、ツェルニー30番なんか持ってきたら、普通なら門前払いでしょう。よくぞ見出してくださったと思います。いまの僕があるのは清島先生のお蔭です。因みにオルガン奏者の能登伊津子さんも同じ清島門下でした。
言葉を選びながら丁寧に話す福島章恭 (c)h.isojima
――なんかドラマみたいな話ですね。楽器は色々されていたのですか?
福島 拙いながらピアノは弾いていました。あとは、リコーダーアンサンブルくらいですね。
今の僕からは想像つかないかもしれませんが、小さい頃はとても内気な子供で、外に遊びに行く事が出来ず、ずーっと家のポータブルプレーヤーでレコードを聴いていました。親父がレコードを沢山持っていました。クラシックは少なかったのですが、映画音楽から流行歌まで片っ端に聞きまくっていました。そんなに音楽が好きならばと、ピアノを習わせてくれたのが幼稚園の時。ただ、ピアノのレッスンが厳しくて、あまり練習しなくなって途中で止めてしまいましたね。
その後、小学校6年の時に音楽の授業で聴いた『第九』に感動しました。「世の中にこんな音楽が有るのか!」と。そこから憑かれたようにクラシックを聴きまくりましたね。特に合唱付きのオーケストラ作品が好きで、バッハの『ロ短調ミサ』やベートーヴェンの『ミサ・ソレムニス』なんかを聴いていることを音楽の先生に話すと、「お前は早熟だなあ」と吃驚されたものです。そこが僕の合唱指揮者としてのルーツかもしれませんね。
中学に入るとビートルズがリバイバルブームでした。当時、周りにピアノが弾ける男がいなかったので、『レット・イット・ビー』や『ヘイ・ジュード』を弾いてくれと言われるうちに、バンド活動にはまりました。中2~高3くらいまで、精力的にやりました。大学時代には、作曲家の後輩とバンドを組んで、渋谷のライヴハウスでコンサートを開いたこともあります。
――福島さんの音楽のルーツは小学6年の時に聴いた『第九』だったのですね。それにしても、高校3年の時に桐朋学園を勧めた先生には感謝ですね。
福島 本当に(笑)。しかし、入学後すぐに桐朋学園の凄さを思い知らされます。付属から上がってきた連中は初見でどんな曲でも歌います。男女4人が初見で平均律クラヴィーア曲集のフーガを娯楽として歌っている光景を見た時には、これは凄い所に来たなぁと思いましたよ。調性のない現代曲でも平気で音をとるし。ただ、彼らの音楽を聴いていて、絶対音感で所見がバリバリに効いても、必ずしもそれが音楽的に優れているとは限らない、と思ったのです。調性感が足りないというか、色が無いというか…。
その時、劣等感のどん底にありながら、自分にも勝ち目はあるのかなと思いました。ハーモニーの色合いだったり、歌心だったり、そんな感性こそが自分の持ち味だと思って今日まで来ました。
聞かれるままに色々な話を大いに語ってくれた! (c)h.isojima
――合唱の指導者になられたのはどんな経緯だったでしょう。
福島 ご他聞に漏れず音大を出ても仕事はありません。そんな時に出産でお休みの先生の代わりに中学校で音楽を教える話を頂きました。その先生が合唱クラブをやっていたので、必然的に教えることに。それが初めての合唱指揮でしたが、愉しかったですね。その時の生徒達の卒業とともに、ミルテの花女声合唱団という小編成の女声コーラスを始めたのですが、それを聴いた人が、素晴らしかったのでうちも指揮して欲しいと、みるみる仕事の輪が広がっていきました。「ミルテの花」は、やがて宇野功芳先生にも高く評価して頂くに至りました。
エキストラとして二期会や藤原歌劇団の合唱団で歌っていた時期もありますが、或る時、合唱指揮者として著名な郡司博先生から、「新潟県の長岡で第九やるからエキストラで行ってくれ。また、僕は行けないので代わりに本番前の合唱指導もして欲しい」と頼まれ、臨時で指導したところ、相思相愛となり、そこから25年…。長岡混声合唱団との関係は今でも続いています。
長岡で出会った堤俊作先生に呼ばれた静岡県富士市の市民合唱で『第九』『モツレク』を成功させ、その地でのべートーヴェン『ミサ・ソレムニス』公演が、井上道義先生との出会いに繋がります。
合唱指導には定評のある福島章恭。評判が評判を呼び… 
真面目に見える福島章恭だが、話は実に面白い。自分は “わらしべ長者” のようだと言う通り、出会いが出会いを呼び、それがより大きな仕事に結びついていく。福島章恭の話は続く。
福島 井上先生は、富士市の『ミサ・ソレムニス』の合唱指導をいたく気に入ってくださったようでした。
その後、札幌、京都、神戸、倉敷などでお仕事を任され、遂には、2012年の名古屋マーラー音楽祭で、ご自分が本番を指揮するマーラーの交響曲第8番のオーケストラ練習を2日間だけ頼みたいと、声をかけて頂きました。実は当時、マーラーの交響曲第8番はそれほど好きでは無かったのと、それほど聴いていなかった事もあり一瞬躊躇ったのですが、せっかくのお声がけでもあり、「よし、受けて立とう!」と決めて受験生のように猛勉強をし、練習に臨んだところ、オーケストラがとても気に入ってくれたのです。声楽パートを歌いながら指揮した事に対する驚きもあったと思います。その時のコンマス高橋広さんや素晴らしい人々との出会いが、僕にとっても大きな転機となる愛知祝祭管弦楽団とのブルックナー交響曲第8番の演奏に繋がります。
井上道義とは厚い信頼関係で結ばれている
2015年、大阪フィルハーモニーが、チェコの巨匠ラドミル・エリシュカ先生の指揮で『スターバト・マーテル』をやるタイミングに、客演合唱指揮者としてお招き頂き、大きな成果を生んだことから、大フィル合唱団の指揮者就任へと繋がっていきます。
この時のエリシュカ先生との出会いは、僕の音楽人生の中でも大きな財産となりました。
今年9月に亡くなったエリシュカとの出会いは自分の宝物
――合唱団だけでなく、オーケストラも納得させる、その指揮法はどこで習得されたのですか。
福島  「納得させる」どころか、まだまだ拙い指揮ですが・・・。桐朋学園時代、副科で2年間、それこそ「タタキ」や「しゃくい」といった齋藤メソッドもやりました。まぁやらないよりは良かったかもしれませんが、指揮は現場でだんだんと身に付くものですね。指揮を始めた頃にお世話になったコンマス(都響OB)から「それでは弾けない!」「下手くそ」などと叱られては修正していきました。こういうものは教科書を見ていてもわからないと思います。
そういう経験が生きて、ウィーンのシュテファン大聖堂でのモーツァルト『レクイエム』、ベルリン・フィルハーモニーでの「ドイツ・レクイエム」など、初対面のオーケストラと共に、限られたリハーサルで素敵な本番ができたと思います。
――先ほど話に出た大阪フィルハーモニー合唱団ですが、本当に上手くなりましたね。実際に指揮されていてどんな風に感じておられますか。
福島 初めて大フィル合唱団を聴いたのは、ユベール・スダーンさんの指揮する『第九』でした。レベルの高さや積極性を感じたのはもちろんですが、もっとヨーロッパ的な母音の深さ、響きの豊かさを身に付けさせたいと思ったのを覚えています。まあ、今もそれをやっている訳ですがね(笑)。
僕のレッスンは「そこはフォルテで!」「そこはドルチェで!」といった表現の枝葉ではなく、声の出し方の根本、フレーズやハーモニーの作り方の根源などを追求しています。ただ、団員にその真意がどこまで伝わっているのか…。ときに無力感に襲われますが、全体的には以前よりは変わってきているのは確か。尾高先生のブラームス・チクルスを聴いていて、3、4年前には出せなかった響きが出て来ているのは大きな歓びです。
成長著しいと評判の大阪フィルハーモニー合唱団を指導中!
――福島さんと云えば、鼻緒付きの草履を連想してしまいます(笑)。あれはどんな効果があるのですか。
福島 僕に呼吸法を教えてくれた大学の先輩がいつも言っていたのが「足の指を開け!」。
草履を履くのはそのためです。指を開き、母趾球を使って呼吸器官をコントロールすることから始めるのです。たとえば、女性の履いている先の細いヒールではダメ。まず草履に履き替え、足の指を開くことを意識することが大切です。ただ、草履を履きさえすれば良いのではなく、レッスンの時間に限らず、日常生活の中で呼吸法を意識する習慣をつけないと、大きくは変わりません。
――他にも象徴的なレッスン風景として、舌を出しているところを見かけた事が有ります。
福島 ベロを出して後ろにのけぞる体勢を毎回やっています。あれは、横隔膜を直接動かすやり方なんです。顎を開け切って、ベロを出し切って、鼻腔を奥まで開いて…。息をする時にベロとか顎を使うと浅い息が出来てしまう。開け切れば小細工が出来なくなり、横隔膜を動かさざるを得なくなるのです。単純にお腹が動くから腹式呼吸かと言ったら全然違います。横隔膜を動かさないと俺は死ぬ!と脳が認識する所まで自分を追い詰めるくらいでないと身体は変わってくれません。
僕は先ほどの先輩のところで修行みたいな事をして、それこそ何度ももどしそうになりながら身体を変えていきました。レッスンの後は気持ち悪くてバスにも乗れない。何駅も歩いて家に帰りました。このような過酷なレッスンは、覚悟を持った個人になら出来ますが、合唱団ではそこまでは出来ない。下手をすれば生命にかかわるので、最大公約数的な体操に留めています。
自分を追い込まないと身体は変わらない!
――それをやって身体が変わると、どんな効果があるのでしょうか。
福島 それこそ、ヨーロッパ的な響きを生み出す力です。五代目古今亭志ん生の声をフィッシャー=ディースカウの声に変えたい(笑)。それが究極の理想です。また、僕は練習中にソプラノのパートまで実声で歌う事が出来ます。あれが出来るのはそういう特別な訓練をしているからでしょう。
――なるほど!確かにアレは説得力が半端ないですね(笑)。
福島 いやいや(笑)。僕ももう少し丁寧に言えればいいのかもしれませんね。団員の中には、色々教えを受けてきたり、今も先生について習っている人もいる。それらの教えの外にある風変わりな体操を、どうしてしないといけないの? と思われているかもしれません。
――現在の大フィル合唱団は福島さんの中で満足度としてはどのレベルですか。
福島 年々良くなっているのは確かですが、良くなればなるほどゴールが遠くなっていくものかも確かですね。ブラームス・チクルスに取り組ませて頂いて、その成長ぶりに驚きながらも、発声や音程の取り方など、まだまだやることは有ると感じています。
ブラームス・チクルスをやるに当たり、尾高先生にはコンチェルトではなく合唱曲を選んでいただいた。これは本当に有難いことです。その想い、期待に合唱団は応えていかなくてはいけない。
ブラームス・チクルスをコンチェルトではなく合唱曲で組んで頂いた尾高忠明マエストロに感謝!
――来年4月で58歳を迎えられるそうですが、将来の目標をお聞かせください。
福島 僕自身、一番好きな作曲家はブルックナーです。シンフォニーのすべて(特に2番、4番、5番、7番、8番、9番)と宗教曲では番号付の3つのミサと『テ・デウム』は、いつかオーケストラでやりたいです。今回演奏する『未完成』を聴いて、こいつの振るブルックナーを聴いてみたい! というお客様が生まれて欲しいですね。シューベルトはブルックナーの先駆的な作曲家だと思っています。
――福島さんが朝比奈隆のファンだというのは有名な話ですが、大フィル合唱団の指揮者というポジションは特別な感情がお有りなのではないでしょうか。
福島 最初に大フィル監督室の朝比奈先生の書き込みのあるスコアや、指揮棒の花束などを拝見した時には、特別な思いに浸りました。
高校生の頃から朝比奈先生の指揮される東京の公演はすべて行きましたし、出来る限り大阪の公演にも足を運びました。大阪にシンフォニーホールが出来て、先生のベートーヴェン・チクルスが始まるとわかった時は、ワクワクしました。先生のレコード、CDはほぼ全部持っています。若き日に、朝比奈先生の指揮で、ベートーヴェン『第九』『ミサ・ソレムニス』、ブルックナー『ミサ曲第3番』を合唱団員として歌えたのは幸せでした。朝比奈先生の豪気なところや、人間としての器の大きさ、そして壮大な音楽、響きの凄さを少しでも受け継げるようなりたいですが、最後は自分の音楽を奏でたいですね。
いつかは自分のブルックナーを指揮したいと熱く語る!
――やはり、ご自分でオーケストラを指揮したい、という事ですね。
福島 オーケストラ付きの合唱指揮者としては、自分が作ってきた音楽と、本番指揮者との出会いで化学変化が起きるのが楽しみの一つです。
井上道義先生、尾高忠明先生、大植英次先生、エリシュカ先生、デュトワ先生、スラットキン先生、シモーネ・ヤング先生……。大阪フィルは超一流クラスの指揮者が並ぶので強烈な化学変化が起きますが、世間一般に於いては、正直、化学変化が起きない演奏会があるのもまた事実です。10点のものを作っても5とか6点で終わってしまうと寂しくなります。
時間を掛けて積み上げてきた音楽をそのまま世に問いたいというのは僕だけでなく、合唱団のメンバーも同じでした。そこで自分でオーケストラを指揮する演奏会を始めました。
「海道東征」のあと、自分で指揮する演奏会としては、まず、本年11月23日(土・祝)に杜のホールはしもと(神奈川県相模原市)にて、女声合唱団スウィングロビンのコンサートがあります。女声合唱は自分の合唱指揮者としての原点であるとともに、「スウィングロビン」は「ミルテの花」の大人バージョンといった趣があり、楽しみなコンサートです。
次に2020年1月5日(日)、神奈川県大和市のシリウスにて、東京フォルトゥーナ弦楽合奏団とのニューイヤーコンサートが有ります。コーラス抜きの純粋な弦楽アンサンブルの指揮です。演目はモーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、チャイコフスキー「弦楽セレナード」、ヨハン・シュトラウス集など。
また、同ホールでは、2月29日(土)に、やまと国際オペラ協会でのモーツァルト「レクイエム」&「ドン・ジョヴァンニ」(抜粋)もあります。抜粋とはいえ、オペラを振るのは大きな挑戦ですね。
そして2020年5月2日には、紀尾井ホールでベートーヴェンのミサ曲ハ長調と交響曲第7番を指揮する演奏会も有ります。ヴェリタス・クワイヤー東京と混声合唱団ヴォイスとの共同企画。ベートーヴェンのシンフォニーについては、初指揮となりますので、大いに張り切っているところです。
来年はベートーヴェンの没後250年という事で、ベートーヴェンに纏わる曲を指導、または演奏する機会は増えると思います。
来年は記念イヤーのベートーヴェンを指揮する機会が増えそうだ!
――長時間に渡り、色々とお話しくださいましてありがとうございました。最後に読者へメッセージをお願いします。
福島 『海道東征』では、これまでにない新しい光を作品に照らしたいと考えております。過去3度聴かれた方にも是非とも聴いて頂きたい。また、前プロの『未完成』では、朝比奈先生のDNAを受け継ぐ大阪フィルハーモニー交響楽団の資質を活かし、最近流行の軽快な演奏とは対極にある、重厚で深遠な音楽を奏でたいと思っています。チェリビダッケより遅いテンポとなる予定です(笑)。どうぞ、ご期待ください。
皆さまのお越しをコンサート会場でお待ちしています! (c)h.isojima
取材・文=磯島浩彰

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