フジロック2019回想録 音楽は止まら
ない! ~Day3~
心根まで疲れ切った朝、Black Boboiの
ロンTを干すために起床。
さて、予期せぬ出費のため気も大きくなったところで、最終日はグリーンステージのnever young beachからです。
彼らのフジロックヒストリーは2015年の苗場食堂で端を発しました。新人バンドの多くは「ROOKIE A GO GO」を登竜門に他のステージへ羽ばたいてゆきますが、彼らの場合は初っ端から場内に舞台を割り当てられていました。そしてそのわずか2年後の2017年、メジャーデビューを果たし、フジロックに凱旋します。しかも今度はメインステージのひとつであるレッドマーキー。赤いテントの外側にまで人が溢れる、超満員でした。「これはもう次はホワイトかグリーンだな」と思っていた矢先、彼らは本当に2019年のグリーンに君臨したわけです。
「4年前の苗場食堂来てた人っているー?」とフロントマンの安部勇磨がオーディエンスに聞きます。グリーンは広くオープンエアなステージですから、マイクに乗った声が全然跳ね返ってこないんですね。お客さんとのやり取りやバンドの空気感は変わらずインディーなのですが、この時に彼らの今のスケールの大きさを実感しました。
その問いに対して、客席のあちこちから手が上がります。「エモいー!エモいね!」と安部。4年のうちに苗場でストーリーを重ねてきた彼らですが、そんな彼らを見守ってきた人たちも変わらずこの広大なグリーンステージにいる。フジロックだなぁと思いました。歴史がドラマチックに可視化されてゆく。そこでは「明るい未来」が、エバーグリーンに鳴り響いていました。そして今の彼らにとってはここもきっと、通過点。
アーティスト
ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。