t-Aceというラッパーが持つ摩訶不思
議な魅力に迫る
t-Aceはなぜここまで支持されているの
か?
そんなわけで、「日本のラップシーン」という括り方で何かを語るのはもはや不可能に近くなってきたわけですが、「近年、ラッパーがYouTubeにあげた音楽の再生数」だけを指標としてラッパーの人気を考えた時、明らかに無視することができないラッパーが一人います。それが、t-Aceです。
t-Aceのヤバい再生数について
t-Aceは、茨城県水戸市を拠点に活動するラッパー。2017年10月にYouTUbe上にアップされた「超ヤバい」の再生数は、この記事を執筆している7月現在では1400万回を超えており、その再生数こそヤバいことになっています。
t-Aceは楽曲リリースだけでなく、ライブ活動も精力的。現在、年間140本以上のライブをこなしており、どのライブも大盛況。これだけみても、彼が生み出した功績は「普通」の域を超えていることがわかります。
いったい、t-Aceはなぜこのような功績をあげることができたのでしょうか?
どんな層に人気があるのでしょうか?
なぜ人気があるのでしょうか?
t-Aceの人気の理由を考えてみたとき、「このキャラクター性がはっきりとしている」という部分は重要なポイントだと思います。ただし、これは単に個性が際立っているというだけの話ではありません。他の人たちがなかなか取らないポジションを、マーケティング的な計算ではなく、自分らしさを追求していくなかで勝ち取ったところが大きなポイントなのです。
というのも、若者のセンスに引っかかったのは、t-Aceのキャラクターが「天然のかっこよさ」だったから。ファンが魅了されている本質にあるのはt-Aceの表面的なキャラクター性ではなく、彼が嘘偽りなく自分をさらけ出した結果、やっぱりチャラいキャラクターであるという事実なのです。すべてをむき出しにしているはずなのに、かっこいいんですね。
だからこそ、彼の精神性にも、彼が歌詞として語る言葉にもコミットすることができるのだろうし、「熱狂的」なレベルにまで引き込まれるファンが増殖中というのにも頷けます。
楽曲の魅力はどこにあるのでしょうか?
たとえば、「超ヤバい」は<笑えなきゃ何も意味ない>というフレーズに、t-Ace自身の人生哲学が詰め込まれているように感じます。アメブロの個人ブログで綴られた言葉や、他の楽曲で語られた言葉を並列にしてみていくと、なぜ彼がこんな言葉を紡いだのか、なんとなく想像することができるのです。
t-Aceの楽曲を聞き込めば聴きこむほど、なんとなくスルーしそうなリリックにこそ、彼の哲学が詰め込まれているということに気づくんですね。
また、「孤高の花01」や「孤高の花02」などの楽曲では、凄惨な過去、辛い幼少時代など、赤裸々に己の半生について語るラップを聴くことができます。
ライブに足を運んでいる人たちみんなが、t-Aceのそういった過去を「知った」うえで、パフォーマンスをみているのかはわからないですが、その過去が彼のパフォーマンスをより魅力的にしていることは間違いありません。
リリースからたった一ヶ月でYouTube再
生回数100万回を突破
今年リリースされた新曲「PORSCHEでKISS」では、リリースからたった一ヶ月でYouTube再生回数100万回を突破しています。
t-Aceは楽曲の幅も広く、ポップ感のある楽曲や、歌メロの要素の強い楽曲も多い。ポップスにしか馴染みのない人でも聴きやすい楽曲が多いため、普段はラップを聞かないという人にこそ、ぜひ彼の作品に触れてみてほしいです。
ライブ情報
2019/10/26(土)なんばHatch
open 18:30 start 19:30
1F スタンディング ¥5,000(税込)/2F 指定席 2F ¥5,500(税込)
2019/11/8(金)STUDIO COAST
open 18:00 start 19:00
1F スタンディング ¥5,000(税込)/2F 指定席 2F ¥5,500(税込)
2019/11/29(金)DIAMOND HALL
open 18:30 start 19:30
1F スタンディング ¥5,000(税込)
【チケット情報】
7/13一般発売
https://l-tike.com/tace/
t-Aceというラッパーが持つ摩訶不思議な魅力に迫るはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
アーティスト
ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。