眉村ちあきがハマっている3つのこと
(公園・映画・ハゲデブおじさん)

眉村ちあきというアーティストを知っているだろうか? 2016年から「弾き語りトラックメイカーアイドル」として活動し、テレビ東京『ゴッドタン』への出演や「ミスiD2019」への選出など、各所で話題を巻き起こし、2019年5月にはアルバム『めじゃめじゃもんじゃ』をリリースしメジャーデビュー。メディア出演も増え、今もっとも活動が注目されている若手アーティストのひとりだ。

本記事では、眉村ちあき入門として「眉村ちあきが最近ハマっている3つのこと」を中心に、「眉村ちあきってどんな人?」を掘り下げることにした。ファンとの交流の仕方や、従来のアイドルの概念を破壊する言動など、一般的なアーティストインタビューとして読むと驚いてしまう発言が盛りだくさんだが、実に彼女らしい、自由奔放で正直でピュアでユニークな内容になった。本記事を読んで気になった方はぜひ、型破りな彼女のライブへ足を運んでみてはいかがでしょうか。

Photography_Kana Tarumi
Interview&Text_Sotaro Yamada
Edit_Momoka Oba

1. ファンと公園で遊ぶ

眉村 : この間、多摩川のフットサルコートを借りてみんなでバーベキューをしました。ファンの方がお子さんを連れてきてくれるんです。最近は子どもと公園で遊ぶのが好きですね。

――噂によると、眉村さんは子ども相手にもマジギレするそうですね。

眉村 : 名古屋の公園でブランコに乗っていたら、3人の子どもが「靴飛ばししようぜ」って言ってきたんです。わたしはサンダルだったけど、子どもたちは靴を履いていて。靴の方が重いから圧倒的に向こうが有利じゃないですか。何回やっても勝てなくて、「弱っ」って言われたんです。だから「いや、違うよ? わたしサンダルだからだよ? 質量が違うでしょ?」って返したら、「サンダルだろうが靴だろうがどっちにしろ俺たちが勝つから」って言われて。「そんなのわかんないじゃん!」って怒りました。

――その子たちは何歳だったんですか。

眉村 : 8歳。

――眉村さんは?

眉村 : 22歳。

――誰なんですか? その子どもたちは。

眉村 : 知らないです。そこにいた子どもたちがケンカ売ってきたんです! 「何やっても勝てないよ」とか言われて。だから「これから練習すれば勝てるようになるかもしれないし、可能性を否定するのはよくない!」って言ったら、ちょうど17時の鐘が鳴って「ママに怒られるから」とか言いながら帰って行きました。泣きましたよ。そのへんにいたファンの人たちは爆笑してましたね。
――どうやってファンの方を公園に集めているんですか?

眉村 : だいたい公式ラインで直前に呼び出すか、Googleカレンダーにこっそり書いておくんです。正式発表しちゃうと人が来すぎちゃうから。呼び出す時はいきなり呼び出すけど、この写真の時は一週間前に告知しました。

――テレビ出演やメジャーデビューなどを経て、最近は公園で遊ぶのも難しくなってきているんじゃないですか。

眉村 : そうなんですよ。前に代々木公園で100人くらいで体幹トレーニングしていたら、警備の人に「何の団体ですか? 許可取ってますか?」と注意されて。15人以上で遊ぶ時は許可が必要らしいんですよ。公園なのに! だからクラスのみんなとは公園で遊べないんです!

――公園で100人で体幹トレーニングしている様は、なかなかシュールですね。

眉村 : しかもみんながわたしの写真を撮っていたから「お金取ってやってるんですか?」と詰め寄られて。「いや、本当にこれはただの趣味なんです!」って説明したけど通じませんでした。今後はもう公園で遊べないかも。だから自分で公園をつくるしかない。ゲストハウスもつくりたいし。30人くらいの人が1泊ずつできるようにしたいんです。で、わたしは月に10日くらいそこに泊まる。わたしがいる日に泊まれたらラッキーだね、という。

――それは素晴らしいアイデアですね。そもそも、どういったきっかけでファンのみなさんと公園で遊ぶようになったんでしょうか。

眉村 : 鬼ごっことか木登りとか、子供の頃から大好きなんです。それを大人になっても続けているだけですね。同級生を公園に誘っても「いや飲み会あるし」って断られるし。遊びに誘うと「じゃあトリキ(鳥貴族)行こっか」って言われるし。いや違う違うと。そういう遊びじゃないよと。わたしは鬼ごっこや木登りがしたいんです! そこで、「そうだ、ファンの人を誘えばいいんだ」とひらめいたんですね。正直、友達よりもファンに対しての方が自分をさらけ出しているし。鬼ごっこ、楽しいですよね?

――楽しいけど、「明日19時に代々木で鬼ごっこね」って言われたら、ちょっと驚くかもしれません。でも、スポーツの誘いだと思えば違和感ないかもしれませんね。大人になってもフットサルとか草野球をやる人はいっぱいいるし。

眉村 : そうか、これからスポーツって言うようにしよう。ファンの人たちを集めると、それぞれいろんな道具を持って来てくれるんです。ある人はバレーボールをやり、ある人はブルーシートを持って来てお酒を飲む。なんでもできて最高な空間になるんです。

――自由なんですね。

眉村 : この前は北海道のフットサルコートでバレーボールをやりました。ファンの方20人くらいと円になって、100回落とさずにラリーを続けられるか挑戦したんです。でも何度やっても50回までしか続かなくて。「本当にだめだな、こいつら。これからもっと鍛えないと」と思いました。特にトイズファクトリーの高橋さんが超ヘタでダメ。高橋さんにパスすると絶対落とすから、まずは高橋さんをどうにかしないといけない。高橋さん次第でみんなのモチベーションが変わってくるので。

――眉村さんってスポ魂系だったんですか。

眉村 : そうなんですよ。バレーの時は「しまっていくぞー!」「オー!」っていうコール&レスポンスが起きてます。誰かがミスした時は「オイ! 明日決勝戦だぞ! ふざけてんのか!」って言うんですよ。そしたら「すいません!」とか返してくれて。そういうノリが面白いんです。
――ファンと遊ぶことは、本当に良いファンを持っていないとできないですよね。ひとりでも乱す人がいたらできなくなってしまう。それはどうコントロールしているんでしょうか。

眉村 : そもそも乱そうとする人がいないんです。いたとしても、わたしに伝わる前にファン同士で解決してくれているんだと思います。メジャーデビューしてからも今のところ大丈夫ですね。話しかけてくる人や写真をお願いしてくる人は、テレビで知ってくれた人が多い気がします。逆に、ライブを見て知ってくれた人は話しかけないでそっと見ていてくれる人が多い。写真は、撮りたくない時は断ることもあります。愛嬌ぷんぷんにして笑顔で断りますね。

――眉村さんって、怒ることあるんですか? あまり苛立っているところやキレるところがイメージできません。最近何か腹が立ったことはありました?

眉村 : えっ、どうだろう……でもやっぱりさっき話したラリーの時。ボール落とされたら「ちゃんとやれよ!」と思ってむかつくし。ドッヂボールをやった時も、わたしが転んでるのに投げて来た人がいて「手加減しろよ!」と思いました。

――人には「ちゃんとやれよ!」と言うけど、自分には「手加減しろよ!」と(笑)。

眉村 : わたしには優しくしてほしいんです! ここ数年でいちばん腹が立ったことといえば、2年くらい前にわたしのライブをちょろっと見たスタッフさんに「君のライブ、叫ぶ系なんだね」って言われたことですね。

――それは、結構いろんなところでおっしゃってますよね。ということは相当むかついているんですね。

眉村 : 最後まで見ろと思いますよ。1曲聴いただけで〇〇系って判断されるのはすごく嫌です。だってこんなに振り幅があるんだから。

――楽曲の振り幅もそうだけど、歌っている眉村さんと喋っている眉村さんを比べても、同じ人とは思えないほど振り幅がありますね。

眉村 : よく言われます(笑)。

2. 映画を見る(Netflix)

眉村 : 水野しずさんがTwitterで「本一冊読むと1万リツイートされてることが1万個くらい書いてあるからオススメ」とツイートしていて。本は苦手なので、Twitterを見ている時間を映画に変えようと思ったんです。それで最近、Netflixに加入しました。

――どんな映画が好きですか?

眉村 : 最近観たもののなかでは『告白』が面白かったです。昨日も『ミュージアム』を観ました。あとは『渇き。』も良かった。サスペンスホラーみたいなのが好きですね。人が死んでいくのを見るのが好きなんです。

――人が死んでいくのを見るのが好き……。

眉村 : だから『進撃の巨人』とか大好き。

――めちゃくちゃ食われて死にまくりますもんね。

眉村 : そう! それで「かわいそうー!」ってなる。

――……。

眉村 : ……わたしヤバイのかな? 人が死ぬのがいちばん心に来るんです。愛が実ってハッピーな衝撃よりも、人が死ぬ衝撃の方が心臓に来ません?

――刺激を求めているんですか?

眉村 : かもしれない。でもラブコメにも好きなものはあります。少女漫画を実写にしたような典型的なものが好きですね。『オオカミ少女と黒王子』とか『近キョリ恋愛』とか。ドジな女の子とクールな彼がくっつくベタベタなやつを観て、ひとりで「ヒャッフー!」ってなってます。

――それは、女の子の方に感情移入しているんですか?

眉村 : いや男の子がかっこよくて。心のなかで「壁ドン来い!」とか「ここで振り向きざまにチュー!」とか言って盛り上がっちゃいます。そのシーンだけ何回も巻き戻して見ちゃう。
■ミーティア先行チケット販売
受付期間:7月27日(土)10:00~8月11日(日)23:59
https://l-tike.com/st1/mayumurachiaki

眉村ちあきがハマっている3つのこと(公園・映画・ハゲデブおじさん)はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

アーティスト

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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