首振りDolls

首振りDolls

首振りDolls、
結成から現在に至るまでを語る
マンスリーインタビュー第2弾を公開

何をやっても首振りDollsになる

――ショーン的にはさ、あんまりガレージってそんなにルーツに無いわけでしょ?
ショーン:そうですね。でも、そこにルーツはなくとも、首振りDollsの音は惹かれるものがあるんですよ。音源ももちろんすごくカッコイイんですけど、一番はやっぱりライヴのインパクトからでしたね。音源以上にさらにいいんです。

――ショーンが首振りDollsのライヴを観て惹かれた部分は、どういうところだったの?
ショーン:メイクと、パフォーマンスと…とにかくアグレッシヴな魅せ方でしたね。そこは今もずっと変わってないなって思います。個人的にライヴパフォーマンスがカッコ良いバンドが好きなので、首振りDollsもそこに凄く惹かれましたね。

――でも、ショーンはグルーヴィな音楽ジャンルがルーツだから、ある意味首振りDollsが個性としていた音楽性にはあまり馴染みがなかったわけでしょ?
ショーン:たしかにそうなんですけどね、首振りDollsの音楽には本当にすごく惹かれる個性を感じるんです。好きなジャンルじゃなくても絶対にいいなって思えると思うというか。いろんな要素が入っているんですよ。

――たしかに。いろいろ入っているから、誰でも好きになれる要因がそこにあるというか。
ショーン:そうですそうです。
ジョニー:たしかに、元々初期メンバーの首振りDollsの3人とも全然バラバラやし、そういうのは全く気にしたことが無いというか。
ナオ:うん。そういえばジャンル気にしたことはないよね。
ジョニー:多分ショーンが実はHIPHOPしか聴かないんです! みたいな感じでも全然受け入れられる感じがするというか。
ナオ:どうにかなるよね。
ジョニー:うん。“取り入れよう! 取り入れよう!”ってなるし、“レゲエしかしません!”って言っても、全然あり。
ナオ:うん(笑)。全然取り入れるね。なぜならば、何をやっても首振りDollsになるから。
ショーン:それは感じますね。本当に、ジョニーがギターを弾いて、ナオくんが歌えば不思議と首振りDollsになるんです。本当に。

――たしかにそうだね。首振りDollsの音楽ってジャンル別に、“HR“でもないし、“NW“でもないし“HM“でもないし、そういうところではないところで出来上がってきてる気がするよね。昭和歌謡っぽい楽曲もあるし。幅が広い。そういえば、今回のアルバム『アリス』には、昭和歌謡方面要素の楽曲は無いのかな?
ナオ:あぁ、たしかに歌謡曲っぽいのは今回は入れてないかな?
ジョニー:いや、あるっちゃあるでしょ。
ナオ:あるっちゃあるか(笑)。そこまで毒々しいのはないけど、ポップス系のメロという意味ではあるのかもね。俺の中に根ずく昭和歌謡曲のエッセンスは、どうやら体に染み付いているみたいですね(笑)。

――そうだね。ショーン的には昭和歌謡っぽい首振りDollsの楽曲に関してはどう?
ショーン:すごく好きです、当時から。好印象というか、頭に残るなぁって思ってましたからね。
ナオ:基本ロックンロールなのに、そういう昭和歌謡テイストが入ると楽曲の幅が一気に広がるというか、ジャンルレスになる。結成当初から“首振りDollsとは何か?”みたいなとこをメンバー間でも話し合ったりもしてみたんだけど、いまいちよく分からないですね。例えば今、何処と対バンしたら面白いんだろう? って考えると想像が付かないんですよ。対バンしたいバンドさんはいっぱいいるけど、何処とも何かこう…………

――混ざり合わない?
ナオ:うぅ〜ん。混ざり合わないというか、首振りDollsみたいな音のバンドって他にないなぁって、改めて思うというか。例えばApple Musicとかで聴いてたら、“これが好きなら、これがオススメ!”みたいなのが出てくるじゃないですか。そんな感じの、同じ属性の、似た趣味の人達が聴くようなバンドっていうのがあると思うんですけど、首振りDollsの下のオススメ欄って誰が出て来てるんだろうね?って思っちゃうんですよね(笑)。
ジョニー:見てみよう! あ、出てきた! 地獄ヘルズ!(笑)
ナオ:自分やん!
ジョニー:(オススメを読み上げる)地獄ヘルズ(※ナオとジョニーが参加しているバンド)、Leetspeak monsters、cali≠gari、清春、D'ERLANGER、ZIGGY、MUCC、lynch.、MERRY…………パイセンばっかりや! 
ナオ:恐れ多い! 
ジョニー:あんま周りを気にせんっていうか。好き勝手にやってる感じですからね、首振りDolls。
ナオ:同世代の人達が聴いてる音楽と同じ音楽は聴いてないと思うんですよね、俺たち。だからこそ年上の先輩ミュージシャンの方々もいいねって言ってくれる音楽になったんじゃないかなって思いますね(笑)。嬉しいなって思います。40歳、50歳以上の方達にもいいねって言ってもらえてることがすごく光栄で。
ショーン:本当の音楽好きが好きって言ってくれるのはすごいことですよね。本当に嬉しいなって思いますね。それに、やっぱり首振りDollsの魅力はドラムボーカルっていうところでもあると思いますね。本当に、僕も最初に衝撃を受けたのはドラムボーカルというパフォーマンスでしたからね。ザ・インパクト。この先も、そこは押し出していけたらなって思っていますね。他にないことをもっと求めたいというか。インパクトって大事だというのが自分の中ではかなり大きいですからね。
ナオ:新体制になって、“もう私が好きだった首振りDollsはいない!”みたいなことを言われるかな? って思ってみるんだけど、きっと新しいアルバム『アリス』を聴いてくれたら、そんな風には絶対感じないと思う。ショーンくんが新しく入って、確実にバンドのサウンドが新しくなってるはずなんだけど、きっとみんなびっくりするくらい違和感無く受け入れてくれると思う。
ジョニー:そうそうそう。結局首振りDollsの音やってなるんやなって。あ、こういうもんか! って分かる気がする。
ナオ:首振りDollsのサウンドの肝みたいなところって、ジョニーのギターの音と、俺の歌で、そこさえ揺らがなければ何やっても首振りDollsだったんですよね。でも、そこにショーンくんのベースが入ってきて、すごいトライアングルが出来上がって。ドラクエの武器で言ったら何やろうね? ショーンくんのベースって攻撃力の塊みたいなベースなんですよ。
ジョニー:ドラクエの武器で言ったら、正義のそろばん?
ナオ:正義のそろばん? ……何かこん棒の先に勇者の剣ついとるみたいな………。
ジョニー:ずっと卑怯や!
ナオ:ずっと卑怯!(笑) ショーンくんのベースはとんでもない。グル―ヴも支えるし、攻撃力的な部分もあるし。聴いてる人の耳にバチバチ当たる部分と支えてる部分のどっちもあるんですよね。

OKMusic編集部

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