【ライヴレポ】UVERworld、『TAKUYA
∞生誕祭』昼公演「女祭り」は「CHA
NCE!」で幕開け!「ありがとう。最高
の誕生日プレゼントをもらったよ」

毎年恒例の12月21日、『TAKUYA∞生誕祭』。平成最後のTAKUYA∞生誕祭はこれまでとは異例の昼夜2公演。3年ぶりの「女祭り」は東京・日本武道館、夜の「男祭り」は神奈川・横浜アリーナでの開催となった。その公演の、黄色い声と甘い香りの熱風が舞い上がった「女祭り」をレポートする。それは「「男祭り」がいつも盛り上がっていて羨ましい」という3年分の女性Crewの欲求を、セットリストから、音から、そして言葉から、と隅々まで満たすUVERworldとガールズとの時間となった。
1万人近い女性たちの絶叫にも近い開演へのカウントダウンの声に迎えられ、ポップアップから飛び出して掻き鳴らされた「CHANCE!」で日本武道館に一気に熱狂の渦を起こしてライヴがスタート。そこからは歓喜の声が続く。なんとこのところライヴのセットリストから外れていた楽曲が並んだのだ。
「SHAMROCK」「シャカビーチ~Laka Laka La~」「浮世CROSSING」と女性に大人気のナンバーがずらり。アグレッシブな熱で席捲するだけではない、跳ねるビートや軽やかなフレーズで体を揺らすクルーの姿をステージの上から笑顔で見つめ、共に歌うメンバーたち。「スペシャルでやっていこうと思います」と曲と曲の間に投げられたTAKUYA∞の言葉のままに、この日にしか体感できない楽曲たち。「祝ってもらう側が祝ってくれる側を幸せにする。祝われて嬉しいということが伝わればみんなも嬉しそうにしてくれるし、それが正しい誕生日の祝われ方だと思うし、今日はがっつりみんなのことを幸せにしたいと思います」とTAKUYA∞が言うだけあって、生誕祭は誕生日を祝われる本人が決めたセットリストでお祝いに駆け付けたCrewを楽しませる日。男性Crewへと彼らの魅力が伝わる以前の、初期の彼らを支えてきた女性ファンへ届けるからこそ、懐かしい曲を届けるのだ。印象的だったのは「一滴の影響」でのひと場面。序盤で盛り上がっている最中だった。<一番いけないことはさ 自分はダメだと思うこと>。この曲の肝でもあるこのフレーズを、クルーだけの歌声で響かせていたところだ。普段のライヴでも見られる場面ながら、Crewのひとりひとりが心に刻みながら歌うことで想いを届ける、涙が溢れてしまう。
「ODD FUTURE」「GOOD and EVIL」と2018年のUVERworldを象徴するナンバーから「畢生皐月プロローグ」「UNKNOWN ORCHESTRA」とダンサブルで熱い楽曲と立て続けに響かせれば、会場は割れんばかりの声に満たされる。そんな祝われる主役・TAKUYA∞はこの武道館の日も、恒例の「ライヴ会場に泊まる」という彼の“日常”を過ごしたそう。そしてこちらも彼の“日常”であるランニングにも出掛けたのだとか。TAKUYA∞が走ることはクルーの間でも知られること。地方の会場でも多くのジョガーCrewたちが「TAKUYA∞をちぎってやる」と待ち構えていたというが、日本武道館では180人近い人数がいたのだとか。この日、10キロを43分で走ったTAKUYA∞。遅くはないタイム。しかし1位で駆け抜けたCrewはその距離を34分!「高校の駅伝部みたいなタイム出しているんじゃねぇよ!」と笑うTAKUYA∞だった。そんな軽妙な話から「怖いのはお化けじゃなく人間だよ!」と「魑魅魍魎マーチ」へ。続けて彼らが走る意味。最高のUVERworldを見せる「PRAYING RUN」をも響かせた。
中盤に用意されたスペシャルな時間はここでやってくる。「今日は俺がセットリストを決めて好きにやっていい日でしょ?」とスタッフに頼んでCrewのひとりをステージに上げるTAKUYA∞。克哉に手を引かれて登場したCrewに、Tシャツをプレゼントすると「今日、これ着て?着てくれたらひとつだけ言うこと聞く」。その言葉に会場からは大歓声。ステージの中央で椅子に座った彼女を見つめながらTAKUYA∞が歌い出したのは「君の好きなうた」。見つめながら語り掛けるように甘い歌声を聴かせるその姿に、女性Crewたちは自分自身がそこで歌われていると感じただろうか。続けて「SHOUT LOVE」が披露され、Crewへと向けられたこの曲を贈るということは、彼女を通して女祭りに集まった全てのCrewへの行動であり、全てへの言葉、歌なのだ、と感じさせた。「ありがとう。最高の誕生日プレゼントをもらったよ」と満面の笑顔を見せたTAKUYA∞に向け、全てのオーディエンスも笑顔の花を咲かせていた。
甘いデートの時間の後には、楽器隊だけでの「Massive」。お立ち台に彰、克哉、信人、誠果が並び、ステージ中央の高い位置のドラムセットには真太郎。5人の姿がステージ後方の巨大ビジョンの5分割された映像で映し出されると熱いセッションが繰り広げられ、観客はクラップでそのセッションに参加。会場一体の演奏がヒートアップしたところで「EDENへ」の重厚な音、そして強い想いが宿る言葉が届けられる。高く拳を挙げて、そのメッセージへと応えるオーディエンスの姿が印象的だった。誠果のサックスが厚いグルーヴを生み「AWAYOKUBA-斬る」から「Don’t Think.Feel」「I LOVE THE WORLD」「ナノ・セカンド」と瞬間瞬間を全身全霊で生きる彼らの真骨頂とも呼べる楽曲で畳み掛ければ、男祭りに負けない強大な声が上がり、武道館が揺れる。さらに歓声が大きくなったのは「IMPACT」だ。この後に横浜アリーナで夜公演である男祭りが控えているとは思えない、UVERworldの全力を放つパフォーマンスに全力を返す女性Crewたち。「Ø choir」でも歌声で武道館を激震させると、ラストの「在るべき形」では大合唱でTAKUYA∞の生誕祭は幕を閉じた。
年末も近いとは言え、平日の昼の日本武道館を女性Crewで超満員にしたUVERworldの「どうしても女の子たちの凄さを見せたい」という想いが形となり、2階最後方の一列、10人だけいた男性Crewも女祭りのパワーを味わったことだろう。互いへのリスペクトを忘れさせないUVERの、Crewへの想いの熱さをも感じさせたライヴだった。TAKUYA∞、HAPPY BIRTHDAY!彼のここから1年が実り多く素晴らしい時間となりますように!
写真/鳥居洋介 文/えびさわなち
<セットリスト>
1.CHANCE!
2.SHAMROCK
3.シャカビーチ~Laka Laka La~
4.浮世CROSSING
5.一滴の影響
6.ODD FUTURE
7.GOOD and EVIL
8.畢生皐月プロローグ
9.UNKNOWN ORCHESTRA
10.魑魅魍魎マーチ
11.PRAYING RUN
12.君の好きなうた
13.SHOUT LOVE
14.Massive
15.EDENへ
16.AWAYOKUBA-斬る
17.Don’t Think.Feel
18. I LOVE THE WORLD
19.ナノ・セカンド
20.零HERE~SE~
21.IMPACT
22.Ø choir
23.在るべき形

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