調理メーカー直伝!素材別「お鍋とフ
ライパンの正しいお手入れ法」

焦げたり錆びたりしているお鍋やフライパンはありませんか? 料理用品のプロが鉄、アルミニウム、ホーローなど素材別にお手入れの方法を伝授!

早いもので、今年もあと少し!
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普段からお鍋やフライパンをきれいにしている方はもちろん、全然お手入れができていない……という方にもおすすめの、大掃除で実践できる「 調理用品メーカー直伝のお鍋とフライパンの素材別お手入れ方法」をご紹介します。
調理用品メーカー直伝のお手入れ方法調理用品の企画・開発・販売を行う和平フレイズが、鉄、アルミニウム、内面加工(ふっ素樹脂加工、ダイアモンドコート等)、ステンレス、ホーロー、銅の全6種の素材別お手入れ方法と鍋とフライパンを長持ちさせる5つの秘訣を伝授!

特徴
重い、錆びるなどのイメージもありますが、耐熱性に優れ、熱伝導も良いことから短時間でうま味を凝縮して調理できるのが鉄。強い火力に向いている素材なので、焼き料理や炒め物、揚げ物に適しています。
日常のお手入れ法
洗剤は出来るだけ使用せず、金属たわし等でごしごし焦げを削り、先ずは完全に焦げを除去してください。完全に乾燥させたのち(直火の場合は空焼きで水分を飛ばす)食用油を塗りこみ湿気の少ない場所で保管をしましょう。
鉄は上手に使えば、とても長持ちします。錆びてしまった場合は錆びの部分を軽くふき取って、その部分が浸る程度のお湯に10%程度の食酢かクエン酸を入れて暫く放置しましょう。その後、通常の中性洗剤で洗い落として頂くと効果的です。
初めて使用するときは、「煙が出るまでよく熱する」「油を入れて鍋全体になじませる」という油慣らしを必ず行ってくださいね。
アルミニウム
特徴
熱伝導が良く、食材に素早く熱が回り、料理が手早くできます。とても軽く扱いやすい素材です。
日常のお手入れ法
使用後は、中性洗剤で洗いよくすすいでください。鉄やステンレスよりやわらかい素材のため、金属たわしの使用や力任せに洗うと直ぐに傷ついてしまうので避けましょう。
錆びてしまった場合、アルミニウム製品は、アルマイト加工が施されているかどうかでお手入れ方法が違いますので注意して下さい。アルマイトがかかっているかどうかは、品質表示の表面加工の項目でご確認を!
アルマイト加工の場合
お湯や水に充分浸してやわらかくしてからスポンジ等で丁寧に汚れを取り除いてください。
非アルマイト加工の場合
アルミが黒ずんだり、焦げついたりしたらクレンザーやたわし(非金属)でごしごし落としてもかまいません。黒ずみ、焦げ付きをそのままにしておくと、その部分より腐食し穴が開いてくることがありますのでご注意ください。
内面加工(ふっ素樹脂、ダイヤモンドコート等)
特徴
内面加工により、すべりが良く、こびりつきにくいので使い勝手がよいです。
日常のお手入れ法
使用後は、中性洗剤でスポンジなどやわらかい材質の物を使い、表面を軽くこすれば汚れは簡単に落ちます。
調理時、金属ヘラ使用可能と表示のあるものでも、木製や耐熱樹脂製のツールを使うとキズが付きにくく、一層長持ちしますのでおすすめです。過度のから炊きや高温調理を長く続けると被膜をいためる原因となるので避けましょう。
フライパン/鍋によっては、ふっ素樹脂、ペイントで表面加工をしていない「銀色」の部分で白い錆が出てくる場合があります。サンドペーパーなどでかるくこすって取り除いてください。
シチューなどにぴったりなアノ鍋のお手入れ法
ホーロー(琺瑯)
特徴
優れた耐久性、耐熱性、耐酸性があります。表面がガラス質なので、においがつきにくく、カレーやシチューの煮込み料理に最適です。
日常のお手入れ法
使用後は、お湯にしばらくつけて汚れをやわらかくし、中性洗剤をつけたスポンジなどで洗い、すすいでください。
焦げついた場合、ホーローは表面にガラス質を焼き付けたものですので、硬い物、尖ったものでこするのは避けましょう。
着色汚れについては程度にもよりますが、重曹を使用したり、強めの酢水を煮たたせ一昼夜程度放置(臭いに注意)をすると表面のガラスが若干溶けることにより表面がきれいになる場合があります。
また、軽微な着色よごれの場合は「メラミンスポンジ」でこするのも効果的です。鉄鋳物製にほうろう加工を施した製品についても同様です。
ステンレス
特徴
耐久性が高く、長時間使用しても材質自体はほとんど劣化しません。ステン(錆)レス(無い)の名前の通り錆びにくく、手入れが簡単で衛生的です。
日常のお手入れ法
使用後は、中性洗剤で洗いよくすすいでください。
ステンレスは上手に使えば、長持ちします。錆が発生した場合、ステンレス鋼は「錆びにくい金属」のため、鍋本体からの「錆び」ではなく、水道水に含まれる、カルシュウムや塩分、鉄分が付着してできる「もらい錆び」という現象です。
比較的初期の場合は、軽く拭き取るだけで取れますが、しばらく使用した後であれば、錆びの部分を軽くふき取り、その部分が浸る程度のお湯に10%程度の食酢かクエン酸を入れてしばらく放置して下さい。その後、通常の中性洗剤で洗い落とすと効果的です。
焦げついてしまった場合は、焦げを落とすときに、金属製の道具等でがりがりすると傷が付いてしまうので避けてください。
ぬるま湯を鍋に張り、食酢大さじ2程度を加えて様子を見ましょう。それでもやわらかくならない場合そのままとろ火で加熱してください。汚れがやわらかくなり、落しやすくなります。

特徴
鉄やアルミよりもさらに熱伝導が良く、昔から料理や製菓など業務用としても活躍しています。
殺菌作用があり、衛生的に優れた素材としてもよく知られています。熱伝導が良く、まんべんなく火が通りやすいので、焦げ付きやすいジャムや、焼き目を綺麗につけたいパンケーキや玉子焼きにも適しています。
塩や塩素に弱いため、10円玉でも解るように、黒く変色していきます。長時間料理を入れておくと味や色が変化する場合がありますので、調理後は直ぐに別容器に移し替えましょう。
日常のお手入れ法
使用後は、中性洗剤で洗いよくすすいでください。
鉄やステンレスよりやわらかい素材のため、金属たわしの使用や力任せに洗うとすぐに傷ついてしまうので避けてください。
また、水分を完全に取りのぞき乾燥させてください。空気中の水分、酸素でも変色していますが、銅についてはそれら自然に変る色も魅力のひとつです。
錆びてしまった場合は、銅の錆は「緑青(りょくしょう)」と呼ばれ、過去は毒性があるとも言われていましたが、現在は毒性が無い事が認められています。緑青(錆)が発生した場合は目の細かいサンドペーパー等でこすり取り除いてください。
普段からも素材別に正しい取り扱いをしたいものですが、焦げつきや錆びつきなども、それぞれに対応の仕方が異なりますので、参考にしてみてくださいね!
調理器具を長持ちさせる秘訣って?
来年も心がけたい! 鍋とフライパンを長持ちさせる5つの秘訣空焚きをしない
空焚きとは、油をひかずに加熱を続けること。内面加工(ふっ素樹脂やテフロンなど)をしている鍋やフライパンを使用する時は、油を引くことを推奨しています。これは、温度の上がりすぎを防ぎ、内面加工を長持ちさせてくれるためです。
「空焚き」をすると、内面加工が傷みやすくなり、寿命が短くなるおそれがあります。また、ホーロー(琺瑯)素材の鍋で空焚きをすると、表面のガラス質にヒビが入る原因にもなりますのでご注意を。
弱火~中火で調理をする
鉄素材の鍋/フライパンを除いて、極端な強火調理は本体の素材を痛める原因になります。調理中の強火は、鍋やフライパンの底面からはみ出てガスや電力が無駄になるだけでなく、内面加工をいため、変形するおそれがあります。そのため火力は弱火~中火で!
先のとがった金属ヘラで勢いよくこすらない
内面コーティングの中には金属ヘラOKをうたう商品もありますが、角のとがった金属製のヘラなど、鋭利な道具の使用は避けましょう。
スチールたわしや、クレンザーなどで勢いよくこすらない
内面加工のしてある鍋やフライパンやホーロー(琺瑯)は、表面にガラス質を焼き付けたものです。傷がつきやすいスチールたわしや、クレンザーなど尖ったものでこすることは避けてください。
汚れをいきなりこすると内面加工などを痛めるおそれがあります。お湯や水に充分浸してやわらかくしてから、スポンジ等で丁寧に取ることが大切です。
ちなみに鉄、銅はこすっても大丈夫!
調理後は早めに別容器に移す
料理の調味料などには、塩分やアルカリなど色々な成分が入っています。それらの成分が鍋の内面の変色や劣化を早めるおそれがあります。味や色が変化することがあるので、鍋やフライパンでの保存は一晩程度にとどめておきましょう。
調理器具を正しく使って、長持ち。安心安全な調理を心がけたいものですね!
お鍋の焦げや錆びを取るのはちょっと面倒な気がしてしまいますが、素材によってそのやり方のポイントを押さえれば、意外と簡単にきれいになるものもあるかもしれません。
劣化してしまっているものや破損しているものはこの機会に取り換えて、その他のものはできれば日々のお手入れをしっかりして、長く使っていけるといいですね。
さて、大掃除。キッチンのお鍋とフライパンも忘れずに!
<参照>和平フレイズプレスリリース

アーティスト

ウレぴあ総研

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