「祝女」の新井友香が作・演出の“劇
団宝船”を約6年ぶりに再始動

劇団宝船が約6年ぶりの公演『ああ、またか…とは言いたくない』を2018年12月19日(水)~12月24日(月)、東京・下北沢のシアタ−711で上演する。
劇団宝船は作・演出も手掛ける新井友香が主宰する。新井は近年、NHK『祝女』、テレビ東京『アラサーちゃん無修正』、フジテレビ『イタズラな Kiss2』、『きみはペット』、『南くんの恋人』などの脚本を手掛けてきた。現在は二児の母でもある。
HIGHLEG JESUS解散後の2004年に、猫のホテルプロデュース『座長祭り』に架空の劇団の座長として新井が参加、ギャグから誠で旗揚げされたのが劇団宝船だった。男女の愛憎のもつれを“恋愛ホラーコメディー”として描き、誰にでも多少は身に覚えのあるようなイタい経験を、震えつつ笑い飛ばせる作品を生み出し好評を博す。
劇団宝船・看板女優は、千の仮面を持つ女優、高木珠里。2001 年 KERA・MAP「暗い冒険」出演の際、新井友香と出逢った。劇団宝船旗揚げ公演『嗚呼、お前もか…』に出演後、劇団員となる。高木珠里ひとり芝居も人気を得ており『一人オリンピック~千の仮面をもつ女』、『高木珠里の百物語』などがある。『高木珠里の演劇百人組手』などの自主公演も精力的に行いつつ、近年では、劇団☆新感線、劇団鹿殺し、ポツドール、ティーファクトリーなど外部舞台にも多数参加してきた。
高木珠里(劇団宝船)
もうひとりの劇団員は國武綾。動物電気、ブルドッキングヘッドロック、飴屋法水『3人いる!』、園子温朗読劇『グレイテスト・ヒッツ・テラヤマ』などの出演歴がある。近年では、映画『恋の渦』、『サッドティー』、『闇金ウシジマくん part2』、TBS ドラマ「コウノドリ』レギュラー出演など、活動の場を広げている。さらに準劇団員には、様々な方面で活躍しているいぶし銀男優、元 HIGHLEG JESUSの今奈良孝行も控える。
國武綾(劇団宝船)

【あらすじ】
この世に生まれて最初の記憶は冷たい水の中。3歳で迎えた終戦により、満州からの引き揚げ船に乗り込む桟橋でのことだった。まだ年端もいかない私を兵隊が海に投げ入れたのだ。
私は海中へと沈み行く中で、幼いながらにうっすらと思った。「ああ、私、死ぬんだな…」あの時、私はもう一度産まれたのかもしれない…
生きることと、自分の権利に執着し、幸せを得ようともがく、少し雑で、少しせっかちな女、十和子の現在までを描いた物語。

新井友香の挨拶
最後に本公演を行ってから、7年経ってしまった。稽古中に東日本大震災が起こり、世の中は演劇どころではなくなってしまった。本番中にも余震は続き、そんな時にわざわざ狭苦しく薄暗い劇場へ行く酔狂な人はそう多くいるはずもない。それだけの問題ではないが、興業としてはうまく行かず、個人的に3桁の赤字を背負ってしまった。
なんとか経済的に立て直さなければならない。次舞台をやる時は赤字の出ない…いや、赤の少ない公演にしたい…そう思っているウチに二人目の子供を出産したりして、気付いたら7年過ぎてしまった。
ヤバい…!40歳過ぎてからの7年がこんなに早いなんて…知らなかった。子供が小さいとか、金がないとか、やれない理由を探すのにはもう飽き飽きした。やる。公演をやる! 正直劇団員はもう、出てくれないのでは?と思っていたが、出演を快諾してくれた。急遽お願いした客演の方々も、ありがたいことに快く引き受けてくださった。
今の演劇事情にも疎く、老化のせいで昔の演劇事情のこともすっかり思い出せない。万事にオタオタしている。でも、やる。遭難するかもしれないけど、やる。
宝船、再び出航します。どうぞ、よろしくお願いいたします。
新井友香(劇団宝船)

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