【インタビュー】第一興商が強力プッ
シュする7月度D-PUSHアーティストに
FIVE NEW OLDが決定!

始動から4作を経て、6月21日にリリースされる「BY YOUR SIDE EP」でメジャー・デビューを果たすFIVE NEW OLD。R&Bやブラック・ミュージックに通じるテイストを活かしたアーバン&スタイリッシュな音楽性を引き継ぎつつ、さらなる進化を遂げた最新の彼らの魅力を味わえる「BY YOUR SIDE EP」は注目の一作といえる。同作を期に確実なスケールアップを果たすことを感じさせるFIVE NEW OLDをキャッチして、全員インタビューを行った。
YOSHIAKI(Ba.) / HAYATO(Dr.)
HIROSHI(Vo.,Gt.) / WATARU(Gt.,Key.)

■ゴスペルやR&Bテイストの作品や夜をテーマにした作品を経て
■さらに進化した今の自分達のリアルな姿を提示しようと

――6月21日にメジャー・デビュー音源「BY YOUR SIDE EP」がリリースされます。

HIROSHI:「BY YOUR SIDE EP」はメジャー・デビュー作ではありますが、そのことはあまり意識しなかったです。あくまで自分達らしいもので、なおかつ一歩前に踏み込んだものを作ろうということを考えて制作に入りました。とにかく正直な、ありのままの自分達の姿を、メジャー・デビューというタイミングだからこそ出したいという気持ちがあったんです。これから前に進んでいくにあたって変に取り繕ったりするよりは、今まで自分達がやってきたことを踏まえたうえで、今のFIVE NEW OLDを提示することが大事だなと思ったので。それに、リード・シングルの「By Your Side」だけを聴いてほしいということではなくて、一つの作品として完結させたいという意持ちがあって。“僕達はあなた達の傍にいるよ”という想いをいろいろな形で表現したくて、4曲入りのEPという形態をチョイスしました。4曲の流れとかも考えて形にしたので、ぜひ全曲を聴いてほしいです。

YOSHIAKI:EPということに関しては、僕らが「Ghost In My Place EP」という音源を出した時に、4曲というバランスが自分達の中ですごくハマったんです。特に、初めてFIVE NEW OLDに触れる人はそうだと思うけど、2曲のシングルでは短いし、10曲のアルバムだと重い気がするんですよ。4曲だと全部の曲をしっかりと立たせることが出来るし、バンドの幅広さとかも良い感じで出せる。だから、今回の音源もシングルではなくて、4曲入りEPにするというのは賛成でした。

WATARU:4曲というのは良いですよね。FIVE NEW OLDというバンドがどういう音を鳴らしているかということを、一番良い形で分かってもらえると思うから。実は、僕らの4曲入りEPは、今回で3枚目なんです。

HAYATO:最初の「LOVE SICK」は7曲入りなのに、EPと付けていた。その時は“EP”という表記がカッコいいと思って、ミニアルバムなのにEPにしたんです(笑)。

WATARU:そう(笑)。そんな風に今回が3枚目のEPで、いつもと同じように聴き応えのある作品になったんじゃないかなと思います。

YOSHIAKI:FIVE NEW OLDなのに、5曲じゃないという(笑)。

一同:アハハ(笑)。そうなんだよな!(笑)
WATARU:等身大の自分達を見せたということに関しては、たとえば今回の4曲は全部英詞なんです。メジャー・デビュー作ということで、日本語にしないといけないのかなと思ったりしたんですよ。それで、HIROSHIもトライしてみたりしたけど、やっぱり英詞のほうが良かった。そこで、メジャーにいくからといって無理に日本語にする必要はあるのかという話になって。レーベルの人達もそれを分かってくれて、全曲英詞でいかせてもらうことにしました。

YOSHIAKI:メジャー・デビューするタイミングで僕らも進化したところを見せたいという想いがあって、始めは気負って、もっと新しいことにチャレンジしようという話をしたり、日本語の曲にも挑戦したりしたんです。そういう中で、四人でもう一度話し合った時に、今の自分達が本当に良いと思うものが一番説得力を持っているんじゃないかという話になったんです。それで、自分達の元々のスタイルである英語詞だったり、今まで作ってきたゴスペルやR&Bテイストを押し出した作品や、夜をテーマにした作品を経て、さらに進化した今の自分達のリアルな姿を提示しようということになりました。

HAYATO:日本語がストンとハマるようになったら、やれば良いと思っています。日本語に抵抗があるわけではなくて、今の自分達には英語のほうがナチュラルに感じられるんですよ。それに、英語でいこうという判断ができたのは、そこに至るまでに、気負ったり、いろんなことをしたからこそというのがあって。“絶対英語やろ”という頑なな姿勢だったわけではなくて、いろいろやってみて分かったことがあったんですよね。そういう意味では、遠回りしたのも無駄ではなかったなと思います。

――
▲HIROSHI(Vo.,Gt.)

自分達が良いと思うものを聴かせることで応援してくれる人が増えて、ここまで来たわけですから、今回の選択は正しいと思います。では、「BY YOUR SIDE EP」に収録されている4曲を紹介してください。

HAYATO:1曲目の「Not Too Late」は、元々僕がこういう曲をやりたいと思った曲の延長線上にある曲で、夏感のある曲です。夏っぽくて、ウォーター・スライダー感がある曲をやりたいということを、前作の「WIDE AWAKE EP」を作った時に言っていたんですよ。その時もある程度形になったけど、なんかちょっと違うなという話になって、お蔵入りになった。でも、今回は夏がテーマということで、あの曲に磨きをかけて形にしようということになって、晴れて完成しました。そういうところで、「Not Too Late」は僕の中で、すごく思い入れがあります。この曲はリズムが4つ打ちだけど、流行りの4つ打ちの感じではなくて、すごくグルーヴィで、'80年代~'90年代のダンス・ミュージックっぽい匂いがあって。さらに、ウォーター・スライダー感も出せて夏にピッタリの曲になったし、サビの歌詞もすごく簡単なので、みんなでシンガロングできると思うんですよ。そういうところも含めて、僕はこの曲が大好きです。

WATARU:僕らは曲を作って、こういう風にEPにする時というのは、毎回じっくり煮詰めて完成する曲と、わりとすぐにハマる曲というのがあって。そういう中で、2曲目の「The Dream」は、かなり早くできました。

――本当に? R&Bに通じるしっとりした味わいのスロー・チューンで音数も少ないので、煮詰めたほうの曲だったのかなと思いました。

一同:そう感じるでしょう? それが違うんですよ(笑)。これが一番早かったよな?

WATARU:早かった。「The Dream」は、元になったデモは「WIDE AWAKE EP」よりも前にあったんですよ。今回の「BY YOUR SIDE EP」はここまでのFIVE NEW OLDの集大成を見せるという側面もあったので、この曲も入れるべきだろうということになって。それで作りだしたんですけど、デモの段階の素直な状態で、そういう中でどうやって自分達らしさを出したら良いかというのがあって。それで、音を足すんじゃなくて、抜くということを意識して形にしていったんですね。そうしたら、音を抜けば抜くほど良くなって、逆に必要なものが見えて、入れてみたらすぐにハマった。そんな風に、この曲はすごくスムーズに完成しました。

――「The Dream」も含めて、今作は4曲ともアーバンな味わいが魅力的ですし、こういう音楽をバンドでやっているのというのは最高です。

一同:ありがとうございます(笑)。

HAYATO:今の僕らが出している音はバンド・サウンドだけど、ロックバンドかというと、そうではなくて。でも、バンドとしての概念はちゃんと残しているんですよね。こういうアプローチを採れるのは強みだなということは、自分達も感じています。

HIROSHI:3曲目に入っている、今回のリード曲の「By Your Side」は、今後自分達がより大きなステージ……1,000人とか2,000人、10,000人といった人達の前で演奏出来るようになった時に、FIVE NEW OLDらしいスタイルで、みんなを一つに纏められるようなアンセムを作りたいという想いのもとに作りました。みんなが一緒に歌ってくれることで完成する曲にしたいなというところからスタートしたんですけど、結構時間がかかりましたね。こういう風にしたらみんなが歌えるんじゃないかとかというアイディアがいろいろ出てきたし、自分の中で変な歩み寄り方をしてしまう部分も出てきたりして、なかなか纏まらなかったんです。

YOSHIAKI:「By Your Side」は、僕達のカラーの一つになっているゴスペル調の曲で、なおかつロックな部分も入れたくて。キャッチーだけど、自分達がやりたいことというか、あくまでバンドということが伝わるものにしたかった。それで、いろんなアイディアが出過ぎて、ちょっとHIROSHIがパンクしたという(笑)。

HIROSHI:そう(笑)。ちょうどそのタイミングで、アレンジャーの春日俊亮君(Shunsuke Kasuga)と一緒にこの曲を仕上げていこうということになって。僕がのめり込み過ぎて見えなくなってしまっていたものを、彼が客観的な視線で纏めてくれて、すごく良い形になりました。それに、俊君がそういう役割を担ってくれたことで、僕はメロディーに集中することができて。分かりやすいとか、分かりにくいとかいったことを一度取っ払って、自分が歌いたいメロディーを入れ込むことができました。
▲HAYATO

――みんなで歌いたいというところから入って、合唱ではなくてゴスペルっぽいコーラスになったというのは、すごくオシャレですね。それに、後半に向けてクレッシェンドしていく流れも良いですし。

HAYATO:そう。この曲の後半は盛り上がっていて、ドラムもそれに合わせていて。音源化する曲の中で、自分が表打ちのビートを叩くことになるとは思っていなかった(笑)。表打ちは合わない気がしたんですよ。でも、この曲には、それがハマったんですよね。というか、あか抜けて聴こえるようにしてみました(笑)。

HIROSHI:僕らはパンクなところから始まって、いろんなことを経て、今のサウンドに至っているんです。パンクからロックなものへ、ポップなものへ、アーバンなものへ…という風に変わってきたから、いろいろなことが出来る。だから、「By Your Side」みたいにR&Bテイストを活かしつつ、スタジアム・ロック的な鳴らし方をするということも出来るんです。最後のパートはそういうところを活かしていて、そこにゴスペルが入ることによって、僕達が思い描いていたところを超えたというのはありますね。つまり「By Your Side」は僕達が辿ってきた系譜が全部入っているんですよ。同時に、それをまた一つ上に押し上げることが出来た曲になったなということを感じています。

YOSHIAKI:それは、間違いないね。4曲目の「Too Good To Be True」は、元々はHIROSHIがギターを弾きながら鼻歌で歌ったデモが3~4年前にあって、僕はずっとそれを携帯に入れていて。この曲はメロディーが抜群に良くて気に入っていたんですけど、前作の「WIDE AWAKE EP」ではお蔵入りになってしまって。今回のタイミングで、あの曲をやりたいと僕が言ったら、良いねということになりました。この曲は、とにかくHIROSHIのメロディーを聴いてもらいたいというのがあって、オケに関しては正直これといって難しいことはしていない。本当に歌がメインの曲で、特に2番のAメロのメロディーが本当に良くて。そこは、より多くの人に聴いてほしいですね。あとは、WATARUとオケを作っていく中で、なにか新しいことをやりたいねという話になって。それで、サックスを入れることにしたんですけど、ただ間奏にサックスを入れただけだと普通の曲になってしまうから、頭にもサックス・ソロっぽいものを入れることにしたんです。そうすることで、すごく色気が出るだろうというのもあったし。それで、雰囲気を見るために打ち込みでサックスを入れてもらったんですけど、打ち込みの音がショボ過ぎて(笑)。

一同:そう! サックスの良さが皆無やった(笑)。

YOSHIAKI:でも、これはあくまでも仮やからといって、誰かに吹いてもらおうということになった時に、HIROSHIが大河(谷本大河/SANABAGUN)に声をかけたら、2つ返事でやりたいと言ってくれて。すごく良いサックスを吹いてくれて、感謝しています。

HAYATO:しかも、数テイクくらいしか吹いていないんですよ。どのテイクも良くて、さすがやなと思いました。

HIROSHI:僕らはもろにAORなサックスをイメージしていたけど、彼はジャズがルーツにあるんですよ。そこを活かしてAORにジャジーなサックスを入れてくれたことで、すごく面白いものになりましたね。
■「Not Too Late」を踊れる曲に持っていけたというのは
■今回の制作の大きなポイントの一つになった気がしています

――「Too Good To Be True」を聴くと、FIVE NEW OLDが独自の黒っぽさを持っていることがよく分かります。では続いて、今作を録るにあたって、それぞれプレイヤーとしてこだわったことなども話していただけますか。

YOSHIAKI:ベースは、「By Your Side」に関しては、アレンジャーの俊君もベーシストなので、サビはHIROSHIのメロディーに対してのアプローチの取り方を一緒に考えました。それに、レコーディングする中で、もうちょっとシンプルにしたほうがロックっぽくなるんじゃないかとか、指弾きでいきつつ途中でピック弾きしたい場所もあるんですけどと言ったら、「それは、すごく良いアイディアだと思う」と言ってくれたりして。WATARUと俊君と僕の3人で、ああだこうだ言いながらベースを録っていくのがすごく楽しかった。そういう意味で「By Your Side」は今回の4曲の中で一番印象が強いし、ベーシストとしてまた新しい一面を見せることができて満足しています。
――「By Your Side」のAメロは、ベースとシンセで同じフレーズを弾いて、シンベっぽいテイストにしていませんか

YOSHIAKI:しています。「Ghost In My Place EP」の時からシンベを使うようになって、生ベースは弾いていない曲とかもちょいちょいあったりするんですけど、やっぱり生ベースでやりたいという想いがあって。メンバーも、それがFIVE NEW OLDらしくて良いんじゃないかと言ってくれたので、今はこういう手法で落ち着いています。そこも含めて、「By Your Side」は聴いてほしい1曲です。ただね、「By Your Side」の最後のほうでベースソロ的なフレーズをチロチロ弾いているところがあるんですけど、フェイドアウトであまり聴こえないんですよ(笑)。でも、そこは隠れたポイントなので、耳を傾けてもらえると嬉しいです。

HAYATO:ドラムは基本的に4曲通してですけど、前作、前々作よりも自分のフレーズを主体にしたドラムを叩かせてもらいました。今回僕の中では、フィル・インとかに惑わされずにビートで勝負したいというのがあって。僕はいつも色々な外国人ドラマーを見て研究しているんですけど、彼らのリズムは淡泊に聴こえるけど、その後ろにいろいろなものがあるんですよね。僕もそういうドラムにしたくて、裏拍だったり、タメだったり、アクセントだったりといったことを、すごく考えました。

――ドラムの質感が打ち込みと生の中間という感じになっていることも印象的です。

HAYATO:それは、ブレンドしています。

HIROSHI:1年前くらいからそういうことをするようになって、HAYATOが叩いたトラックに、僕がサンプリングしているドラムの音源をあてたりしています。
▲YOSHIAKI(Ba.)

――音が打ち込みっぽいのに、ノリは人間味に溢れているというのが絶妙です。スネアも少し後ノリでしょう?

HAYATO:そう。僕は元々洋楽をずっと聴いていたので、若干後ノリのビートが染みついているところがあって。それが自分の個性だと思っているので、気づいてもらえたのはすごく嬉しい。そこに気づいてもらえたなら、僕はもう何も言いません(笑)。

――そう言わず、特に印象の強い曲などを教えてください(笑)。

HAYATO:「Not Too Late」かな。この曲を作っている時に、HIROSHIにポロッと言われた一言があって。「Not Too Late」は今の完成形になるまでに、ちょっとベタついていたんですよ。湿気感があった。そうしたら、HIROSHIが「これを、どうにか踊る曲にして」と言い残して、いなくなってしまったんです(笑)。それで、WATARUと二人でいろいろ分析して、こうかな、ああかなとやっていったら、“あっ、踊れた!”みたいな(笑)。「Not Too Late」を踊れる曲に持っていけたというのは、今回の制作の大きなポイントの一つになった気がしています。

WATARU:ちょっと余談になるかもしれないですけど、今回の4曲のデモが最初に出来た時は、全曲ギター・ソロのパートがあったんですよ。それで、これだと全部同じような印象になってしまうんじゃないかと思ったし、敢えてギター・ソロを抜くことで映えるパートが出てくる曲とかもあって。それで、さっき話が出た「Too Good To Be True」のサックスに繋がっていったりしたんです。そういう意味で、ギターから生まれていったものが、この4曲の中には結構ありますね。あと、今までの音源のギターはライン録りしていたんですけど、今回の「The Dream」と「Too Good To Be True」はスタジオにアンプを置いて、マイクを立てて録りました。ギターの質感だったり、後で修正できないニュアンスといったアナログならではの良さを活かすことができて正解だったんじゃないかなと思っています。特に、「Too Good To Be True」は、僕達はAORのサウンド感がすごく好きなので、コーラスを掛けているけど乾いた質感のギターを生で録ることでパッケージ出来て、すごく良かった。アンプを鳴らして録ることの良さが分かったのは、今回の制作の大きな収穫でした。

――WATARUさんは、本当に楽曲を重視したプレイをされますね。ギタリストは自己主張が激しい人が多いじゃないですか。

一同:そう!(笑) まさに、そうですよね。でも、WATARUは違うんです。

YOSHIAKI:だって、普通は4曲全部にギター・ソロがあると、ギタリストは喜ぶじゃないですか。WATARUは違うんですよ。
▲WATARU(Gt.,Key.)

――ギターで壁を作ったりせずに、隙間を活かされていますし。

WATARU:うちのバンドはHIROSHIと僕という二人のギターがいて、バッキングはHIROSHIが主体になって考えることが多いんですよ。なので、ギターが隙間を活かしているのは、HIROSHIのセンスが良いからです。あとは、うちの場合は鍵盤やシンセサイザーのパッド系とかも鳴っていて、そういう音はかなり強く楽曲を支配するんですよね。それに、そういう音を、ギターよりも先に入れるんです。そこにヘタにギターをあてると音が聴こえなくなってしまったり、ギターとシンセが重なって強調したくないものが強調されてしまうこともあったりするんです。サウンドメイクは美しくありたいので、その辺はしっかり見極めて、両方が映えるギターを入れ込むようにしています。

YOSHIAKI:WATARUは、すごく面白いですよ。シンセとかを入れる時はすごく時間が掛かるんですけど、ギターは10分くらいで「できたぁー!」とか言うんです(笑)。ギタリストなのに(笑)。

HIROSHI:そう(笑)。WATARUは、うちのバンドにとって理想的なギタリストです。歌は、僕は今回のレコーディング当日に、本当に体調を崩してしまったんです。前日から喉風邪をひいて、喉がイガイガの状態だったんです。なので、“響声破笛丸”というボーカルさんがよく飲まれる漢方を飲んだり、お湯に蜂蜜を入れたのを飲んだりしながら歌録りしました。

――そういう状態とは思えない、聴き応えのある歌を歌われていますね。

HIROSHI:うちのバンドはプリプロダクションをしっかりやるので、いつもその段階でどういう歌い方にするかを、ほぼほぼ自分の中で固めるんです。今回も世界観的にこういう表現をしたいというのが見えていて、録りの時は良い歌を歌うことだけに集中できたのが良かったですね。本当に歌えない日もあって休みを一日もらったりもしましたけど、最終的には一日くらい巻いて終わりました。

YOSHIAKI:今回は、本当にスムーズだったよな。時間的な余裕はあるけど、HIROSHIの体調面の余裕がない…みたいな(笑)。

HIROSHI:アハハ(笑)。このバンドを始めて歌い始めた頃は、自分のピッチに自信がなかったんですけど、ゲネプロとかをした時にライン録りした自分の歌を聴いてからは、もっと深いところを気にすることが出来るようになった。だから、歌録りは、いつもあまり時間が掛からないんですよ。それに、今回のレコーディングは体調が良くなかったけど、4曲全部自信を持って聴いてくださいといえる歌になっています。

――楽曲の上質さに加えて、それぞれのプレイやアプローチやの聴きどころが多いことも「BY YOUR SIDE EP」の魅力になっています。音源のリリースに併せて、7月から8月にかけて行われる全国ツアーは、どんなツアーになりますか?

WATARU:今度のツアーは7月30日の東京と8月27日の大阪が、初のワンマンなんですよね。自分達はまだワンマンというものをしたことがないので、どういう景色が見れるのかは想像できなくて。今回のツアーと2本のワンマン公演をすることで新しく見えるものがあるんやろうなというところで期待を持ちつつ、緊張感のあるツアーになると思う。そういう意味で、すごく良いツアーになる予感がありますね。あとは、同じようなワンマンを2回するつもりはなくて、東京でしか出来ないこと、大阪でしか出来ないことをやろうと思っているので、そこも楽しみにしていて欲しいです。

YOSHIAKI:自分達の主催ツアーは今回で4回目になるんですけど、今までの3回のツアーは結構ドタバタだったり、自分達が思ったことをまだ形に出来なかったりしたんです。今回のツアーは、それをクリアしたいというのがまずあって。あとは、ワンマンと対バンが混じっているという自分達の中でも新しい挑戦が入っていて。ワンマンにはワンマンの良さがあるし、対バン・ライブは対バンならではの良さがあるので、両方をしっかり見せたいと思っています。

HAYATO:ファイナルのワンマンに照準を合わせたツアーになりますけど、対バンの時もワンマンと変わらない熱量を出していきます。そうやって、各地で自分達の良さを出し切っていきたいですね。今回の「BY YOUR SIDE EP」でFIVE NEW OLDのことを知った人は、ライブも落ち着いた感じなのかなという印象を持つかもしれないけど、そんなことはなくて。基本的にアッパーで、聴かせるシーンもあるというライブをしています。老若男女問わず、幅広い層の人に楽しんでもらえるライブをしているので、ぜひ今回のツアーで生のFIVE NEW OLDを体感して欲しいです。

HIROSHI:最近はライブに来てくれた人が、それぞれの楽しみ方で楽しむというのがすごく難しくなっていることを感じていて。良くも悪くも、うちのライブはこうやって、こうやって、こうするんですよ…ということを、バンドがものすごく提示してるライブが多いし、そうじゃないと安心できない楽しみ方に偏っているような気がします。僕は、FIVE NEW OLDのライブは、そういうあり方に対するカウンター・カルチャーでいたいなと思っているんです。本当に自分が自由になるというのはどういう感覚なのかを知ってもらえるライブをしたいんですよ。自分達も含めてみんなが本当に自由になった時に、とてつもない一体感が生まれることを、僕は信じているから。特にワンマンがそうですけど、そういう空間を、お客さんと一緒に創り上げたいと思っています。

取材・文●村上孝之

FIVE NEW OLDはDAMの7月度D-PUSH!アーティストに抜擢されており、「BY YOUR SIDE EP」のリード曲となる「By Your Side」がカラオケDAMで配信中。さらに今だけクリップ(期間限定映像)として「By Your Side」のMVも7月4日よりカラオケ背景映像に順次登場する。夏にぴったりのサウンド&ゴスペルのコーラスで友達といっしょに盛り上がろう。

カラオケの合間に流れる音楽情報コンテンツ「DAM CHANNEL TV」のD-PUSHコーナーにも、ゲストとして登場。番組パーソナリティとのトークで、彼らの素顔に触れることができる(7月4日より順次配信~7月末まで)。また、全国のビッグエコーではフロント設置の店頭モニターで「By Your Side」のMVを放映(7月初~7月末)、渋谷街頭ビジョンおよび新橋ビジョンでもカラオケ本人映像を紹介するCMがオンエアされる(渋谷は7/1~7/6、新橋は7/1~7/30)。

カラオケDAMの目次本「DAM express」7月号も要チェック。D-PUSH!コーナーに彼らのインタビュー記事が掲載。また、ウェブサイト「clubDAM.com」でもインタビュー記事&リリース情報をチェックすることができる(7月初~7月末)。
リリース情報

Major Debut EP「BY YOUR SIDE EP」
2017.6.21 (wed) Release
TFCC-89619 / ¥1,300 (+tax)
1. Not Too Late
2. The Dream
3. By Your Side
4. Too Good To Be True


ライブ・イベント情報

<BY YOUR SIDE TOUR>
・7/21(FRI) 愛知・名古屋ELL FITS ALL
・7/30(SUN) 東京・新代田LIVE HOUSE FEVER 【ONEMAN】
・8/6(SUN) 宮城・仙台enn 2nd
・8/18(FRI) 石川・金沢vanvan V4
・8/25(FRI) 福岡・福岡Queblick
・8/27(SUN) 大阪・梅田Shangri-La 【TOUR FINAL ONEMAN】

<「BY YOUR SIDE EP」発売記念インストアライブ>
6月24日(土)タワーレコード渋谷店
HIROSHI・WATARUによるアコースティック編成のミニライブ
6月25日(日)タワーレコード梅田NU茶屋町店
HIROSHI・WATARUによるアコースティック編成のミニライブ

<ネコフェス2017 くだけねこロックフェスティバル>
6月25日(日)
神戸地区ライブハウス10会場 (Kobe SLOPE 16:00~16:30)
出演者:アルカラ/ircle/赤色のグリッター /alcott/印象派/植田真梨恵/uchuu,/A(c)/キュウソネコカミ/go!go!vanillas/ドラマチックアラスカ/Brian the Sun/more...

<夢チカLIVE VOL.121>
7月1日(土)札幌 KRAPS HALL
出演者:Survive Said The Prophet/Sunrise In My Attache Case/The Hurry's/バンドハラスメント


関連リンク

◆FIVE NEW OLD オフィシャルサイト


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