【速レポ】<中津川ソーラー>ストレ
イテナー、「1曲だけ新曲が」

青いライトが光るステージからSEが流れ、合わせて起こるのは客席からのハンドクラップや声援。それに感謝するように深々と頭を下げるのはホリエアツシ(Vo,G,Pf)。立ち上がったまま客席エリアの遠くまで視線を送るのはナカヤマシンペイ(Dr)。この二人から始まったストレイテナーも、今年で結成20周年。信頼できるメンバーも増え、今では熟練のプレイヤーが揃ったバンドと呼べるだろう。
ホリエは挨拶をしながらコードストロークし、そのフレーズに重なる大山純のギター、ナカヤマのリズム、日向秀和のベースフレーズ。この日のステージは「彩雲」から始まった。凝ったアレンジをとくに散りばめている曲ではないが、メンバーそれぞれの鳴らす音がメロディとなり、重なり合いながら良質の音楽を作っていく。
そこから続くのはファン投票1位にも輝いた「REMINDER」。14年前の、まだバンドがトリオ編成だったころに発表された作品に収められていた曲だ。しかし今の楽曲として生命力を持ちながらステージから放たれる。4人編成となり、ライブでも何度となくプレイしているからこそだ。

さらに「冬の太陽」へと続くなかで、20年間というキャリアも感じさせることに。敢えてひけらかすようなことをせずとも、それぞれの高い実力は自然ににじみ出てくる。メロディを彩り、曲に陰影感や匂いまでも付けるように存在するテクニックやセンスが光る。思いっきり深呼吸するように曲を味わうファンの姿もあった。
「ありがとう。結成20周年イヤーのストレイテナーです。来月、ファン投票によるベストアルバムが出ます。いい曲が多すぎて自分達で選べません。なのでファンの皆さんに選んでもらって、1曲だけ新曲が入るんですよ」

そう言いながら聴かせるのは「Braver」で、大山の切ないギターフレーズ、ホリエの優しいが力強く伸びる歌声が、多くのファンの気持ちに響いていく。秦 基博とコラボレーションして作った「灯り」では、綺麗で優しいメロディに心を酔わせるファン達の姿も。そこから続く「Melodic Storm」では初期からのファンも興奮させ、一体感も生まれていった。
夏の終わりにふさわしい「シーグラス」を挟んで、ラストに披露したのは、自ら“最近のフェスではやらないだろうなって曲”という「Our Land」。情景を描写しながら、内側に渦巻く感情も言葉にしていくストレイテナーの各楽曲は、自然に囲まれた中津川を自然の演出のようにして、どれもが心地よく響いていった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎上山陽介

【ストレイテナー@REVOLUTION STAGEセットリスト】

01. 彩雲
02. REMINDER
03. 冬の太陽
04. Braver
05. 灯り
06. Melodic Storm
07. シーグラス
08. Our Land


■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2018>

2018年9月22日(土) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
2018年9月23日(日) 岐阜県中津川公園内特設ステージ

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