MINT mate box「悩みを抱える人の背中を押せるような一作に」 【インタビュー】

MINT mate box「悩みを抱える人の背中を押せるような一作に」 【インタビュー】

MINT mate box「悩みを抱える人の背
中を押せるような一作に」 【インタ
ビュー】

mahocato(Vo/Gt)、やすだちひろ(Ba)、KJ(Gt)による3人組バンド・MINT mate box。彼女たちは、SNSからバンドを結成し、2017年1月から活動を展開。中毒性のあるmahocatoの歌声、キャッチ―で耳に残るサウンドが多くの人々に反響を呼んでいる。
中でも、やすだちひろは自身のブランド“CHIHIRO YASUDA”のデザイナーを務めるだけでなく雑誌merの専属モデルでもあり、音楽だけには留まらない活動もおこなっている。そんな彼女たちが、2月7日に、2nd E.P.『beside』をリリース。前作に引き続き今作では、サウンドプロデューサーに、ヤマモトショウ(ex. ふぇのたす)を招き、楽曲を制作。
フロントマンのmahocatoは「恋や様々な悩みを抱える人の背中を押せるような一作に」と新譜への想いを語っている。今回UtaTenでは、そんなMINT mate boxにインタビューを敢行した。
男女の違いみたいなものを全面に
──2月7日に、2ndE.P『beside』をリリースします。同作の中からお好きな楽曲を1曲選択していただき、好きなフレーズを教えてください。
やすだちひろ:私は、『アシンメトリー』のサビ終わりにくる「バランスとかじゃないからずっと恋はアシンメトリー」っていう歌詞が好きです。“男の子ってこう思いがちだけど、女の子は本当はこう思っているのに”みたいな、男女の価値観の違いってあると思うんです。例えば女の子って、割と連絡をこまめにとって欲しかったりする人が多いじゃないですか?付き合う前は男の子も連絡を頻繁に返してくれるけど、付き合ったと思ったら、返信の頻度が落ちたりとか。女の子の受け取り方とすれば冷めてきちゃったのかな?って思うし。男の子にその話を聞いてみると「そういう空気感に慣れてきたり、安心感からだ」っていう風に言われるんですよ。だからそういう感覚の違いに対して、「バランスとかじゃないから」っていう歌詞に救われるんですよね。これでもう成立しているんだって思えるというか。
mahocato:私は、『ストリート』の「君に会えそうな街も君とあえそうな海もたぶんきっとこんな道を歩いていくんだね」っていう所です。私、このバンドをやる前は英語の先生をやっていて。英語の先生になることが学生時代の夢だったので、ひたすら勉強をして、念願叶ってのことでしたが、今はこうして別の夢を追いかけていたりして。会社員として4年間働いてたのに、それを投げてじゃないけど、今の音楽業界に飛び込んだっていう事もあるし。私の今までの夢は、英語の先生になるっていう事だけだったんですけど、それが、“夢や目標が全く違う方向に曲がっていくこともあるよ”という私の実体験がこの歌詞に込められているんですよね。曲調も、この曲を制作した時に、西海岸に個人的に旅行をしていたんですよ。そのサウンド感と、バンドを組む前にアコギで弾き語りをしていたので、その要素を取り入れて作ったのが『ストリート』なので、思い入れがとても強いです。
出会いはSNS
mahocato:英語の先生を始めて2年目ぐらいに何か違う事をやりたいなって思い始めたんです。そのときに歌を歌いたいなって思って、アコギを持ち弾き語りをすることにして。それでその後に、転勤があって東京に行くことになったんですけど、その時にこの子(やすだちひろ)から「一緒にバンドをやりたい」って言われて。SNSの弾き語りを見て、声をかけてくれて。当時は英語の先生を辞めるとかは思っていなかったんですけど、あまりのタイム感で物事が進んでいって(笑)

──出会いはSNSだったんですね。

やすだちひろ:喋ったこともないし、会ったこともなかったんですけど、mahoがSNSに弾き語りをのせているのを見て、「声めっちゃ良い!絶対この子に歌ってもらいたい!」って思って連絡したのがきっかけです。

──3人が結成したのはどういう経緯で?
mahocato:KJとは元々知り合いで、ギターが弾けたので声をかけました。
KJ:最初は、よくわからず入りましたね。「やすだちひろ誰だ?」っていう所からです(笑)僕は島根県出身なんですけど広島では2年間ぐらい会社員として働いていたのですが、具体的に音楽でどう、ということではなかったので、東京に来て、新しいことを始めようと上京したタイミングで声を掛けてもらって。話戻るのですが、僕が好きなフレーズは『メイクキュート』の「メイクキュートの迷宮で」ですね。可愛くなろうと奮闘する女子の気持ちがよくわかる歌詞だなと。恋愛で悩んでいる女子には、特に共感を得れる歌詞になっているんじゃないかな?って思っています。
やすだちひろ:今作を含めてなのですが、MINT mate boxは、青春をテーマにしていて、どちらかというと女子目線で描かれた歌詞が多いんです。これは、プロデューサーのヤマモトさんが、私たちと同じ目線で作った世界観なんですけど。それをどのように演じるかは、私たち次第で、そこがこのプロジェクトの面白さだと思っています。レコーディングスタジオでディスカッションをしながら、変わっていくことも結構ありますね。

ライブの定番曲『ラブラブファイヤー』が生まれた訳

──『ラブラブファイヤー』はライブの定番曲ですよね。この曲はどういう流れで制作されたんですか?

mahocato:これは出来た過程が面白いんです。まず、1st E.P.収録の『リサイクル』が出来上がったときに『リサイクル』の曲名を当てようという企画を行ったんです。アンケートをSNS上でおこなって、『リサイクル』、『リサイタル』、『リアクション』、そして最後に1つだけ、全然違うものをと思って『ラブラブファイヤー』って書いたんです。その結果『ラブラブファイヤー』が一番多くて(笑)それを受けて、ヤマモトさんが『ラブラブファイヤー』という曲を本当に作ってくださったんですよね。
やすだちひろ:できた過程が面白いですよね。まさかそれで曲ができるとは思わなかったし。

──イントロもKJさんのギターが際立っていて良いですよね。ライブでは毎回披露されているんですか?
KJ:そうですね、ライブの定番曲になりつつあります。
やすだちひろ:曲が出来た過程も面白いのですが、サウンド面では、ライブ用にアレンジを詰めたり、サビのフレーズやクラップなど、初めて聴く方でもわかりやすく盛り上がる曲になっています。

──ではそんな『ラブラブファイヤー』の中からお気に入りのフレーズを教えてください。
mahocato:私は「赤い糸っていっても本当の色は実はそれ青いじゃないどうするの まあいいやとりあえずはじめて」が好きですね。

──理由はありますか?
mahocato:赤でも青でもなんでもいいって思って、アグレッシブに行く所が良いですね。
やすだちひろ:私は「恋人どうしなんでもありね ただ実際はルールが大事」が好きです。リアリティがある歌詞なので、刺さりますね。

──最初に『ラブラブファイヤー』を受け取ったとき、どんな印象を感じましたか?
やすだちひろ:始まりが始まりだっただけに面白いなっていう印象だったんですけど、聴いたら凄くロックテイストな楽曲だと感じました。衝撃的でしたね。
mahocato:凄くキャッチ―だし、「ラブラブファイヤー」って叫ぶ所がライブで盛り上がりそうだなと思いました。

一番好みだと思うメロディー
──では『beside』の中で、一番好みだと思うメロディーの楽曲を教えてください。
やすだちひろ:『青春っていつも何かがたりない』が一番好きですね。1st E.P.の曲も含めた中で、ライブでやってて一番楽しいんですよね。
mahocato:私はやっぱり、歌詞もお気に入りの『ストリート』が自分らしさが出ているので、好きですね。海外に行ってない人にも、この映像が頭の中で映るような歌声をみなさんに届けたいなって思って、制作にあたっているので、伝わってくれたら嬉しいです。
やすだちひろ:一番mahoっぽいかもしれないね。『ストリート』が。

KJ:僕は『アシンメトリー』ですかね。歌詞も良いですけど、サビで早口になる所とかも良いですし、mahoの声が一番活かせていると思うし、サウンド面でもシンセがグッと入ってくる。今までの自分たちにはなかったサウンドと、新しいアプローチが上手く融合できている1曲になっています。今の自分たちが表現できていますね。
やすだちひろ:誰もリード曲の『メイクキュート』を選ばなかったけど、この曲は90年代のバンドサウンドを融合した、今のMINT mate boxのサウンドを表現できている曲だと思います。
──では、『beside』を漢字一文字で表すとどんな漢字になりますか?
やすだちひろ:青ですね!青春が一番のテーマなんですよ。自分たちの青さもまだ残っている一枚だし。

──青春時代の時に、『beside』を聴いていたらどの曲が一番共感できますか?
やすだちひろ:『メイクキュート』ですかね。待ち合わせ前の5分、10分何しよう?とか、どういう顔して一発目会おうかとか、そういう雰囲気が明確にイメージできる1曲ですね。逆に『アシンメトリー』は今だから共感できる。
mahocato:私も答えがまったく一緒でした(笑)
KJ:僕も当時女子だったら『メイクキュート』だと思います。
一同:(笑)

初の東名阪TOUR

──4月14日から初の東名阪TOUR『DOMINO ROUND TOUR』を開催します。同公演に対しての意気込みをお願いします。
mahocato:今までやりたいって思っていた初の自主企画なので、今までのライブとは全然違うものにしていきたいなと思っていて。私たち、ライブを始めたのが1年前なんですよ。まだ経験が浅いのもあって、手探り状態でやっていて。何が良いライブなのかもわからないし、悪いものもわからない。でも最近わかってきたのが、ライブでしか作れない空気感だったり、ライブに来ている人と自分たちとのバイブスだったりとか、そういうものが一致したときに良いライブだったって思える事に気付き始めたので、4月のライブはそういった意味で良いライブにしたいなって思っています。今まで私たちを好きでいてくれた人への恩返しもそうだし、これから自分たちはもっとこういう所に行くぞっていう事を、言わなくても伝わるようなステージにしたいです。
やすだちひろ:私も今、mahoが言ったようなことが大前提にあるんですけど、MINT mate boxはこういうバンドだっていうのが、来てくれた人にはっきり伝わる空気作りみたいなものを、結構徹底してやりたいなって思っていて。それと、女の子ボーカルの可愛さだったり、MINT mate boxならではのかっこよさを確立できるライブにしたくて。私たちにしかできないロックのかっこ良さを、このライブで見せられたらと思います。
KJ:今回の新曲の軸でもある、”悩める人たちの背中を押したい”っていう思いを今回のライブでは伝えていきたいです。ただ演奏するだけではなく、自分たちにしかできないやり方で、初めての自主企画を盛り上げていければと思っています。
──最後に代表してmahocatoさん、読者の皆さんへメッセージをお願いします。
mahocato:今回の『beside』は、恋などの様々な悩みを抱える人の背中を押せるような一作になっていると思うので、ぜひ聴いて頂けたら嬉しいです。
TEXT:橋本美波

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