橋本環奈、ゲロ吐きに鼻ホジ「やらな
きゃ神楽じゃない」

昨年は、名立たる女優たちが演じてきた『セーラー服と機関銃』シリーズの最新作で、17歳という若さながら映画初主演とは思えぬ存在感を放った女優の橋本環奈

これまで等身大の高校生役を演じることが多かった彼女だが、7月14日(金)より全国公開となる福田雄一監督×主演・小栗旬によるタッグが話題の映画『銀魂』では、可愛い容姿とは裏腹に “白目”“鼻ホジ”“ゲロ吐き”など、訛りが独特でクセがすごすぎる宇宙最強の戦闘種族 夜兎(やと)族の少女・神楽役を臆することなく見事に演じ切っている。
「可愛いだけの神楽ちゃんで終わらせたくなかった」
そう語る彼女が、初の福田組、そして女優としての殻を破った神楽役を通して感じたことなど、いろいろと話を聞いた。
――本作への出演が決まったときの気持ちは?
「話を聞いたのが仕事で移動中のときだったんですけど、信じられなくて2度くらい聞き返しちゃいました……耳を疑うってこういうことなんだなって(笑)。すごく嬉しかったです」
――原作を読んだことはありました?
「全巻ではないですけど、もちろん知っていました。深夜のテレビアニメでも観たりしていたので、撮影に入るのがとても楽しみでした」
――橋本さんの周りにも『銀魂』ファンが多いと思いますが。
「『銀魂』の神楽役をやると発表があったときは、まだ高校に通っていたんですけど、周りの友達はみんなマンガを読んでいたのですごく喜んでくれましたね。あと、兄2人とも『週刊少年ジャンプ』が大好きなので、とてもビックリしながら“絶対観に行く!”って」
――これだけギャグがふんだんに詰まった作品ですから、芝居の間やトーンなど難しかったのでは?
「撮影のときは、難しいというよりも心の底から楽しんじゃっている感じでした。今回、福田組に初めて参加させていただいたんですけど、みんなハチャメチャに楽しんで演じているのが、驚きでした。また子(菜々緒)との対決シーンで“鼻ほじ”しているんですけど、どんな顔でするか監督に相談したんですけど、監督とはずっと変顔のにらめっこ状態で。ゲロを吐くシーンでは『マーライオンみたいなイメージで!』と言われて、すぐに画像を検索して真似をしたり。目も鼻も口も耳も、顔の毛穴が全部開くぐらいの勢いでした(笑)」
――相当な顔してましたよね(笑)。抵抗はなかった?
「全然抵抗なくて、むしろウエルカムというか楽しんでいました。監督も『思っていたイメージと違った』と言ってすごく笑ってくださって。監督やカメラマンさん、周りにいるスタッフさんが笑いを堪えているのが分かると変に気持ちいいというか、嬉しくなっちゃいましたね」
――芸人さん的な。
「笑いに貪欲になるというか(笑)。芸人さんがウケたときってこういう気持ちなのかなって。人に笑ってもらえることって幸せなことですよね」
――実際に作品は観ました?
「はい。改めて試写で観たときに“やり切ったな!”って」
――橋本さんはじめ、皆さん演技が振り切っていて、キャラがものすごく立っていましたね。
「皆さん本当に面白くて、笑いを堪えるのが大変でした。予告編映像にも使われていましたけど、神楽が十字架に縛られているシーンで、菅田(将暉)さんと(佐藤)二朗さんの絡みが面白すぎて。引きの画だったので、たぶん映ってないだろうと思って笑っちゃってます。菜々緒さんもすごく我慢していて、笑いを堪えるのが大変だって言ってましたね」
――現場ではプレッシャーよりも楽しさのほうが強かった?
「そうですね。でも、アクションがものすごく大変で、プレッシャーと楽しさと半々でしたけど。監督が『ギャグパートでこれだけふざけられるのは、シリアスなシーンでしっかりとアクションでカッコイイところを演じているからだよ』って仰っていましたけど、だからこそそこに振り幅が生まれるんだなっていうのを感じました」
――ワイヤーアクションもすごかったです。
「今回、初めて挑戦したんですけどものすごく大変でした。アクションシーンでは全編通して頑張って動き回っています。菜々緒さんとアクションシーンが結構長い時間やったんですけど、劇中で使われているのが思いのほか短くて(苦笑)。小栗(旬)さんや堂本(剛)さん、新井(浩文)さんや皆さん何日間もかけてアクションシーンを撮ったんですけど、それよりも菅田さんと二朗さんのチャンバラのほうが長いって……あれはみんなからクレームがきてましたね(笑)」
――菜々緒さんとの対決シーンは見どころだっただけに……(笑)。
「菜々緒さんとは初めて共演させていただいたんですが、身長が約20センチぐらい差があって。さらに菜々緒さんはヒールも履いてるから、顔面にキックをするときとか超高くて大変で。菜々緒さんはアクション経験があるので、戦いの激しさがより伝わる動きとか先導してくれて、とてもいいコンビネーションでできたのではないかなと思います」
――アクションの練習をかなりされたそうですが、それ以外にはどんな役作りを?
「神楽の喋り方は独特なイントネーションなので、監督から作品をしっかりと観るように言われていたので、ひたすらアニメを観て頭に叩き込みました。でも、実際に台詞で言うと結構難しくて、いくつかパターンを撮りながら監督とその都度話し合って固めていきました」
――錚々たるキャストでしたが、この人すごいなと思ったのは?
「皆さん口を揃えて言っていたのが、(中村)勘九郎さんがすごいなと。撮影初日から全身にハチミツを塗って立ってるんですよ。間近で見ると本当にすごくて(笑)。『あれに勝てるものはない』ってみんな言っていましたし、撮影初日にあれを出されちゃったらみんなハードルが上がってしまって……」
――女優として成長した作品になったのでは?
「最初にTwitterなどで『事務所NGなし』って言いましたけど、ある意味自分の中にある新たな
一面を自分で見付けていくような感覚でした。鼻ほじシーンもゲロを吐くシーンも全て振り切ることが大事だと思っていましたし、可愛いだけの神楽ちゃんで終わらせたくなかった。原作の神楽はすごく可愛いけどゲロも吐くし鼻もほじるし結構ヤバいキャラクター。だからそれをやらないのは神楽じゃないし。キャストもスタッフさんもみんな『銀魂』が大好きだという気持ちもあるし、だからこそ忠実にやりたいと思っていました」
――そういう意味では、殻を破ることができて引き出しも増えた?
「アクションもコメディも、自分が今できる最大限を引き出すことができたと感じています。でも、自分ではどこが成長したとかは分かりませんが、この作品を乗り越えて、もっともっと芝居がしたいと演じることへの楽しさも増しました」
――そう感じることができた福田組の魅力は何だと思いますか?
「今回、福田組は初めてだったので“どういう現場なんだろう?”と思っていたんですけど、スタッフさんもキャストもみんな自然で楽しんでやっているのをものすごく感じたんです。コメディシーンでは、みんな笑いに貪欲でしたし、わたしも限界のその先を求められているような気がして。『銀魂』に対する愛もすごかったですし、ここまでみんなが楽しめる現場ってすごいなって。その人の魅力を最大限引き出してくれる頼もしさがありました」
――そんな福田監督のTwitterで寝顔を公開されてましたが(笑)。
「あれ、確認取られてないし酷いですよね(笑)。寝落ちしてたら監督に写真を撮られたみたいで……“カシャ!”ってシャッター音がしたので、何だろうと思ってパッと目を開けたらめっちゃ笑ってて。逆に、わたしだけでなく小栗さんも菅田さんも、監督の寝顔を撮った写真をたくさん持っています。寝顔がめちゃくちゃ面白くて、つい。菅田さんが寝てる写真もあるんですけど、小栗さんの寝てる写真だけは誰も持ってないんですよね……全然寝ないから」
――最後に、ここに注目して観てほしいなど、橋本さんの思う見どころは?
「アクションもコメディもすべていいとこ取りしている作品です。瞬きする暇がないくらいに豪華キャストというのもあるんですけど、全てのシーンが丁寧に最上に作られていて、すごくバカげたことをやっているところもあれば、カッコイイ部分もあって。そのどちらも振り切っていて爽快感もありますし、夏にもぴったりな作品に仕上がっていますので、ぜひたくさんの人に観ていただきたいです!」
映画『銀魂』は、7月14日(金)より全国ロードショー!
(c)空知英秋/集英社 (c)2017 映画「銀魂」製作委員会

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