【SCANDAL】『SCANDAL「TEMPTATION
BOX TOUR 2010」~YEAH!って言えいっ
!~』2010年10月2日 at Zepp Tokyo

撮影:beface creative inc./取材:榑林史章

3度目となる全国ツアーのファイナルにZepp Tokyoが揺れた。オープニングは2ndアルバムの1曲目も飾る「EVERYBODY SAY YEAH!」だ。これはファンに対する感謝の気持ちを曲で表したいと作ったもの。彼女たちの気持ちに応えるように、大きく身体を揺らして歓声をあげる観客。その様子に“日頃の嫌なこと辛いこと全部忘れさせてあげる!”と、ヴォーカルHARUNAが叫んだ。前半は「GIRLism」「Hi-Hi-Hi」など、ロックでゴリゴリと攻めた。ベースTOMOMIのチョッパーやMAMIのギターソロにその都度歓声が沸き起こり、タイトに叩き出されるRINAのドラムが観客の興奮を煽り立てる。激しく動き回りながら、何度もメンバー同士アイコンタクトを取る姿も印象的だ。中盤「スイッチ」「涙のリグレット」といったしっとり系で観客を引き付けるなど、緩急を織り交ぜた流れがスムーズで、前回までのライヴとは比較にならない成長ぶり。とは言え、いつものSCANDALらしい楽しさも決して忘れない。例えばMCコーナーは、RINAが“イエー!”と叫びながら走り回り、TOMOMIが「学園天国」を勝手に歌い出すなど、相変わらずの自由さ。MAMIがDJに扮しながら歌った「少女M」では、並んでかわいいダンスも披露した。またHARUNAの突然の号泣には驚いたが、そのことはかえって会場の一体感を高めたようだ。“みんなで声出して騒いでる瞬間がサイコー! きれいごとで言ってるんじゃないんです”。やっとファイナルを迎えたという想いが、実感として込み上げたに違いなかった。尋常ではない様子が、ツアー中に乗り越えて来たいくつもの壁の大きさや、努力の困難さを物語った。彼女たちにとって涙は成長の証しなのだ。HARUNAの瞳から大粒の涙がこぼれた時、SCANDALはバンドとしてまたひとつ大きな殻を破った。

セットリスト

  1. EVERYBODY SAY YEAH!
  2. GIRLism
  3. DOLL
  4. Hi-Hi-Hi
  5. プレイボーイpart・
  6. BEAUTeen
  7. 少女M
  8. 少女S
  9. 放課後1H
  10. スイッチ
  11. 涙のリグレット
  12. カゲロウ
  13. 瞬間センチメンタル
  14. 会いたい
  15. Hello! Hello!
  16. 太陽と君が描くストーリー|
  17. Shining Sun
  18. さよならMy Friend
  19. SCANDAL BABY
  20. スキャンダルなんかブッ飛ばせ
SCANDAL プロフィール

06年8月、大阪のヴォーカル&ダンススクールで出会った女子高生4人で結成。メンバーは、HARUNA(vo&g/1988年08月10生まれ)、MAMI(g&vo/1990年05月21生まれ)、TOMOMI(b&vo/1990年05月31生まれ)、RINA(dr&vo/1991年08月21日生まれ)。荒削りでアグレッシヴなバンド・サウンドと、怖いもの知らずに突き抜けるポップなキャラクターをそのままにバンド活動を開始。結成後間もなく、大阪城公園にある通称“城天”でストリート・ライヴを始め、地元・関西のライヴハウスにも出演するようになる。

08年3月、米シアトルで行われたジャパン・カルチャー・フェスティバル『Sakura-Con 2008』に招待され、全米6大都市ツアー敢行を併せて7,000人を越える動員を記録。同年7月にはフランスで開催された『Japan Expo』に10,000人、8月に香港で行われた『第10回アニメコンベンション&ゲームス香港』に参加。8,000人の前でライヴを行い世界音楽大国を股に掛けて注目を浴びる。8月にインディーズ・ミニ・アルバム『YAH!YAH!YAH! HELLO SCANDAL』を発売後、10月には<エピックレコード>よりシングル「DOLL」でメジャー・デビュー。

09年10月に発表したデビュー・アルバム『BEST★SCANDAL』はオリコン週間チャート初登場5位を獲得。年末に行われた『第51回輝く!日本レコード大賞』では新人賞を受賞し、今最も注目されるガールズ・ガレージ・バンドとして大きな話題を集めている。SCANDAL オフィシャルHP(アーティスト)
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