L→R 小野武正(Gu&Cho)、首藤義勝(Vo&Ba)、寺中友将(Vo&Gu)、八木優樹(Dr&Cho)

L→R 小野武正(Gu&Cho)、首藤義勝(Vo&Ba)、寺中友将(Vo&Gu)、八木優樹(Dr&Cho)

【KEYTALK】NGナシのバンドだったこ
とを思い出した

リリースについて意見の相違があって、
4人で社長に直談判したこともあった

そして、「KTEP3」が2012年12月リリース。それから3年後、「太陽系リフレイン」や「マキシマム ザ シリカ」は、日本武道館へも連れていくことができました。

八木
そうですね。そう考えるとすごいことですね!

この頃には曲の作り方も今に近いかたちでやっていた?

寺中
作り方は「KTEP2」くらいから、何も変わらないです。

「MATSURI BAYASHI」の取材時、巨匠が“この曲をリリースして、KEYTALKがこうなっていければいいなと、リリース後のイメージができるようになったところがインディーズ時代との違い”と語っていましたね。

寺中
そうですね。今はリリースに合わせてその季節の曲を作るとか、リリース後のことも考えて作るようになったんですが、当時は“まず作ろうか!”と、持っているものをとにかく曲にする感じだったので、そこが今との違いですね。
首藤
僕は「KTEP」シリーズより、アルバムを作る時のほうが意識して、いろんなパターンの曲を作ってましたね。「KTEP」は“盛り上がれる曲を作ろう”くらいの軽い気持ちで作ってました。あと、「KTEP3」の曲とかは最近もライヴでやってるからか、昔の曲の気が全然しないんです。だから、今回のアルバムを聴くと、昔の曲に最近の曲が混じってる感じもして、そこが面白かったりする。「happy end pop」とかもうライヴでは何年もやってないので、“ごめん、忘れてた!”みたいな感じだったり(笑)。すぐには弾けないかもしれない。
寺中
タケ(小野)が骨折して3人でライヴをやった時(2012年11月)、“3人でできる曲はないか?”って探して、「happy end pop」をやったのが最後のような気がする。
小野
じゃあ、俺なんて全然やってないじゃん!(笑)
寺中
あと、「東京Star」も最後にやってからかなり時間が経ってると思う。この曲が入った「KTEP FREE」を配布した、恵比寿LIQUIDROOMでのワンマン(2013年11月)が最後じゃないかな?
小野
俺、「東京Star」のレコーディングの時、巨匠に“ここはもっと変なふうに弾いてほしい”って言われて弾いたんですけど、変すぎてどう弾いたか思い出せないんですよ(笑)。
首藤
あと、「桜の風吹く街で」は毎年春には演れるように練習してるんですけど、結局なんかいろいろあってやらないんです。

今回の収録曲でもっとも実験的な「物販」は?

首藤
「物販」は実はたまにやってるんです(笑)。でも、4人だけでやることってないよね?
小野
いつもKOGAさんがいたりね。そうだ! KOGAさん、Zeppで一緒に「物販」やりません!?
KOGA
おぉ、いいよ。
小野
よし、決定! じゃ、3曲目くらいで。

それは早いよ(笑)。他にあの曲を演奏した時のあの風景みたいな、曲を聴いて思い出すエピソードなどはあります?

小野
「桜の風吹く街で」の初合わせを、いつも行かない渋谷のスタジオでやった記憶があるんだけど…何でだろう? 僕はその時のスタジオで使えるフレーズがポンポン思い付いて、いい思い出があるから覚えてるんだと思うんですけど。
八木
僕は「祭りやろう」を大阪初ワンマン(2012年7月)の1曲目でやって、祭り野郎どもに捧げた記憶がありますね。あと、「KTEP」の「orange and cool sounds」「消えていくよ」「amy」「A型」あたりはそんなに人のいない、名古屋の池下CLUB UPSETでたくさんやった記憶があります。
小野
これはレコーディング秘話ですけど、「amy」の歌入れの時、義勝がオケのキーを下げて録って歌って、録り終わったものをまた上げた思い出があります。
首藤
キーが高すぎて、巨匠が声が出ないから俺が歌うって言ったのに、結局、俺も声が出なくて“高いッスね~”とか言って下げて録るっていう。
寺中
今考えると、それ、何してるんだろうね?(笑)
小野
ほんとだね、荒業すぎるよ(笑)。あと、覚えてるのは、「KTEP3」の時の“大魔王への直談判事件”だよね。

何それ、面白そう(笑)。

小野
「KTEP3」のリリースタイミングについて、メンバーとKOGAさんで意見の食い違いがあったんです。“ここじゃないんじゃないですか!?”って4人揃って、KOGAさんのところに直談判に出向いたんですよ。4人で直談判に行くなんて後にも先にもあれっきりで、僕らもかなり覚悟を持って行ったんですけど、KOGAさんから“(ものまねで)インディー大魔王、最後のお願いなんで。お願いします!”という名言が生まれて(笑)。自分で“インディー大魔王”って言っちゃうんだ!と思いながらその圧に負けて、僕らが折れたんです。

わははは、大魔王には逆らえないですよね。でも、どちらもそれだけバンドへの強い想いがあったってことですよ。

小野
そうですね。だから、このアルバムにはKOGAさんが詰まってるなと思います。「おはようトゥエンティ」「桜の風吹く街で」とかはKOGAさんのひと言で義勝が曲にしたものだったし、「物販」も『KEYTALK TV』という自分らのネット動画番組で遊びでやってたものを“曲にしちゃえよ!”ってひと言があって曲になったし。ほんと、この一枚にはKOGAさんが詰まってる感じがしますね。

きっと、KEYTALKのKOGA魂も詰まってるんでしょうね。

八木
ジャケット、KOGAさんの写真にすれば良かったね。
首藤
う~ん、それは嫌(笑)。
『KTEP COMPLETE』
    • 『KTEP COMPLETE』
    • KOCA-90
    • 2016.07.06
    • 3780円
KEYTALK プロフィール

キートーク:2009年7月に結成。KOGA RECORDSより2枚のミニアルバムと1枚のフルアルバムをリリース。2013年11月にGetting Better/ビクターよりシングル「コースター」でメジャーデビュー。以後日本全国のさまざまな大型フェスに出演。15年5月には3rdアルバム『HOT!』をリリースし、オリコン総合チャート4位にランクイン。同年10月には初の日本武道館単独公演を成功させた。KEYTALK オフィシャルHP

OKMusic編集部

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