『ボストン美術館の至宝展』が7月よ
り開催　ツタンカーメンからモネ、歌
麿、ウォーホルや村上隆まで約80点が
集結

SPICE

2017年03月15日 12:00

本展では、ボストン美術館の主要なコレクションからえりすぐった、珠玉の80点が展示される。同館のコレクションによる展覧会はこれまでも繰り返し開催されてきたが、幅広い内容を総合的に紹介するような展覧会は、日本では約40年ぶりとなるとのこと。ツタンカーメンから、喜多川歌麿、クロード・モネ、ポール・セザンヌ、さらにアンディ・ウォーホルや村上隆まで、古今東西の名品が集う。

ジョン・シンガー・サージェント《ロベール・ド・セヴリュー》1879年　84.4cm x 47.9cm　油彩、カンヴァス The Hayden Collection - Charles Henry Hayden Fund, 22.372 Photograph © 2017 Museum of Fine Arts, Boston

中でも注目なのが、ファン・ゴッホの傑作であるルーラン夫妻の肖像画の２点同時展示だ。ルーラン夫妻は、パリを離れて南仏アルルに移り住んだゴッホと親密にかかわりあった友人夫妻として知られている。

フィンセント・ファン・ゴッホ《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》1889年 92.7cm x 72.7cm　油彩、カンヴァス　Bequest of John T. Spaulding, 48.548　 Photograph © 2017 Museum of Fine Arts, Boston

また、江戸時代の絵師、英一蝶（はなぶさいっちょう）による巨大涅槃図も公開される。本図は、1886年にフェノロサが購入してからは長らくボストン美術館に収蔵されてきたが、本展での公開に際して約170年ぶりの大規模な修理を実施。約１年に及ぶ修理を経て、いよいよ公開されることとなった。なお、本図は今回の展示が初の里帰りとなる。

英一蝶《涅槃図》（写真は修理前）江戸時代、1713年（正徳3年）286.8cm × 168.5cm　一幅、紙本着色 Fenollosa-Weld Collection, 11.4221　Photograph © 2017 Museum of Fine Arts, Boston

さらに本展では、ボストン美術館のコレクションの形成に寄与したコレクターやスポンサーの活動も紹介される。あらゆる時代を彩った名品の数々を堪能できる本展、ぜひ足を運んでみては。

ジョン・シンガー・サージェント《フィスク・ウォレン夫人（グレッチェン・オズグッド）と娘レイチェル》1903年 152.4cm x 102.5cm　油彩、カンヴァス Gift of Mrs. Rachel Warren Barton and Emily L. Ainsley Fund, 64.693 Photograph © 2017 Museum of Fine Arts, Boston

イベント情報ボストン美術館の至宝展 ― 東西の名品、珠玉のコレクション

会期：2017年7月20日(木)～10月9日(月・祝)
会場：東京都美術館企画展示室別ウィンドウが開きます
〒110-0007 東京都台東区上野公園8−36
開室時間：9:30～17:30
※金曜は20:00まで、7月21日、28日、8月4日、11日、18日、25日は21：00まで
※入室は閉室の30分前まで
休室日：月曜日、9月19日（火）
ただし、8月14日（月）、9月18日（月・祝）、10月9日（月・祝）は開室
巡回情報：
神戸会場
会期:2017年10月28日〜2018年2月4日（予定）
会場:神戸市立博物館
名古屋会場
会期:2018年2月18日〜7月1日
会場:名古屋ボストン美術館