寺嶋由芙直伝!まじめなアイドルの入
門編アルバム「わたしになる」の正し
い聴き方【インタビュー】

9月21日に1stアルバム『わたしになる』を発売。中には、寺嶋由芙のアイドルとしての歩みを記した歌を満載中。すでに入手不可能となっていた楽曲も、これを聴けば大丈夫。まさに、"ゆっふぃー"を存分に味わえる作品になりました。このアルバムの魅力、さっそく語っていただきましょう。


アルバムだと1枚の中でいろんな面を一気に見せれる
――待望となる1stアルバム『わたしになる』が完成しましたね。

寺嶋由芙(以下、由芙):ようやくという感じです。「これを聞けば寺嶋由芙のことがわかってもらえる」1枚になったなと思っています。

――寺嶋さんは、これまでに5枚のシングル盤を発売。リリースするごとに、いろんな表情を見せてきましたよね。

由芙:1枚目の『#ゆーふらいと』を通して正統派アイドルとしての姿から始まれば、2枚目の『カンパニュラの憂鬱』では「ちょっと大人っぽく見せよう」など、C/Wを含め、1枚ごとにいろんな切り口で寺嶋由芙を見せてきたのも、言われたように「いろんな表情の私を見せたいな」と思ったことからでした。アルバムだと、1枚の中でいろんな面を一気に見せていけるのがいいですね。

――寺嶋さん自身、まだまだ「いろんな姿」を隠し持っています??

由芙:自分でも気づいてない面がまだまだあると思うし、持っていたいなと思います。グループアイドルの場合、「可愛い担当の子」「元気担当の子」「セクシー担当の子」などいろんな役割分担をしていけるけど。私はソロアイドルとして活動しているので、一人だと役割分担って無理じゃないですか。逆に、いろんな引き出しを持たなきゃいけないし、これまでにもいろんな面を出してきました。それを目指しているから、きっと「可愛い面が好き」「ちょっと大人っぽい面が見えたときがいい」など、ファンの方々からいろんな言葉をいただけているのかも知れません。
私、アイドルと同時に、ゆるキャラ好きが高じて「ゆるキャラのお姉さん」もやっているので、そういうイベントにもよく出ているんです。それもあって、中には「ゆるキャラお姉さんのゆっふぃーが好き」という方もいます。

――寺嶋さんの場合、ゆるキャラ関係の仕事もけっこうやっていますもんね。

由芙:いろんな地域のゆるキャライベントに呼んでいただいては司会をしたり、ゆるキャラのお姉さんとして地方へ足を運びながら、同時にアイドル活動も行ったりと、そこは両方のバランスを上手く取りながらやっています。おかげで、全国各地かなりの数のゆるキャラたちとお会いして、一緒に写真を撮れました。

――どのくらいの数のゆるキャラたちと触れ合ってきているのか、とても気になります。

由芙:たとえば「ゆるキャラグランプリ」のように、そのイベント自体に何十何百体というゆるキャラが集合していることもあるように、そういう場での出逢いも含めたら、かなりのゆるキャラたちとお会いしていると思います。
私、「何が好きなんですか??」と聴かれるたびに「アイドルとゆるキャラ」と答えてるんですね。私の場合は「好き」が全部仕事になっているから、とても恵まれてるなと思っています。

『わたしになる』のMVを撮影しているとき


――今のアイドルシーンは、ソロで活動している人が少ないのが現状ですよね。

由芙:私、今年で活動を始めて3年目なんですけど。もともとソロアイドルが少なかったのに、どんどん減っているんですね。中には、ソロからグループへ転身する子もいたり。それだけソロとして活動をしていくのは難しいんだなと感じています。だけど、ソロだからこそ楽しいこともいっぱいあれば、一人だからこそフットワーク軽く行動出来ることも多いように、私はソロとして活動していくことを楽しんでいます。

――こうやってメジャー展開もしているように、寺嶋さんの活躍が、ソロアイドルたちへの活力にもなっているんだろうなと想像します。

由芙:そうなっていたら嬉しいなと、そこは素直に思います。ただ、私自身は「絶対にソロとして活動する」と固い決意を持って始めたわけではなく、成り行きと言ったら変なんですけど、結果的にソロへ落ち着いた形なのですが、今は、このスタイルが自分には合ってるなとすごく思っています。

――これまでにリリースしてきた作品たちも、その時期ごとの寺嶋さんの等身大な姿や、一番輝く面を形にし続けていません!?

由芙:結果的に、そうなりましたね。「これまでこういう表情がなかったから、次はこういう面を出したい」というお話をディレクターさんとしながら1枚ずつ作り続けてきましたし、今回の『わたしになる』というアルバムでも、「シングルでは補えきれなかった表情は、どんなのか!?」をディレクターさんと話をしました。そのうえで「ライブで盛り上がれる歌が欲しい」「バラードも入れたい」など、いろんなアイデアを煮詰めながら、今回のアルバムに辿り着いてます。

――寺嶋さんって、古き良き清純派アイドルな姿が似合いますよね。アルバムのリード曲になり、MVも制作した『わたしになる』は、まさに"寺嶋由芙らしさ"がパーンと映えた楽曲ですもんね。

由芙:ありがとうございます。実際に私には「古き良き時代から来ました」というキャッチフレーズがあるように、『わたしになる』のMVは、その言葉を体現する内容になりました。お洋服の感じとかとっても好きですし、実際に撮影をしているときも「古き良き時代に…昭和な時代に生きてるな」という感覚をずっと覚えていました。

――それが新鮮だったわけですね。

由芙:もともと好きな世界観でありながらも、新鮮さは感じてました。撮影を行った町並みは、大きなセットなんですけど。本当に、ああいう風景が生きた時代で暮らしているような感覚で撮影出来たのも、実際に、そういう時代の中にいるような映像に仕上がったのも嬉しいことでした。

――『わたしになる』は、歌の内容も寺嶋さんに似合う感じですからね。

由芙:「今までのことも、これからのことも含め、私になっていくんだよ」という歌詞のように、これまでの私の活動を肯定してくれる歌詞をもらえたことが本当に嬉しくって。けっして、力強く背中を押す歌ではないです。でも、そっと背中を押してゆく。そういう感じも、私らしさなんだと思います。

――かと思えば、『ふへへへへへへへ大作戦』のように、少し毒を持った感情を綴った歌も寺嶋さんは歌っています。

由芙:ちょっと小悪魔的な歌詞なんですけど、こういう一面も見せていきたいなと思っています。

――寺嶋さんの中にも、小悪魔な面はあるということ??

由芙:どうなんだろうなぁ!?。きっとそういう面がありそうだから、大森靖子さんが私にそういう歌詞を書いてくれたんだと思います。

いろんなファスナーを下げるたびに違った面を魅せていける人でありたい
――アルバム『わたしになる』へ収録した楽曲の中、寺嶋さんが気に入ってる歌詞の一節などがあったら、ぜひ教えてください。

由芙:アルバムのリード曲となった『わたしになる』の作詞をしてくださったのが、加藤千恵さん。もともと短歌や小説を書かれている方で、私自身一人のファンとしてずっと作品を読んでいたんですね。その方に、今回作詞をお願いしました。
加藤さんの作品って、まさに私の好きな世界観というか、恋愛小説が多いんですけど、ガツガツ恋を求めるのではなく、そっと温かい感じで恋を描いてゆく方なんです。しかも、食べ物が出てくるお話も多いんですね。それもあるのか、「甘いままでいい」という一文を読んだときに、「あっ、まさに加藤千恵作品だ!!」と、一人のファンとしてすごく嬉しかったんです。

――書き手の方の好きな部分が反映されてるのって、なんか嬉しいですよね。

由芙:そうなんです。他にも、ねむきゅん(夢眠ねむ from でんぱ組Inc.)が歌詞を書いてくれた『オブラート・オブ・ラブ』という楽曲があるんですけど。この歌詞は、ねむきゅんが「今までの由芙ちゃんが見せてこなかった面を歌の中で見せたい」と言って書いてくれたんですね。
 ねむきゅんも私もアイドルとして活動をしているように、普段は見せることのない「アイドル活動していくうえでのちょっとしんどいこと」だったり、「見せずにいた少しドロっした気持ち」などを、ファスナーの向こう側から見えちゃったみたいに書いてくれました。中には、私の大好きなゆるキャラと掛け合わせた表現もあったり。女の子なら、「好きな人には見せないけど、こういう一面もあるんだよ」という意識として共感してもらえるんじゃないかな!?と思います。

――『オブラート・オブ・ラブ』は、大勢のアイドルたちが抱えている心情としても見えてきました。

由芙:そうですね。きっとアイドルの子たちにも、この歌は共感してもらえるんじゃないかな!?。同じアイドルとして、近い距離感で心模様を書いてくれたのが嬉しかったです。

――夢眠ねむさんは、1stシングルの『#ゆーふらいと』の歌詞も書いていました。

由芙:『#ゆーふらいと』へは、これから活動を始めるに当たっての「アイドルど真ん中な気持ち」を書いてもらったんですね。そこから約3年経って、同じアイドルの視点でも異なる面で書いてくれたように、この2曲に記した気持ちを対比しながら聴いてもらうのも面白いのかな!?と思います。

――寺嶋さん自身も、いろんなファスナーでギュッと心を閉めてる方??

由芙:いろんなファスナーがあるといいですね(笑)。むしろ、いろんなファスナーを下げるたびに違った面を魅せていける。そういう人でありたいなと思っています。
楽曲ごとに歌い方や歌声を変えているように、いろんな声の表情にも注目して聴いてもらえたらなと思っています。

――『いやはや ふぃ~りんぐ』では、みずから作詞にも挑戦しています。

由芙:作詞をするのって楽しいですね。『いやはや ふぃ~りんぐ』は"寺嶋由芙 with ゆるっふぃ~ず"名義でリリースした曲なんですけど。"ゆるっふぃ~ず"というのは、 ゆるキャラ10体のユニットのことを指しています。『いやはや ふぃ~りんぐ』は、ゆるキャラのことを知っている方なら「あっ、この言葉はあのキャラクターの口癖だ」とわかっていただけるような。ゆるキャラのことを知らない方には、恋の始まり的な…好きな気持ちが始まるときの歌として聴いてもらえるようにというバランスを持って歌詞を書きました。
 ゆるキャラナンバーと言えば、みうらじゅんさんが作詞をしてくださった『ゆるキャラ舞踏会』も入っています。こちらは、完全にゆるキャラのキャラクター押しナンバー。この2曲は、ぜひゆるキャラ好きな方々にも楽しんで欲しいなと思っています。

――アルバム『わたしになる』には、ホント幅広い表情を入れてきました。

由芙:キラキラとした『猫になりたい!』のような歌があれば、バラードの『101回目のファーストキス』では、アイドルからの脱皮じゃないですけど、大人っぽいシンガーとしての一面を描き出した歌になっています。『初恋のシルエット(strings version)』では懐かしい王道J-POPの雰囲気を出してみたり。楽曲ごとに歌い方や歌声を変えているように、いろんな声の表情にも注目して聴いてもらえたらなと思っています。

――1stシングルの『#ゆーふらいと』も歌い直したんでしょ。

由芙:そうなんです。今回は『#ゆーふらいと(re-load version)』という形で歌を録り直しました。そうしたのも、この作品を出した3年前と比べたら、歌い方も気持ちも変わってきているからなんです。ただ、今聴いてもすごく心励まされる歌のですし、よりバージョンアップした楽曲として感じていただけたらなと思っています。

アルバムを聞くとわかる「寺嶋由芙のやっている音楽」



――完成した1stアルバム『わたしになる』、今の寺嶋さんにはどんな1枚として見えています??

由芙:ホント、改めて「いい曲を沢山いただけてるなぁ」と嬉しくなっちゃいました。だからこそ、これをしっかりお届けするのが私の責任だと思っています。

――アルバム『わたしになる』の発売日当日となる9月21日(水)には、東京キネマ倶楽部を舞台に、発売記念のスペシャルライブも開催になります。

由芙:東京キネマ倶楽部という、昭和レトロな会場だからこそ出来ることを考えたステージを演りたいですね。

――最後にひと言いいですか??

由芙:これまでに発売したシングル曲やライブでの定番曲、さらに新曲もとたくさん詰め込んだように、『わたしになる』というアルバムを聞くと、「寺嶋由芙のやっている音楽ってこういうものなんだ」というのをわかってもらえると思います。そんな、寺嶋由芙の入門編として聴いていただき、もっともっと寺嶋由芙のことを知っていただけたらなと思います。

TEXT:長澤智典

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