DURDN、初のワンマン公演オフィシャ
ル・レポート到着

Photo by Hazuki Furukawa

韓国をルーツとするシンガーのBakuと、トラックメイカーのSHINTA、トップライナーのyaccoによるプロデュース・デュオ=tee teaによるプロジェクト、DURDN。2021年1月にリリースしたシングル「Conflict」から活動をスタートさせた彼らは、今年のSpotifyが発表する2023年の躍進を期待する次世代アーティスト『RADAR:Early Noise 2023』10組に選出されるなど、着実にキャリアを重ねてきた。先日5月に行われた『GREENROOM FESTIVAL’23』でフェスに初出演、そして6月21日(水)には自身初となるワンマン公演『ONE MAN LIVE!』を東京・下北沢ADRIFTにて行った。今回はこの記念すべきワンマン・ライブの様子をレポートする。

外観からはおよそライブハウスとは思えないような洒落た建物が今回会場となる下北沢のADRIFT。ぐんぐんとバンドのプレゼンスを高める状況が反映され、チケットはソールドアウト。クールな建物の様子とは裏腹に会場はメンバーの登場を心待ちにするオーディエンスの熱気が溢れている。定刻を少し遅れてSHINTAおよびサポート・メンバーがステージに登場すると「イカしてる」のフレーズがループされる。ほどなくボーカルのBakuが登場するとそのままパフォーマンスが始まった。ライブ直前の様子を描いたこの曲はまさにスタートにはうってつけ。
メンバー、会場ともにウォーミングアップできたこの曲の終わりでBakuがひとこと「こんばんは、DURDNです!」と声をかけると、すかさず「WARUNORI」のイントロとなる印象的なベースのフレーズが奏でられる。ステージのライトも赤に変わり雰囲気も徐々にディープになっていくように感じられた。曲の後半では会場からハンドクラップも起こる。「次は新曲です」とアナウンスされて演奏が始まったのは6月28日(水)にリリースとなる「TOKIDOKI」。DURDNが解釈するEDMタッチのこの曲は《あの時 あ、あのTOKITOKI》と繰り返されるサビの中毒性が高く、DURDNの新しい進化を見せる内容となった。そしてSHINTAが爽やかなギター・カッティングを聞かせる「Vacation」へ。サブスクでも高い再生回数を記録しているこの楽曲は、これからの季節にぴったりなトロピカルで涼しげな雰囲気が秀逸なDURDNの名曲のひとつ。ライブではその気持ちよさがより一層際立っている。ところどころに入るBakuのフェイクも何とも心地よい。流れるようにフレーズを演奏するSHINTAのギターもこの曲に彩りを添えている。
ここまでのパフォーマンスを終えるとMCパートに。「みなさん、こんばんは」とSHINTAもこの夜初めて口を開く。「めちゃくちゃパンパンじゃないですか!」満面の笑みで会場を見つめる。「ちなみにDURDN初めてきた人?」と問いかけると会場のおよそ3割くらいが手を挙げた。次いでサポート・メンバーが紹介される。キーボードに友田ジュン、ベースは中島昭といつもお馴染みのメンバーに加えドラムは当初出演予定だった原島燎平に変わり急遽出演することになった神林祥太。SHINTAの同郷で先輩となる神林に出演打診したのは何とライブ前日だったとのこと。「まぁ、やってきますかBakuちゃん?」の問いかけに「やりましょう!」とBakuが答えると、TVアニメ「Buddy Daddies」のエンディングテーマにも起用された「My Plan」へ。しっとりとしたグルーヴに会場が揺れつつ、Bakuのハイトーンが美しいサビではオーディエンスからも手が挙がる。
続く「306」でもBakuの切なくも情感溢れる歌声に酔いしれずにはいられない。追いかけるように泣けるメロディ・ラインが耳に残るSHINTAのギターにDURDNのライブならではの魅力が詰まっていると認識させられる。演奏終わりのMCで、今回来ることができなかった人のためにも年内に改めてワンマンを開催することをSHINTAが告げると大きな拍手が起こった。

続いて演奏されたのは「何年後も」。ダイハツタフト「TOUGH LIFE」篇CMソングとしてもお馴染みのこの楽曲をギターとピアノによるアコースティック・アレンジで披露。ミニマルかつ美しい楽器の音色のなかで一際存在感を示すBakuの声の良さに改めてうっとりさせられる。そのまま「LIFE」「apart」としっとりしたタッチでライブが進行。浮遊感という言葉がぴったりなメロウな雰囲気にずっと浸っていたい気持ちにさせられる。
そして改めてオーディエンスに感謝を伝えるSHINTAとBaku。彼らの醸し出す素直で飾らないキャラクター性が、DURDNの都会的な音楽性と微笑ましいギャップが感じられ、何とも言えない幸せな気持ちにさせてくれる。そして「捨てたらいい」から「All of you」へ。ゆったりと横揺れする「捨てたらいい」から「All of you」で4つ打ちのリズムが入ってくるとぐっと会場のテンションが上がる。ステージでジャンプするBakuのとても楽しそうな表情から充実度が伝わってきた。「みなさんこれで最後の曲です」と告げながら「忘れたいね」がスタート。キーボード、ベース、ドラム、ギターとそれぞれのソロ・パートを挟みながらまさに最高の一体感が会場を満たして本編が終了した。
アンコールで再び登場すると、DURDNのデビュー曲となった「Conflict」をパフォーマンス。丁寧に歌い上げるとラストに「Drink!」を演奏。何とトップライナーのyaccoが登場するというサプライズもあり、DURDNのメンバーが結成後初めてステージ場で揃い踏みすることに。歌詞の中で歌われる《軌道にも乗る うなぎのぼり チャレンジもするなんだって なんでも出来る僕らに 祝福を贈ろう》にまさに目の前で新しいシーンを切り開くメンバーのことだと感じつつ、DURDNによるフレッシュな初ワンマンは大盛況で幕を閉じた。
DURDN 『ONE MAN LIVE!』 Setlist

M1. イカしてる
M2. WARUNORI
M3. TOKIDOKI
M4. Vacation
M5. My Plan
M6. 306
M7. 何年後も (Acoustic)
M8. LIFE
M9. apart
M10. 捨てたらいい
M11. All of you (Remix)
M12. 忘れたいね
En1. Conflict
En2. Drink!


■ プレイリスト『ONE MAN LIVE! SETLIST』(https://DURDN.lnk.to/OneManLiveSETLIST)


【リリース情報】

DURDN 『TOKIDOKI』

Release Date:2023.06.28 (Wed.)
Label:Sony Music Labels Inc.
Tracklist:
1. TOKIDOKI

■ DURDN オフィシャル・サイト(https://www.durdn.jp)
Photo by Hazuki Furukawa

韓国をルーツとするシンガーのBakuと、トラックメイカーのSHINTA、トップライナーのyaccoによるプロデュース・デュオ=tee teaによるプロジェクト、DURDN。2021年1月にリリースしたシングル「Conflict」から活動をスタートさせた彼らは、今年のSpotifyが発表する2023年の躍進を期待する次世代アーティスト『RADAR:Early Noise 2023』10組に選出されるなど、着実にキャリアを重ねてきた。先日5月に行われた『GREENROOM FESTIVAL’23』でフェスに初出演、そして6月21日(水)には自身初となるワンマン公演『ONE MAN LIVE!』を東京・下北沢ADRIFTにて行った。今回はこの記念すべきワンマン・ライブの様子をレポートする。

外観からはおよそライブハウスとは思えないような洒落た建物が今回会場となる下北沢のADRIFT。ぐんぐんとバンドのプレゼンスを高める状況が反映され、チケットはソールドアウト。クールな建物の様子とは裏腹に会場はメンバーの登場を心待ちにするオーディエンスの熱気が溢れている。定刻を少し遅れてSHINTAおよびサポート・メンバーがステージに登場すると「イカしてる」のフレーズがループされる。ほどなくボーカルのBakuが登場するとそのままパフォーマンスが始まった。ライブ直前の様子を描いたこの曲はまさにスタートにはうってつけ。
メンバー、会場ともにウォーミングアップできたこの曲の終わりでBakuがひとこと「こんばんは、DURDNです!」と声をかけると、すかさず「WARUNORI」のイントロとなる印象的なベースのフレーズが奏でられる。ステージのライトも赤に変わり雰囲気も徐々にディープになっていくように感じられた。曲の後半では会場からハンドクラップも起こる。「次は新曲です」とアナウンスされて演奏が始まったのは6月28日(水)にリリースとなる「TOKIDOKI」。DURDNが解釈するEDMタッチのこの曲は《あの時 あ、あのTOKITOKI》と繰り返されるサビの中毒性が高く、DURDNの新しい進化を見せる内容となった。そしてSHINTAが爽やかなギター・カッティングを聞かせる「Vacation」へ。サブスクでも高い再生回数を記録しているこの楽曲は、これからの季節にぴったりなトロピカルで涼しげな雰囲気が秀逸なDURDNの名曲のひとつ。ライブではその気持ちよさがより一層際立っている。ところどころに入るBakuのフェイクも何とも心地よい。流れるようにフレーズを演奏するSHINTAのギターもこの曲に彩りを添えている。
ここまでのパフォーマンスを終えるとMCパートに。「みなさん、こんばんは」とSHINTAもこの夜初めて口を開く。「めちゃくちゃパンパンじゃないですか!」満面の笑みで会場を見つめる。「ちなみにDURDN初めてきた人?」と問いかけると会場のおよそ3割くらいが手を挙げた。次いでサポート・メンバーが紹介される。キーボードに友田ジュン、ベースは中島昭といつもお馴染みのメンバーに加えドラムは当初出演予定だった原島燎平に変わり急遽出演することになった神林祥太。SHINTAの同郷で先輩となる神林に出演打診したのは何とライブ前日だったとのこと。「まぁ、やってきますかBakuちゃん?」の問いかけに「やりましょう!」とBakuが答えると、TVアニメ「Buddy Daddies」のエンディングテーマにも起用された「My Plan」へ。しっとりとしたグルーヴに会場が揺れつつ、Bakuのハイトーンが美しいサビではオーディエンスからも手が挙がる。
続く「306」でもBakuの切なくも情感溢れる歌声に酔いしれずにはいられない。追いかけるように泣けるメロディ・ラインが耳に残るSHINTAのギターにDURDNのライブならではの魅力が詰まっていると認識させられる。演奏終わりのMCで、今回来ることができなかった人のためにも年内に改めてワンマンを開催することをSHINTAが告げると大きな拍手が起こった。

続いて演奏されたのは「何年後も」。ダイハツタフト「TOUGH LIFE」篇CMソングとしてもお馴染みのこの楽曲をギターとピアノによるアコースティック・アレンジで披露。ミニマルかつ美しい楽器の音色のなかで一際存在感を示すBakuの声の良さに改めてうっとりさせられる。そのまま「LIFE」「apart」としっとりしたタッチでライブが進行。浮遊感という言葉がぴったりなメロウな雰囲気にずっと浸っていたい気持ちにさせられる。
そして改めてオーディエンスに感謝を伝えるSHINTAとBaku。彼らの醸し出す素直で飾らないキャラクター性が、DURDNの都会的な音楽性と微笑ましいギャップが感じられ、何とも言えない幸せな気持ちにさせてくれる。そして「捨てたらいい」から「All of you」へ。ゆったりと横揺れする「捨てたらいい」から「All of you」で4つ打ちのリズムが入ってくるとぐっと会場のテンションが上がる。ステージでジャンプするBakuのとても楽しそうな表情から充実度が伝わってきた。「みなさんこれで最後の曲です」と告げながら「忘れたいね」がスタート。キーボード、ベース、ドラム、ギターとそれぞれのソロ・パートを挟みながらまさに最高の一体感が会場を満たして本編が終了した。
アンコールで再び登場すると、DURDNのデビュー曲となった「Conflict」をパフォーマンス。丁寧に歌い上げるとラストに「Drink!」を演奏。何とトップライナーのyaccoが登場するというサプライズもあり、DURDNのメンバーが結成後初めてステージ場で揃い踏みすることに。歌詞の中で歌われる《軌道にも乗る うなぎのぼり チャレンジもするなんだって なんでも出来る僕らに 祝福を贈ろう》にまさに目の前で新しいシーンを切り開くメンバーのことだと感じつつ、DURDNによるフレッシュな初ワンマンは大盛況で幕を閉じた。
DURDN 『ONE MAN LIVE!』 Setlist

M1. イカしてる
M2. WARUNORI
M3. TOKIDOKI
M4. Vacation
M5. My Plan
M6. 306
M7. 何年後も (Acoustic)
M8. LIFE
M9. apart
M10. 捨てたらいい
M11. All of you (Remix)
M12. 忘れたいね
En1. Conflict
En2. Drink!


■ プレイリスト『ONE MAN LIVE! SETLIST』(https://DURDN.lnk.to/OneManLiveSETLIST)


【リリース情報】

DURDN 『TOKIDOKI』

Release Date:2023.06.28 (Wed.)
Label:Sony Music Labels Inc.
Tracklist:
1. TOKIDOKI

■ DURDN オフィシャル・サイト(https://www.durdn.jp)

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