【doa インタビュー】
曲を聴いただけでどこかに行ける、
それは漠然とイメージしていた
3カ月連続新曲配信リリース第三弾の「1日早いクリスマス」も収録したアルバム『CAMP』。開放感、爽快感、そして楽しさや安らぎや温もりが心の底から体感できる一枚に仕上がっている。また、徳永暁人(Vo&Ba)のソロアルバム『Route 109』も同時リリース! そんな作品についてメンバーを直撃した。
◎徳永暁人のアルバム『Route 109』のインタビューはこちら!
https://okmusic.jp/news/405248曲を作り続けていくという
僕らのスタンスは変わっていない
あらゆる環境や状況で対峙せざるを得ない変化がある中、ニューアルバムの制作で新機軸を生み出すこともありましたか?
徳永
普段から家で曲を作っているので、“いつもステイホーム”ですから(笑)。このアルバムの曲もいつも通りに作ってましたね。ただ、スタジオワークに関してはリモート的なこととか、データでのやり取りは増えていきました。そこで新機軸とまではいかなくても、“これからはこういうやり方もありだな”ということはいろいろ進化したと思います。
アルバムを聴かせていただいて、この約一年の鬱屈から心身が解放されるような感覚がありました。今作は何かトータル的なイメージは描かれていました?
徳永
曲はひたすら湧いてくるものをどんどん作っていったんですけど…まぁ、みんなどこかに行きたいんじゃないかと。行きたいけど行けない中、“曲を聴いただけでどこかに行ける”みたいなものは漠然とイメージしていました。あとは、楽しい気分になったり、リラックスできたりとか。曲作りはイマジネーションを大事にしているんですけど、自然と世の中の動きや自分の人生観とかは影響しているかもしれないですね。
吉本さんは前回の取材の時に、歌詞を書くのに苦労したとおっしゃってましたが、「JOY」に“為替”というワードが飛び出してきたりして、ロックでこの言葉を歌っているのは初めて聴きましたし、新鮮でした。
吉本
あー、なるほど。まぁ、為替も結構変動しましたからね(笑)。「JOY」の前半の歌詞は、もしかしたらプレゼンした歌詞が全部ボツになった時のことが書かれているのかもしれない(笑)。
表現は乱暴になってしまいますが、一発食らった感がありましたよ。
吉本
世の中がこういう状況になって、“本当の幸せって何なのかな?”って考えたというか。人づき合いにしても…その場限りの楽しい関係であったり、逆に本当に必要な人たちも見えてきただろうし。日々の本当の幸せっていうのはどういうことなのかが詰まっている、偽りのない歌詞になったかなって思いますね。
大田
実は今回、スタッフとの話し合いの中で、“今、アルバムを出すべきなのか?”という話題も出たんですよ。そういうことを考えると、やっぱり今までのアルバムとは違うと思いますね。
でも、3カ月連続新曲配信からのアルバムリリースという畳みかけるようなかたちになっているわけですが、その原動力になったものというのは?
大田
ライヴツアーができないというのが分かってのリリースだったので…まぁ、曲を作り続けていくという、僕らのスタンスは変わっていないっていうことでしょうね。
吉本
秋に予定していたライヴが全てなくなってしまったので、doa的にはパワーはあり余ってましたし(苦笑)、僕は気持ちの部分でそういう状況や環境をそのまま歌詞にぶつけています。そこを逆に原動力に変えて…という。
徳永
僕は原動力とか、あまり考えたことがないんですよ。自然と曲を書いているので…それこそパティシエの方がお菓子を作るように。
大田さんの歌詞、ヴォーカルによる「BLEACH」などは痛快なパワーが漲っていましたが。
大田
今回、「BLEACH」は“大田さん歌って”と言われたんです。“こんなアップテンポの曲を俺に歌わせるか!?”っていう気持ちもあった…過去に僕が歌っている曲の中で一番アッパーじゃないかと思ったので、歌っていて楽しい曲にしようっていうのが、まずありましたね。だから、ちょっと言葉遊びをしてみたり。
対照的に「Good Night」は安らぎを与えてもらえると言いますか、大人の子守唄のようにな感じを受けました。
徳永
ちゃんと寝てほしいんですよ、みんなに。そうすれば元気が出るから。そんな想いで書きました。だから、子守唄っていうのは確かにそうで…大人の子守唄を作りたかったから、まさにイメージしたのはその言葉だったんです。嬉しいですね、そうとらえていただけると。
このアルバムの前に3カ月連続新曲配信リリース第三弾となる「1日早いクリスマス」も発表されますし、素敵なクリスマスプレゼントをdoaが届けてくれるわけですね。
徳永
そう、doaが初めて“ザッツ・クリスマスソング”を作ったんです。なんとなく“クリスマスソングを作ろうか?”って話をして、“doaだったらこんな感じかな?”と…ちょっと抜けたところのある男が主人公なんですけど、それを3人でハモるのが我々doaに似合ってるというか。いい仕上がりになったので、“大人の男のクリスマスソング”と思って聴いてくれたら嬉しいですね。
取材:竹内美保
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配信シングル「1日早いクリスマス」2020年11月25日配信開始
GIZA studio
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アルバム『CAMP』2020年12月2日発売
GIZA studio
ドア:2004年7月にシングル「火ノ鳥のように」でメジャーデビュー以降、楽曲ごとにメインヴォーカルが変わるスタイルと三声のコーラスワーク、ウエストコーストロックに影響を受けたサウンドで、さわやかさと深さ、厚みを兼ね備えたミュージックスケープを展開している。doa オフィシャルHP
「Camp」MV