『ChouCho Acoustic Live"naked gar
den"vol.5』オフィシャルレポート
音楽の素晴らしさに浸ったアコースティックライブ
次回の"naked garden"は5/12に大阪で開催!
会場が暗転すると、ステージがキャンドルのオレンジ色の光に包まれる。そして、白い衣装をまとったChouChoがステージに登場すると大きな拍手が起こる。アコースティックライブということで、バンドはピアノ(村山☆潤)とヴァイオリン(吉田翔平)とパーカッション(桑迫陽一)という編成。一瞬の静寂のあと、ChouChoの声からライブがスタートする。「アリア」での透き通るボーカルとヴァイオリンの音色に、観客はただただ音楽に酔いしれるしかなかった。アコースティックとなると、曲の中でのドラマがより明確にわかるので、後半徐々に気持ちが盛り上がっていく感じなど、バンド全体の呼吸が伝わってくるようで面白い。ピアノと息を合わせて歌い始めた「Authentic symphony」も、間奏では情熱的な演奏が見られたし、続くアップテンポなナンバー「優しさの理由」では、ライブの定番でもある“何度でも”のコール&レスポンスを実行。ChouChoが客席にマイクを向け、観客がそれに即座に反応するというシーンもあった。いつもとは違う、格調高いホールの雰囲気に少し戸惑っている観客に向け、リラックスして楽しんでほしいという、彼女なりのメッセージを込めたパフォーマンスだった気がした。
MCを挟み、最新シングルから「オレンジ色」を披露。原曲ではチェロが印象的だったが、今回は全編に渡ってヴァイオリンが際立っていて、アコースティックライブならではのアレンジ違いを楽しむことができた。とは言っても、曲の持つ青春感というのはなくなっておらず、グッとくるところが何度もあった。続く「ワンダーテイル」は原曲同様、ノリの良さを楽しむことができた。クールでカッコ良いパフォーマンスを見せたあとのMCでは「上質な音楽を良い音で、そして素晴らしい演奏で。アコースティックならではの生の音楽を、今日しか聴けない表現でお届けしていきたいと思います」と、このライブに対する思いを伝える。
また、元の曲から雰囲気がガラッと変わった「あの空に還る未来で」は、1コーラス目をピアノと歌だけで、2コーラス目からはパーカッションが入り低音を心地よく響かせ、最後にヴァイオリンが加わり広がりを出すという演出で、まさにこの日だけの表現だったし、真っ直ぐと前へ響かせるボーカルも素晴らしかった。一転「アンダンテ」では、痛々しさとか、ヒリヒリするようなシリアスな感じを音で表現する。「薄紅の月」は、本当に夜空がステージの上空に見えるようだったし、徐々に感情的になっていくChouChoの歌声に、心が揺さぶられた。あらためて“音楽の可能性”を思い知るような3曲だった。
続いてはカバーコーナー。"naked garden"では、いつもリクエストを聴いて、それをその場で歌っていくということをやっていたのだが、今回はChouChoがセレクトした2曲を披露。まずは父がよく聴いていて、大人になって歌詞の深い意味を理解したという、スターダスト・レヴューの「木蘭の涙」を、ピアノと2人で歌っていく。歌詞を感じて、彼女の呼吸と間で歌っていき、最後に感情が溢れてしまうところは弾き語りだからこそできることだろう。さらにアニソンからメロキュアの「Agapē」をセレクト。こちらはバンドでカバー。彼女自身、ライブで歌ったこともある慣れ親しんだ曲でもあるそうだが、岡崎律子が作詞・作曲したアニソン史に残る名曲を、エモーショナルに歌い上げていた。
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