【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>GOO
D4NOTHING、「ライブハウスへようこ
そ」

開演10分前。すでにEVIL STAGEはトップバッターのGOOD4NOTHING(以下G4N)の登場を、今か今かと待ちわびる観客でいっぱいになっていた。スタンディングの客席を見渡すと、暴れる気満々のキッズを中心に元キッズや彼らの子供たちと思しきチビッコの姿も少なくない。今年、結成20周年を迎えたキャリアは決して伊達ではない。年齢層の幅広い観客は、G4Nの誇りだ。
出囃子の「河内のおっさんの歌」が流れ、観客が手拍子でバンドを迎える。そんな熱烈歓迎ムードの客席に「SATANIC CARNIVALへようこそ!」とTANNY(Vo,G)が声をかけ、目下の最新アルバム『MELODIC-HOLIC』から「FOUND」を投下。U-tan(Vo,G)とTANNYが掛け合う歌にMAKKIN(B,Cho)がコーラスを重ね、SUNE(Dr)のドラムがズドドドドと突っ走ると、待ってましたとばかりに観客がダイヴ!ダイヴ!ダイヴ!
そこから曲間の、ちょっとの時間を惜しむように代表曲の数々をつなげていった盤石という言葉がふさわしい演奏を聴き、かっこいい!と心の中で快哉を叫びながら、何に一番感動したかと言えば、20年間、メロディック・パンクを演奏しつづけてきたG4Nがこの日、見せつけた円熟だ。ライブを重ねがら、磨き上げ、生き残ってきた曲の良さはもちろん、パンク・バンドでもどんなバンドにも負けないぶっとい音を出せることに胸を打たれた。それが結成20周年を掲げながら、回顧ムードはこれっぽっちもないG4Nの今の姿だ。そこに頼もしさすら感じたのは、筆者だけではないはずだ。
「堺のおっさん、GOOD4NOTHINGです! こんな最高のイベントで一発目に鳴らせるなんて20年やってきた甲斐がある」──U-tan

中盤、そんな心憎いMCを挟むと、「ライブハウスは、おまえらと俺たちのパラダイス。踊るぞ!」とTANNYが客席に声をかけ、「It's My Paradise」で始まった後半戦は、そこからたたみかけていったアンセムの数々に前半戦以上に大きな盛り上がりが生まれた。

G4Nには珍しいエモい「Cause You're Alive」では観客も一緒に歌い、声を上げるだけでは気持ちを抑えきれない猛者たちがステージに押し寄せた。そこから間髪を入れずにラストの「RIGHT NOW」につなげると、もうダイヴは最後まで止まらなかった。
「最後の最後まで楽しんでいってください。ライブハウスへようこそ」──U-tan

最後の言葉には、この20年、ライブハウスで戦いつづけてきたメロディック・パンク・バンドの矜持が窺えた。そこにいる誰もが堺のおっさんたちに惜しみない拍手を贈った。
取材・文◎山口智男
撮影◎本田裕二

【GOOD4NOTHING セットリスト】

01.FOUND
02.J.C.
03.IN THIS LIFE
04.STOMPING STEP
05.Maximize
06.It’s My Paradise
07.IN MY EYES
08.Cause You’re Alive
09.RIGHT NOW


■<SATANIC CARNIVAL'18>

6月16日(土) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
6月17日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール

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