影山ヒロノブ、高崎晃、井上俊次が今
と昔のLAZYを赤裸々に語る~彼らが語
る原点とは

1977年、史上最年少のロックバンドとしてデビューし人気を博し、その後は日本のハードロック界の先駆者として名盤「宇宙船地球号」を残しわずか3年半で解散。そしてそれぞれが高崎晃LOUDNESS,井上俊次はNEVERLAND,そしてレーベル・ランティスの代表取締役、影山ヒロノブはソロシンガーとして数々の名曲を歌い、近年ではJAM Projectなどでも活躍をみせるのは知っての通りだ。そしてついにLAZY40周年となる2017年に、new single「Slow and Steady」をリリースするにあたり、SPICEではその活動を振り返りつつ今のLAZYやそれぞれに迫った。
――今日はよろしくお願いします!
高崎:あっ、それ『MACHINE HEAD』(第二期ディープ・パープルの6thアルバム)のTシャツやね?(※ライターが着ていたTシャツについて)
――バンド名の由来になっている「Lazy」が入っているので(笑)。そして、今回はLAZYが40周年記念シングル&ツアー発表ということで、まずその事実にビックリしました。この話が持ち上がったのはいつ頃になるんですか?
井上:もともと40周年という記念の年なので、曲を作りましょうという話からスタートしたんですよ。今はシングル、アルバムという形以外でも、配信でもリリースできるから、何かを残そうと。
高崎:カゲ(影山)の40周年のライヴが9月にあって、僕も大阪公演を観に行ったんだけど、そこで具体的にやろうやって。
井上:で、ランティスの編成会議で是非パッケージにしたいという話が出たみたいで・・・。
影山・高崎:ははははは。
井上:僕はその場にいなかったんですよ。あっ、そう?と思って(笑)。1曲作ろうと思ったけど、シングルだから2曲だよねと言ってるうちに、今回は3曲入りになりました。わりとぬるぬるとした流れですね。
高崎:余裕の流れやろ?
井上:いやいやいや(笑)。
――そのシングル制作の流れで、ツアーもやってしまおうと?
井上:ラウドネスが2日会場を押さえていたので、1日くださいと。
影山:ははははは、それは書きづらいでしょ。
井上:それで大阪の会場も抑えて、じわじわ決まっていきました。
――振り返ると、LAZY30周年のタイミングでは特に活動はありませんでした。この40周年で何かしらのアクションを起こそうと思ったのはなぜでしょう?
影山:10年前はそういう雰囲気がなかったのかなあ。
高崎:今もバリバリやってるけど、忙しかったのかな。
井上:2人(樋口、田中)が亡くなって、わりと直後でしたからね。何か新しいものを作ろう、という気持ちにならなかったのかもしれない。
高崎:40周年やけど、その間の25年ぐらいは活動してなかったからね。『ウルトラマンダイナ』のエンディング曲(「ULTRA HIGH」)で集まってね。
影山:まあ、今回は僕にとってもサプライズというか、もう2人亡くなってしまったので、自然な感じで「じゃあ、LAZYやろうよ!」とはなりにくいから。でも去年LOUDNESS、GRANRODEO、LAZYと3バンドでイベントをやったときにすごく楽しかったんですよ。正直言うと、LAZYは歌がタフだから、大変ではあるんだけど(苦笑)。LAZYをやれたらいいなあ、という気持ちはありました。
高崎:若い頃にLAZYをやって、そのときに作った『宇宙船地球号』が大好きでね。9年前かな、コニファーフォレストでランティス祭りをやったときに、すごく気持ち良くてね。「DREAMER」はLAZYでしかやらない曲だし、またいつかやりたいなと。それをこの40周年というタイミングでやれるのは嬉しいですね。
――『宇宙船地球号』は、今聴いても新鮮な楽曲ばかりです。時代を感じさせない輝きがありますよね。
井上:シンバルがでかいところがあるんだけどね。
高崎:みんなが自分の音、自分の音って感じで。
影山:ほんとそうなんですよ! メンバーみんな卓に張り付いてた(笑)。
井上:樋口さんなんて、自分の叩いているフレーズをわかっているから、シンバルのパートだけボリュームを上げてね。ミックス・ルームのトータルのレベルもでかかったから、スピーカーのヒューズも何度か飛んでました。だから、アシスタントがヒューズを持って待機してましたからね。
高崎:ははははは。あの頃はミックス・ダウンのときも洋楽のハード・ロック・・・例えばジューダス・プリースト、ヴァン・ヘイレンと聴き比べながら、ミックスをやっていたからね。当時にしてはパワフルで音がでかいアルバムやったと思いますね。2曲目の「DREAMY EXPRESS TRIP」なんてジューダス・プリーストっぽかったから、聴き比べてね。で、再結成して作った『宇宙船地球号II』も樋口さん、(田中)宏幸もまだ元気やったんで、あれも凄くいい作品やと思う。だけど、リズム隊2人が亡くなったので、あのままの世界観はできないけど、この3人で彼らのロック・スピリットも継承していきたいなと。
――なるほど。
高崎:何か知らないけど、(『宇宙船地球号II』で)2曲ぐらい俺が歌ってるよね?
影山:ははははは。再結成したときもライヴでこれも歌いたい!と言ってたもんね。えっ、タッカン(高崎)が歌って、俺がギター弾くの?って。
高崎:それもLAZYだからできることだからね(笑)。カゲはギターもうまいから。アコギなんて、俺の100倍うまいからね。
井上:今回は1曲、タッカンがドラムを叩いてるしね。
高崎:樋口さんのドラムを借りてね。
影山:めっちゃオーラの強いセットでしたよ!
高崎:叩く前にお墓参りに行きましたから。「借りますよ」言うてからね。というか、毎月のように御墓参りには行っているんですけどね。
――そうなんですね。今作の全3曲はまだデモ音源しか聴いてない状態でして・・・。
影山:あのデモを聴いてるの? 僕の曲なんて歌とアコギしか入ってないやつですよ。マジで!
井上:あれにリズムも入って、ドシッとした感じになりました。まだ歌は入ってないけどね。
――今作は3人の楽曲が1曲ずつ持ち寄った形ですよね?
井上:そうですね。デビュー曲「Hey! I Love You!」で作詞をしてもらった森雪之丞さんに歌詞を2曲書いてもらう形です。
高崎:森雪之丞さんとカゲの相性は最高なんでね。
影山:「CHA-LA HEAD-CHA-LA」は森雪之丞ですからね。かまやつひろしさんのお別れ会に行ったときに、森さんにお会いして、また何かやりましょうと。
井上:こういうことをやりたいんですと伝えたら、森さんから是非!という返事をいただいて。40周年ということもあって、何かメモリアル的なものができたらいいなと。
――そういう経緯があったんですね。それで今年LAZYが40周年を迎えたということで、お一人ずつこの40年を振り返って、どんな思いがありますか?
井上:よく影山君とも話すんだけど、40年前にかまやつさんから「東京に来い!」と誘われなかったら、大阪のアメリカ村でロックスナックでもやってたんじゃないかと。
影山:ははははは。
井上:とはいえ、LAZYは3年半で解散したので、大阪に帰ることも考えなかったし、東京で音楽の仕事をしたいと模索し続けた40年ですかね。亡くなったメンバーもいますけど、こうしてLAZYができるのは本当に幸せなことだなと。
――では、影山さんは?
影山:40年間歌い続けているけど、途中で低迷期もあったし、その中でLAZYは自分にとって心のより所になってますね。嫌なことがあっても、LAZYのヴォーカルだから、こんな中途半端に辞めれないだろうって。で、たまたまアニメの主題歌を歌う仕事が増えて、運もあり、ここまで続けてこれたのかなと。今は月2本アコギの弾き語りコンサートをマストでやっているんですけど、今年初めに奄美大島と、その隣にある喜界島という、普段行けないところに足を運んだんですよ。そこにアニメのファンも来るんですけど、LAZYのファンも絶対いるんですよ。
――それは凄いですね!
影山:まあ、僕と同じ世代の人たちなんですけど、「すいません、これにサインいただけませんか?」って、シングル盤とか持ってくるんですよ。
高崎:「赤頭巾ちゃん御用心」(3rdシングル)持ってくるの?
影山:持ってくる。そこでタッカンやったら、バカヤロー!って感じやろ?
高崎:円盤投げするな(笑)。
――はははは。
影山:LAZYがバリバリやっていたのは3年半ぐらいだけど、この40年間は大なり小なり支えられてきたし、今回40周年でシングルとツアーをやらせてもらえるのは自分にとってもスペシャルな出来事ですね。タッカンが小学校6年でフォークギターを始めなかったら、俺は間違いなくミュージシャンになってないと思います。
――高崎さんの姿を見て、影山さんもギターを弾き始めて?
影山:そうですね。初めて買った洋楽はクイーンの『QUEEN II』でしたね。
高崎:最初にライヴを観たアーティストは?
影山:フォーカスというオランダの3人組かな。
高崎:ああ、それだったら、一緒に行ってるわ(笑)。マニアックだよね、ギターはヤン・アッカーマンですからね。最初の感想は「外人や!」って、そんな時代ですからね。
井上:みんなで観に行ったのはディープ・パープル4期かな。レインボーも一緒に行ったもんね。
影山:椅子を障害物競走みたいに乗り越えて、みんな前に詰めかけてましたからね。
高崎:ひとつ前の席にジョージ紫さんがいたなあ。
井上:そうそう。
高崎:沖縄公演はなかったから、たぶん大阪公演まで観に来たのかなと。当時のレインボーはカリスマ性があったしね。
――座席のある会場でも前に人が詰めかけるのは、おおらかな時代だった頃のエピソードですよね。
影山:そうですね。だって、ソールド・アウトだけど、みんな前にいくから、後ろはガラガラでしたからね(笑)
高崎:ほんまに危ないもんね。死亡事故が出るような時代ですからね。
――この辺で話を戻したいんですが、高崎さんはいかがですか?
高崎:LAZYは自分にとって音楽活動の原点ですからね。メンバーとも東京に一緒に出てきたから、家族みたいな感覚だしね。ラウドネスはラウドネスで命をかけてやっているけど、LAZYなりのロックをやって、いい作品を一緒に作れたらいいなと。LOUDNESSではギターを弾きまくっているので、また違う自分のカラーを出せたらいいですね。
――40年目を迎えて、LAZYに対する見方が変わったところもありますか?
高崎:『宇宙船地球号II』もね、みんなで曲を出し合った作品だけど、時代の影響を受けないというかね。そんなにデジタルの機材も使ってないし、ちゃんと生で録音してるからだと思うけど、今聴いても古さを感じないしね。10代の頃は僕らもそんなに曲作りできなかったけど、今はみんな作曲でも才能をすごく発揮してるから。今のLAZYで曲を作って、みんなに聴いてもらえたらいいなと。
影山:再結成したときに樋口さん、タッカンとまた一緒にやれたときが嬉しくてね。その感じは今も続いているし、自分の励みになってますからね。ほんとの気持ちの中で尊敬できる幼馴染みとたまにやることで、自分はちゃんと音楽をやれているのかな?と確認できる場所になってますね。
――LAZYが音楽人生の指針になっていると。
井上:これからは年末のツアーに向けて、また時間の使い方が変わると思います。
高崎:社長業がめっちゃ忙しいのに、ディープ・パープルの「Burn」もちゃんと弾くからね。
――改めて今作の内容についてですが、お一人ずつ楽曲制作しているということで、解説していただいていいですか?
井上:自分の中ではハードで前向きな曲にしたいなと。でもみんなが聴いた印象を聞くと、「爽やかね」と言われて、そうなの?って(笑)。40年間応援してくれたファンの人たちや、メンバーに向けてだったり、そういう人たちが次に進んでいけるような曲にしたいなと。
影山:僕の中でLAZYは、ブリティッシュ・ロックと日本の音楽の中間にいるんですよ。そういう味付け加減を意識しつつ、ディープ・パープルも好きだけど、ビートルズも好きだったので、イギリスっぽいコード進行で、ジャカジャカやってる感じを出せればいいかなと。まだ未定なんですけど、クリスマスっぽい歌詞を考えてます。
――それは12月にリリースすることも踏まえて?
影山:そうですね。一時期、ジョン・レノンが大好きになって、ジョンのソロ作の中で好きなテイストを今回入れてるんですよ。ベルっぽい音とかね。
――季節感があっていいですね。
影山:果物みたいな感じでね(笑)。
――高崎さんはどうですか?
高崎:ちょっと意外だと思うんですよ。自分の曲とは思えないような感じで、どちらかと言えばEDM系だからね。LOUDNESSや自分のソロでもやってないことだし、それを歌いこなせるのは影山君しかいないかなと。
影山:ははははは。
高崎:ちょっと前に書いていた曲なんですけどね。ミックスは3パターンぐらい考えてて、どうするかまだわからない。
井上:樋口さんのドラムが入ってるからね? ドラムの音はスケール感が違うから。
高崎:そうそう、僕が踏んでも大砲みたいな音がしますからね。仕上がりを楽しみにしてもらえたらと。
――大阪、東京のツアーに向けて、最後に一言もらえますか?
井上:去年、最長で40分やったから、今回は40分以上はやるでしょ?
影山:そりゃそうやろ。40分で帰ったら、しばかれるでしょ!(笑)。
井上:久しぶりにフルでやるから、昔の曲もやりたいしね。
高崎:2時間ぐらいやるの?
井上:2時間ぐらいでしょ!
高崎:えっ、そんなにやるの!? ほんまにやらなきゃいけなくなるよ。
井上:2時間近く・・・90分ぐらいかな。
影山:時間は触れない方がいいでしょ(笑)。
井上:いままで新曲をやることはなかったから、それを楽しみにしてもらえたらなと。
高崎:いろんな時代の曲を盛り込んでね。「Burn」もやりたいし、原点の曲ですからね。あと、デビュー曲「Hey! I Love You!」もやりたいなと。「赤頭巾ちゃん御用心」はやりません!
全員:はははははは。
影山:一度やろうかな?という空気になったけど、やめとくわ!ってなったからね(笑)。ファンの人たちが楽しみにしているという声をたくさん聞くので、今年最後の仕事にしているので、これで打ち上がりたいなと。
井上:是非、観に来てくださいね!

取材・文=荒金良介
リリース情報

LAZY
New Single「Slow and Steady」
2017.12.06 On Sale!
LAZY / [Slow and Steady]
01. Wandering Soul / 作詞:森 雪之丞 作曲:井上俊次 編曲:LAZY
02. 1977 / 作詞:森 雪之丞 作曲:高崎 晃 編曲:LAZY
03. Happiness~二人で過ごすX'mas ~ / 作詞:影山ヒロノブ 作曲:影山ヒロノブ 編曲:LAZY
04. Wandering Soul (Instrumental)
05. Hard Rock kids (Instrumental)
06. Happiness (Instrumental)

品 番:LACM-14700
発売日:2017.12.6
価 格:¥1,200+税
発売元:株式会社ランティス
販売元:バンダイビジュアル株式会社

イベント情報

LAZY 40th Anniversary Special Live
[Slow and Steady]
supported by Rock Beats Cancer

ゲストミュージシャン&サポートメンバー
東京公演:柴田直人(from ANTHEM)
東京・大阪公演:山本直哉(Bass),村石雅行(Drums)

2017年12月17日(日)
【大阪】なんばHatch
OPEN 17:00 / START 18:00
2017年12月27日(水)
【東京】EXシアター六本木
OPEN 18:00 / 19:00

チケット(2公演共通)
指定席\8,000(税別/1ドリンク代別途必要)
※東京公演及びプレミアムシートはSOLD OUT

SPICE

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