【RIZE × Paymoney To my Pain】RI
ZE × Paymoney To my Pain 新木場S
TUDIO COAST 2009年10月2日

撮影:TEPPEI/取材:高木智史

全9カ所によるRIZEとPaymoney To my Painのスプリットツアー。ゆっくりと客電が落ちていき、観客はそれにもつぶさに反応し、オイコールを上げた。そんなオープニングが物語るように、ものすごい熱気であふれ返ったライヴだった。だが、ただの熱気ではない、なぜRIZEとP.T.Pがともにツアーを回るのか、なぜそのライヴに観客が集まったのか…“同士”という言葉が僕は一番しっくりきた。本気で音を鳴らし、本気で声を荒げ、本気でモッシュする。RIZE×P.T.P×ファン、同じ精神レベルの者同士が集った空間、熱くならないはずがない。
まずステージに上がった、P.T.P。“生きてるか!”“これはテレビやインターネットじゃねえぞ!”と、毎曲ごとに発されるK(Vo)の心のアジテートに感化され、声を上げ、モッシュするオーディエンス。ヘヴィロック、ハードコア…だが激しいだけではない、覚悟というか、生き様をそのまま込めたような彼らの楽曲に圧倒されるしかなかった。終盤では、JESSE(RIZE:MC&Gu)を呼び込み、「Surrender」を披露。ハードコアとラップ、轟音の中で暴れまくるKとJESSE。ラストの「Paralyzed ocean」では“次は俺らの番だ!”と声を荒げ、観客へダイブするKだった。
そして、RIZE。1曲目からペットボトルの水しぶきが舞い、会場が揺れる。最新シングル「ZERO」、さらに新曲を続け、怒濤の勢いで畳み掛ける。ここまでは快楽的にパフォーマンスしていたように見えたが、JESSEのこのMCから、RIZEとファンの熱量が同じになったというか、熱気の密度が濃くなっていったように思えた。“自分を削って本気でバンドをやってる俺らがいる。そして、そんなバンドを観に足を運んでくれる、お前らを誇りに思う。俺らはずっとバンドを続けていく。ありがとう。ライザー!”。そして、直後演奏された楽曲は「Why I’m Me」。RIZEの原点でもあり、先程の宣言をそのまま表したこの楽曲に、アガらないファンはいない。当時はメンバーにいなかったKenKen(Ba)もコーラスし、神々しいばかりに爆音をぶっ放す。ラストはデビュー曲「カミナリ」を披露し、轟音の中、シンガロングも起き、沸き起こった大歓声はRIZEの意志を表しているようだった。アンコールではP.T.Pの時と同様Pablo(Gu)とK(Vo)を呼び込み、再び、熱狂の最中へ。大ラスではファンたちがサークルを作り、踊る。それはRIZEの音楽、意志に単に共感したという言葉では足りないくらい温かく、その光景にJESSEは“この関係、一生変わんねえよ!”とひと言。まるで親友に語るような言葉にグッときた。最後RIZE、P.T.Pの7人がステージに現れ、肩を組み、大歓声の中、フィナーレ。と同時に“ファイナルじゃねえから”とJESSE。純粋に“あっ、そうだった”と思うくらい感動も衝撃もあった。でも、いつもこうなのだろうなとも思った。
RIZE × Paymoney To my Pain プロフィール

OKMusic編集部

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