【グッドモーニングアメリカ】キャッ
チーなメロディーと鋭利なメッセージ
が共存するニューシングル「コピペ」
11月27日に初の武道館公演を控えるグッドモーニングアメリカからニューシングル「コピペ」が到着。キャッチーなサウンドとメロディー、SNS依存をテーマにした歌詞がひとつになったこの曲からは、彼らの好調ぶりが力強く伝わってくる。そんなニューシングルについて金廣真悟（Vo&Gu）に訊いた。
取材：森 朋之
シングル「コピペ」はSNSに依存しがちな現代人に向けたメッセージナンバーで、老若男女がドキッとする曲だと思いますが、このテーマで曲を作ったきっかけは？
メンバー、スタッフとミーティングしてたら、誰かが“コピペしてメールします”って言ったんですよ。その時に“コピペ”ってタイトルはいいかもなって思って。あとはその頃、“この人、苦手だな”って人がいたんですよね。SNSに“車、買いました”“子犬を2匹飼ってます”“新しい家に引っ越しました”とか、身の程に合わないようなことばかりアップしていて。それが自分のステータスだと勘違いしてるのがすごく嫌で、“この人をディスってみよう”と思ったのがきっかけです（笑）。
めちゃくちゃ直接的な動機ですね。
そうですね（笑）。ただ、そのまま書いても他の人には当てはまらないので、マイナーチェンジしながら歌詞を書いて。
SNSにアップするために行動するような人もいるし、確かに依存傾向にある人は多いみたいですね。電車の中でも、ほぼ全員がスマホを見てるし…。
今日、電車に乗ってたら目の前の女の子が“可愛いっぽいな”って思ったんだけど（笑）、ずっとスマホ見てるから、顔が分からなくて（苦笑）。でも、SNSが全て悪いわけではないですからね。上手に使える人だっているわけだから。
「コピペ」も決して人を攻撃している曲ではないですよね。サウンドもメロディーもすごくポップだし。
歌詞とは裏腹に（笑）。さっき言ったミーティングの帰り道で“コピペパピプペポ”というフレーズも浮かんでたし、どういう感じのアレンジにするかも決めてたんですよ。その時から、ライヴでも中心になるような曲にしたいと思っていたし。ライヴでやる時は“コピペパピプペポ”って歌ってくださいって言ってるんですけど、みんな楽しんでくれてますね。
2曲目の「南風と太陽」は夏モード全開のナンバーですね。
タイアップの話があって（「南風と太陽」はASBee限定Timber
landデッキシューズTVCM）、それが“夏が来る！”というイメージだったので、うーん…って考えて。子供の頃は夏休みが楽しみだったりしたけど、大人になってからは、そういう感じってあまりないじゃないですか。で、CMの内容を訊いてみたら、浜辺で仲間が集まって、踊り始めて…みたいな雰囲気らしかったので、じゃあ4つ打ちかなと。最初は“海で出会った可愛い女の子をおとしたい！”って思ってるチャラいヤツの歌を作ってみようとしたんだけど、よく考えたら、それは歌いたくないなって。
landデッキシューズTVCM）、それが“夏が来る！”というイメージだったので、うーん…って考えて。子供の頃は夏休みが楽しみだったりしたけど、大人になってからは、そういう感じってあまりないじゃないですか。で、CMの内容を訊いてみたら、浜辺で仲間が集まって、踊り始めて…みたいな雰囲気らしかったので、じゃあ4つ打ちかなと。最初は“海で出会った可愛い女の子をおとしたい！”って思ってるチャラいヤツの歌を作ってみようとしたんだけど、よく考えたら、それは歌いたくないなって。
グドモにも金廣さんにも似合わないですよね、確かに！
だから、結局いつもと変わらないというか、悶々としている男の歌にして。最後は“全ては仮想です”ということにすれば、自分たちっぽいかなと。ほんとはサザンみたいな感じにしたかったんだけど、ぜんぜん違っちゃいましたね（笑）。
《話す事すらビビってる コミュ障な僕なんです》というフレーズもフックが効いてますよね。
“コミュ障”って使って大丈夫かな？と思ってたんだけど、どうやら大丈夫みたいでした（笑）。あまりきれいに書いちゃうのもつまらないし、面を汚すような感じも必要だと思うんですよ。例えば“コミュ障”のところは、意味としては“ダメな僕”でもいいのかもしれないけど、それだと流れていっちゃう気がするんですよね。今風の言葉を入れることで“ん？”っていう引っ掛かりを作ることもできるだろうし。そういう遊びの部分も大事じゃないかなって。
“コピペパピプペポ”もそうですけど、言葉遊びを金廣さん自身も曲作りで楽しめるだろうし。
そうですね！ 楽しくないとつまんないんで。…って、当たり前か（笑）。3曲目の「for better,for worse」はすごくストレートに書いてるんですけどね。
ずばり、結婚ソングですよね。
2年くらい前なんですけど、お世話になっていたバンドの先輩が結婚する時に作ったんですよ。結婚式でも歌ったんですけど、その時は題名が付いてなくて。何か決め言葉的なものが欲しいなって思って、そのままになってたんですけど、『inトーキョーシティ』のキャンペーンで熊本に行った時に、ラジオで前身バンド（better,for worse）の話になって、“その名前で曲を作ってみれば”って言われて、すぐにこの曲と結び付いたんです。シングルのリリースも6月だし、ウェディングソングもすごくいいなと思ったし。
前身バンドの名前を結婚ソングのタイトルにするっていうのも、自由度が高くていいですね。
僕は後から加入したから、そういうことができたのかも。ベースのたなしんとギターの渡邊幸一はオリジナルメンバーだから、またちょっと違う感じかもしれないですね。特に承諾を得てないけど、まぁ、そこは信頼関係ということで。
シングルと同時にライヴDVDもリリースされましたよね。アルバム『inトーキョーシティ』を中心にしたツアーのファイナル公演（2015年3月22日＠Zepp Tokyo）を収めた作品ですが、このツアーの手応えはどうでした？
楽しかったですね。前半は対バンツアーだったんですが…何て言うか、音楽をやることが純粋に楽しかったんですよ。音楽だけで生活できているのも素晴らしいことだなって改めて感じたし、原点回帰できた感覚もあって。そのままの気持ちで後半のワンマンツアーも回れたし、メンバー、スタッフを含めて、すごくいい雰囲気だったんです。DVDになっているライヴもすごくファイナルらしかったんですよね、力んでるところも含めて。
バンドのいいコンディションは今も続いている？
そうですね。シングルの制作もそうですけど、すごくいい状態だと思います。このままのテンションで…もちろん、もっと先もあると思いますが、日本武道館のライヴまで進んでいける気がしてますね。
