L→R ATSUSHI(Dancer)、HIROKI(Gu)、桜井 誠(Dr)、Kj(Vo&Gu)、KenKen(Ba)、BOTS(DJ)、DRI-V(Dancer)

L→R ATSUSHI(Dancer)、HIROKI(Gu)、桜井 誠(Dr)、Kj(Vo&Gu)、KenKen(Ba)、BOTS(DJ)、DRI-V(Dancer)

【Dragon Ash】飽くなき探求心、そし
て愛と感謝。20年目の進化を告げる傑
作!

今までのレコーディングで一番楽しかっ
たかもしれない

ちなみに、そうやってメンバーに委ねた楽曲は「Beside You」以外にありますか?

Kj
「A Hundred Emotions」「Jump」…。

「Jump」はライヴでやったらまたケミストリーを起こしそうですね。一番盛り上がりそうなところに余白があるし、オーディエンスが参加してこその楽曲になっていて。

Kj
でも、これは俺とBOTSくんの悪ふざけで作ったんだけど(笑)。サク(桜井の愛称)とKenKenが異常にカッコ良くしてくれて、逆にちゃんとなっちゃって恥かしいっていう(笑)。
桜井
ここまでアッパーに化けるとは思わなかったね。
Kj
もっとシュールだった。
桜井
シュールにふざけてたね(笑)。
Kj
メリハリが付いていなかったね。シーケンス感が強くて。

完成形はメリハリ付いてますよね。

Kj
メリとハリだけでお送りしました(笑)。

(笑)。ちなみに「A Hundred Emotions」の原型はどんな感じだったのですか? 全然違いました?

Kj
うん。サイズも適当だったからね。ドラムが気持ち良いとこまで…みたいな。何て言うのかな…今回のアルバムは演奏の高揚を推したくて。歌で完結していかない感覚っていうか。この曲はまさにそういう感じ。あとは、あまりに英詞が多いから、急いで日本語詞を作り出したっていう(笑)。

作っているうちに自然と英詞が増えたのですか?

Kj
自分のソロの曲はほぼ英詞なんで、ソロをやっちゃうと、英詞はほんとに好きなメロが歌えるなって思っちゃって。頭で鳴るメロがそのまま具現化できるから、そっちのほうが楽しいなって。今さらリスナーが“英詞だからな…”って思うことはないでしょ、多分。って、言いたいことを言いつつも、気持ち良さや音像を重視してやっていったら、あまりに英詞が多くなったので、最後に日本語詞を書いてみたっていう。「A Hundred Emotions」と「Jump」を最後に録ったから。

「A Hundred Emotions」は英詞も混ざってますけど、言うべきところは日本語詞になっていますよね。

Kj
Dragon Ashっぽいですよね。英詞と日本語詞が混ざってて、突然ドキッとするくらい単純なことを言っていて。

20周年のアルバムのラストに相応しいと思いました。

Kj
ラストにすることは決めてたんだよね。基本、アルバムは1曲目から作って、最後にラストの曲を作るんですよ。歌詞もAメロの1行目から書いて、そのまま小説みたいに地続きで書くんです。サビだけ先に書いたりはしないっていう方法。

「A Hundred Emotions」を聴いていると、日本語詞だからこそ伝わるエモーションがあるなって思いましたね。

Kj
間違いない。ほんとそうだよね。

英詞のようにきれいにメロに乗り切らないかもしれないけれど、だからこそ人間臭さも出るっていうか。

Kj
「A Hundred Emotions」は日本語詞が入っていなかったら、こんなにグッとくる曲になっていなかったと思うんだよね。日本語詞がトータルで少ない分、日本語詞は伝わるように意識して書いたかな。

アーティストとしての探求心とファンへの愛情のバランスが、すごくいい具合で混ざっているアルバムですよね。

Kj
嬉しいね。そんなことは意識していなかったから。

20周年だからプレゼント的な意味合いとか、そういう狙いなども一切なかったということですよね。

Kj
うん、そういうのは狙って書けないから。それに、みんながいいって言うところは、俺がいいと思うところと違うんだよね。俺、ずれているんだよ。
桜井
(笑)。
Kj
これ勝負曲ねって俺が言うのって、ほぼほぼずれてる。メンバーみたいに俯瞰で聴けないんだと思う。全部やっちゃってる分、冷静に楽曲として評価できないから。グッとくるところが独特になりすぎて“ここの食うところの音、超いい”とか(笑)。だから、俺はシングル選びや曲順に口を出さないんだよね。今回の曲順はバシッと決まったんだけど。

桜井さんの一押しは何だったのですか? 

桜井
俺は「Ode to Joy」をシングルにしたいって言ってたんですよ。却下されたんですけど、後々タイアップが決まって、だから言ったじゃん!って(笑)。
Kj
20年やってて、こんな内輪のこと言いたくないけど、仰る通りで(笑)。次からサクに決めてもらおう!って(笑)。
桜井
俺は一聴してみんながいいと思う曲を好きって言えるタイプだから。そういうので間口を広げて、マニアックなものはアルバム一枚を通して聴いてもらえればいいかな。

俯瞰してらっしゃいますね。

Kj
ドラマーは一番後ろから見てるからね。メンバーと客のどっちも観てるのはドラマーだけだから。

でも、難産な曲もなく、曲順もバシッと決まり、ナチュラルに出来上がっていったアルバムなのでは?

Kj
うん。個人的にはすごく楽しいだけ。アホほど時間なかったけど、基本的には楽しい。スタジオに行くの楽しい、みんなとレコーディングするの楽しい、ただそれだけで終わった。制限時間がなかったら、もっと曲は増えていたね。11曲でアルバムを出すって、俺らにしては珍しいよね。
桜井
短いよね。アルバムは13曲!みたいな感じだから。でも、足りない楽曲はないからいいんじゃないかな。

こういうふうに楽しいだけで生まれてきたアルバムって、今までのドラゴンでありましたか?

Kj
あんまないかな。今までのレコーディングで一番楽しかったかもしれない。試行錯誤もしたし、メンバーや自分に対してひと皮剥けたなって思うこともあったから。それを長いことキャリア重ねてまだ思えるのは、幸福なことじゃない? 学習能力が低いとも言えるけど(笑)、ここでまた新たな快感を得られるっていうかさ。そういう自分たちの性格は、バンドを続けることに多分合ってるよね。

“MAJESTIC”っていうタイトルも似合いますよね。歴史を重ねた誇りと自信の賜物というか…由来、合ってます?

Kj
そうそう(笑)。
桜井
それは、相手に言ってもらうことだからね(笑)。
Kj
“堂々と(=MAJESTIC)”が横柄になっちゃうからね(笑)。
『MAJESTIC』2017年05月31日発売Mob Squad/Victor Entertainment
    • 【初回完全限定盤(DVD付)】
    • VIZL-1172 4104円
    • ※特殊パッケージ仕様
    • 【通常盤】
    • VICL-64800 3024円
Dragon Ash プロフィール

ドラゴン・アッシュ:1997年、Kj、IKUZONE、桜井誠の3人でデビュー。その後、BOTS、HIROKI、ATSUSHI、DRI-Vが加入し7人編成になるも、12年にオリジナルメンバーのIKUZONEが急逝。13年、現在のメンバー6人で再び前進することを決意する。今アルバムよりKenKenがレコーディングに全面参加。デビュー時よりあらゆるジャンルを驚異的なスピードで横断し、Dragon Ashとしか表現しようのない音を鳴らし続けている。Dragon Ash オフィシャルHP

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