美空ひばりの生誕祭が開催＆フィルム
コンサートでは1000人のファンが熱狂

OKMusic編集部

2017年05月30日 15:00

美空ひばりは、1937年5月29日に横浜に生を受け、80周年という年を迎えている。誕生日当日に行われた『第80回美空ひばり生誕祭』では、ひばりと生前より親交の深かった神津カンナをゲストに迎え、神津の司会でひばりの楽曲を紹介する『隠された名曲コーナー』が行われたほか、フィルムコンサートでは約1000名の観客がひばりの映像に熱狂した。

開演前の会見では、息子の加藤和也と神津カンナが、ひばりとの思い出を明かす。加藤は「母は本当に歌が好きで、マイクを持ったら離さない人でした。僕とお手伝いさんと三人で、僕が中学の時に3階のカラオケルームでカラオケしようということになって、母は『黄色いさくらんぼ』を歌っていましたね」と話す。神津は「ひばりさんは好奇心旺盛な方で、私が学校のスキーかなんかで、たまたまひばりさんがお泊りになった日が前日で、夜中に母が準備していたら、ひばりさんが送って行ってあげると言って。スキーバスに乗る渋谷のパンテオンの前まで、リムジンで送ってもらった覚えがあります。団体でバスに乗ってスキーに行くというのは、どういうものだろうと思ったんだろうと思います」とひばりとの想い出を続けた。

生誕祭は美空ひばりの「私の誕生日」が流れ、開演。加藤は、今年4月に東京ドームにて行われた80周年コンサートについて「無事に皆様のおかげでたくさんのファンの方々にお越しいただき、ご出演のたくさんのアーティストの方々のお力をいただいて、東京ドームを終えることができました」と振り返ると、「（一昨年より日比谷公会堂が修理期間に入り）去年からこちらの浅草のほうで生誕祭をさせていただいていますが、こちらも母の手形やブロマイドを作っていただいたマルベル堂さんもありますし、欠くことのできない会場となっています。後援会の皆さんやファンの皆様に厚く御礼申し上げます。美空ひばりという歌手が、80年の芸歴を歩めるというのは、ここに今日お越しいただいた皆さんのおかげと、母も思っているはずです。皆さんと母の80歳の誕生日を楽しく祝っていただけたらと思います」とあいさつを続けた。

そして神津を呼び込んだ加藤は、「母の曲は何千曲もあり、こういう画面に映ったりイベント企画等々をやると、どうしてもヒット曲が多くなってしまいますけれども、ヒット云々ではなく、歌っていうのは一曲一曲思いのこもった歌であったと思いますので、今日は皆さんにカンナさんにナビゲーションをしていただいて、深く掘り下げて聴いていただきたいと思います」と紹介。神津は「ここから進行役をおおせつかりましたので、進行をさせていただきます。埋もれた名曲はたくさんありますので、来年、再来年と続けていけるかもしれませんので、宜しくお願いいたします」と話し、『隠された名曲コーナー』と題して、1968年発売の「むらさきの夜明け」や1952年発売の「陽気な渡り鳥」など、全13曲を紹介した。

美空ひばりは、同日に初の高音質CD「UHQCD」を採用したベストアルバム2作品を同時リリースしている。