【斉藤和義 リコメンド】
デビュー30周年記念盤で考える
斉藤和義のアーティストとしての本質
斉藤和義
今春発表された22ndアルバム『PINEAPPLE』がまったくもって記憶に新しい斉藤和義から新たなリリースアイテムが届く。“デビュー30周年記念アルバム”と銘打たれた『ROCK’N ROLL Recording Session at Victor Studio 301』がそれだ。現ツアーメンバーと、なんと一発録りでレコーディングした全12曲を収録する、ファン必携のアニバーサリー盤である。
“ライヴ=生演奏”をパッケージした
スタジオレコーディング盤
これまで発表してきたライヴアルバムの多さからもまた、斉藤和義が生演奏=ライヴに重きを置いていることがよく分かる。『十二月』『Golden Delicious Hour』(ともに1999年6月発表)から始まって、『KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2021 “202020 & 55 STONES” Live at 東京国際フォーラム 2021.10.31』(2022年10月発表)まで実に14作品。映像ソフトが主流になった昨今、これだけライヴアルバムを発表してきたアーティストは、少なくとも同世代にはいないだろう。そのこだわりは間違いなく当代随一だ。『ROCK’N ROLL』はそもそも無観客であるし、全収録曲を一日で一気に録ったわけではないので、いわゆるライヴアルバムではない。しかしながら、ツアーメンバーとの一発録りは、それこそ『ROCK’N ROLL』発売タイミングに行なわれている全国ツアーでの演奏スタイルと変わりはなく、2023年での“ライヴ=生演奏”をパッケージした、言わばスペシャルなスタジオレコーディング盤という見方もできるだろう。
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どれもこれもこのメンバーでしか出せないものばかりアーティスト
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