【04 Limited Sazabys
インタビュー】
俺たちは俺たちだぞ!って
言える作品にしたかった
L→R RYU-TA(Gu&Cho)、KOUHEI(Dr&Cho)、GEN(Vo&Ba)、HIROKAZ(Gu)
今年10周年を迎え、東名阪アリーナツアーも大成功に収めた04 Limited Sazabysがメジャー3rdアルバム『SOIL』をドロップ! 今作は周りの目を気にせず、自身の音楽ルーツを色濃く反映させたソリッドかつ遊び心にも長けた楽曲が揃っている。GEN(Vo&Ba)単独で話を訊いた。
自分たちのルーツに
正直に向き合った作品
まずは『SOIL』を作り終えた手応えから教えてもらえますか?
メジャー3枚目のアルバムで、10周年イヤーを締め括るというか、これからの幕開け的な作品だと思います。アリーナツアーを回ったりすると、もう少しお茶の間に刺さりそうな楽曲に寄りそうだけど、丸くなったとは思われたくなかったですね。今回はメロディックもドロップDの曲も英語の曲もやりたくて。小さくまとまらないように意識しました。
確かに今作は全体的に硬派なサウンドになりましたね。
音圧もあるし、重心も低いけど、キャッチーさもあるような作品にしたかったんですよね。アルバム単位で言うと前作アルバム『eureka』(2016年9月発表)は日本武道館が控えていたから、大きな会場を意識しすぎていた部分もあったのかなと思うし。今はそんなことを気にしないでいいところまで来た気がするから、“俺たちは俺たちだぞ!”って言える作品にしたくて。だから、自然とアグレッシブな仕上がりになったのかなと。
純粋に今自分たちがカッコ良いと思っているものを表現しようと?
そうですね。自然に出てきた曲が一番多いアルバムだと思います。自分たちのルーツに正直に向き合った作品というか。
ここに来て、より等身大の自分たちを鳴らそうと?
去年よりは等身大な感じがしています。僕らは飾らずに素でやっているつもりだけど、『eureka』の頃は駆け上がる途中だったし、正しくやりすぎていた気もしたので。“聴く人に希望を与えなきゃいけない”と思い込んでいた部分もあったから…今はそれよりも“自分たちがもっと楽しまなきゃ!”って。
そうなると曲作りの雰囲気も変わるものですか?
アルバムとしてのゴールを見てなかったですね。フルアルバムというのも久々だったので、感覚を忘れていた部分もあったから(笑)。
冒頭の「message」〜「My HERO」のワンツーパンチで畳み掛ける熱さが今作を象徴してますよね。
シングルでリリースした「My HERO」と「Squall」は入ることが決まっていたので、どの位置にしようかなと考えた時に「My HERO」は2曲目だなと思って。これまでは1曲目に短い曲を持ってくることが多かったけど、「message」はいいんじゃないかと。1~2曲目は鉄板の曲にしたいというのもありましたね。
「message」で言いたいことを最初に伝えたかった?
「My HERO」は“未来で待ってて”みたいなことを言っていますけど、「message」は未来の自分から10年前の自分に留守電を入れてる設定なんです。これは英語だから言える内容なのかなってところもありますけど。
和訳を読むと赤裸々ですもんね。《僕は君を強くする責任があるんだ》の歌詞も自分に言ってるんですね。
みんなそうだと思うんですよ。例えば女性は自分をきれいにするとか責任があるだろうし…自分のリーダーは自分ですからね。
「My HERO」と言えば、先日ELLEGARDENのライヴを初めて観たそうですけど。
曲はずっと聴いてたけど、一度もライヴを観れたことがなくて。技術とか全部飛び越えて楽曲の力が半端じゃなかったし、自分はキッズになってたんですよ。僕らはこの10年間バンドをやってきてELLEGARDENは10年止まっていたのに、スタジアムを埋めるなんて…すごいけど、悔しい気持ちもありましたね。
話を戻しますが、「Utopia」はGENくんの突き抜けるハイトーンヴォイスと男臭い音色とのコントラストがいいですね。
僕らの曲にはこれまでドロップDの曲はなかったんですけど、KOUHEIがツーバスを使うようになったし、アルバムならやってもいいかなって。この曲はコブシ感のある男らしさを出したかったですね。NHK Eテレのアニメ『ラディアン』のオープニングテーマに決まってて、原作はバトル系の少年漫画なんですけど、フランス人が描いたものなので、移民や差別のこともモチーフになっているのかなって。それでコブシ感と痛みの部分も入れようと思いました。
それで歌詞には今までにない言葉遣いもあったんですね。ギターに関してはハードロックやメタルの風味が出てますし。
「Utopia」「Alien」はakkinさんにギターのアレンジで入ってもらったんですよ。だから、ギターの熱さがより出てると思います。
「Alien」のイントロのドラムも新鮮でした。
ちょっとミクスチャーっぽいですよね。この曲もドロップDなんですけど、ライヴ中にギターを持ち替えるっていうのを考えて、こういうのはこれまでやってこなかったんです。今はチームになっているので、そういうのもやっていいのかなと思えました。
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僕たちはバンドらしく生々しい音楽をやり続けたいアーティスト
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