【A(c)】最初はいびつでも、だんだん
綺麗なハートになればいい
L→R 白江宗司(Vo&Gu)、大谷めぐ(Dr)、野崎寿美(Ba)
取材:ジャガー
「“大事なものは大事にしたい”という気持ちを曝け出したかったというのがありました。出会いによって人は成長できますし、その出会いに感謝したい…ただ、シンプルというのが一番難しかったりもします。例えば、親しい人への“ありがとう”や“愛してる”という気持ちは素直に言えないじゃないですか。“そういった気持ちを伝えたい”という純粋さが『symmetry』の根本にあります」(白江)
余分なものを削ぎ落として辿り着いた純度の高い“熱”を詰め込んだ『symmetry』。1曲目の「涙色トレイン」から掴みは完璧!!といった、スピード感とバンドサウンドに気分も高まる。
「最初に曲を聴かせてもらった時から、切なさに胸が引き裂かれるような感じがして…イメージがバシッと入ってきたので、とても気持ちを込めやすかったです。レコーディングをした時よりもライヴを重ねるごとに思いが演奏に染み込む感覚が増していっています」(大谷)
「自分の頭の中で映画を作り、その主題歌というイメージで書きました。頭の中で映像化した時に《午前4時12分》《君がいない散らかった部屋》《駅に向かって走る》という時間軸を考えて、徐々に“君”に向かっていく様子を、誰もがイメージしやすい言葉で描写できるように気を付けました」(白江)
アダルティーな雰囲気を漂わせる「反動と振動」は、歌声や一音一音の質感に色気がある。そして、最後で一気に爆発するドラムとベースのリズム隊がいっそう曲の良さを引き立たせる。
「単純に演奏していて気持ちいいですし、楽しいです。もともと好きな曲調ですし、A(c)結成当初はこういった曲が中心でしたので、特に違和感なくプレイできました」(野崎)
違うものを受け入れることが一番の愛情じゃないかと気付かされた「シンメトリー」で、本作は心地良いエンドロールを迎える。
「建築の専門学校に通っていて、シンメトリーな建造物に興味がありました。それで、いつからか建物だけじゃなくて人の気持ちにも当てはめるようになり、考え方や好きな食べ物、違うところはあるけど、何かのきっかけで心が向き合えて対称になれた時は素敵な気持ちになれるんじゃないかと。全てを受け入れるのは大変だけど、受け入れようとする気持ちがきっと大切なことで、最初はいびつでも、だんだん綺麗なハートになればいいなと思っています」(白江)
「『シンメトリー』を演奏するたびに、自分自身の気持ちに向き合うきっかけになったり、ライヴで伝えたい相手が目の前にいることで、表現も深くなっている気がします」(野崎)
アーティスト
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