ピンク・フロイド、20年ぶりのオリジ
ナル・アルバム発売決定! D・ギル
モア「21世紀のピンク・フロイドのア
ルバムを作った」

(参考:最長44年ぶりの新アルバムも……「待たせすぎた」レジェンド・ミュージシャンたち)

 同作は1994年にリリースした『対(TSUI)』以来となる新作で、2008年に逝去したキーボードのリック・ライトへのトリビュート作品。プロデュースをデヴィッド・ギルモア、フィル・マンザネラ(ロキシー・ミュージック)、ユース(キリング・ジョーク、ポール・マッカートニーとのザ・ファイアーマン)、アンディ・ジャクソン(近年のピンク・フロイド作品のレコーディング・エンジニア)が手掛けており、アルバムは4つのテーマに分かれているという。

 楽曲はピンク・フロイドならではの幻想的なインストゥルメンタル曲を中心として、「LOUDER THAN WORDS」ではポリー・サムソン(『対(TSUI)』で大半の曲の作詞を担当)が新しい歌詞を付けている。

 なお、雲の「川」に漕ぎ出してゆく男の力強いイメージのコンセプトは、18歳のエジプト人デジタル・アーティスト、アハメッド・エマッド・エルディンの作品が基になっている。そして、同作が数々の栄誉を受賞したイギリスのデザイン事務所、スタイロルージュ(Stylorouge)の手によって全世界10都市で大々的に公開され、ロンドンのサウス・バンクではライトアップを施された高さ8メートルの巨大オブジェが設置されている。

 ピンク・フロイドのアルバムのアートワークは、その大半がヒプノシス(Hipgnosis)のストーム・トーガソンのデザインによるものであることは有名だが、ストームは2013年に逝去してしまったため、彼のアートを受け継ぐものとして、ヒプノシスで数多くの傑作アートワークをストームとともに作り上げた盟友オーブリー・“ポー”・パウエルが抜擢された。彼は「アハメッドのイメージを見た瞬間、ピンク・フロイド的な共鳴を覚えたんだ。謎めいていて、自由に解釈ができる。それに、『永遠(TOWA)』のカヴァーとして、とても合うんだ」とコメントを寄せている。

・デヴィッド・ギルモアのコメント

「『THE ENDLESS RIVER』の始まりは、1994年にリリースされた『対(TSUI)』のセッションで生まれた楽曲に遡るんだ。3人一緒の演奏を20時間分以上聴いて、新作に収録するために取り組む曲を吟味して選んだ。去年の1年間で新しいパートを加えたり、新たにレコーディングしながら、スタジオのテクノロジーを活かして、21世紀のピンク・フロイドのアルバムを作った。リックが逝ってしまって、もう二度とセッションができなくなってしまった今こそ、僕たちのレパートリーの一部ににするのが正しい気がする」

・ニック・メイソンのコメント

「『THE ENDLESS RIVER』はリックへのトリビュートなんだ。このアルバムは、ピンク・フロイド・サウンドの中心で彼がやっていたことや、彼の演奏の多くを確認するいい手段だと思う。セッションを聞き返していると、彼がいかにスペシャルなプレイヤーだったかを痛感したよ」

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