沢尻エリカが舞台初主演、テネシー・
ウィリアムズ最高傑作『欲望という名
の電車』に伊藤英明らと挑む 演出は
鄭義信

2024年2月10日(土)~2月18日(日)新国立劇場 中劇場、2月22日(木)~2月25日(日)森ノ宮ピロティホールにて、舞台『欲望という名の電車』が上演されることが決定した。
アメリカ演劇を代表する劇作家テネシー・ウィリアムズ。その名を世界的に知らしめた名作『欲望という名の電車』は、1947年にブロードウェイで初演され、ピューリッツア賞を含むブロードウェイ3大賞を同時受賞。1951年にはヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランドで映画化されアカデミー賞を受賞。映画史に残る名作となった。
今回の上演では、マイノリティ社会の中にある“希望”を描き続けてきた鄭義信(チョン・ウィシン)が演出を務める。
主演のブランチ役には、本作が舞台初出演にして初主演となる沢尻エリカ(第29回日本アカデミー賞・新人俳優賞/2006年エランドール賞・新人賞/第43回 ゴールデン・アロー賞・新人賞 /第36回日本アカデミー賞・優秀主演女優賞)。ブランチと反発し合うスタンリー役に伊藤英明(第38回 日本アカデミー賞・優秀助演男優賞 他)。"蛾"のような繊細さをまとったブランチの脆さと相反するスタンリーのエネルギーは反発しながらも互いを引き寄せ合っていく。ブランチの妹・ステラ役には清水葉月、ブランチに好意を抱くミッチ役に高橋努が決定。4人を渦巻く結末に目が離せない。
そのほか、ステラの大家ユーニス役に青木さやか、ユーニスの夫のスティーブ役に福田転球、スタンリーのポーカー仲間でもあるパブロ役に中村まこと、医師役に久保酎吉、看護師役にうらじぬの、コワルスキー家にやってくる集金人の若者役に青木瞭が出演する。
演出・鄭義信(チョン・ウィシン)コメント
ついに手を出してしまった!大名作である!テネシー・ウィリアムズである!「欲望という名の電車」である!これまで、数々の名演出家が挑んできた。僕のようなものが、しゃしゃり出てくる作品ではないのだ。それでも、冒頭のブランチの「「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗り換えて、六つ目の角で降りるように言われたんだけど……そこが、「天国」だよって」という台詞に、心がグラグラしてしまう。磁石のように惹きつけられてしまう。そして、最後の台詞も……。
あらためて読みかえしてみると、テネシー・ウィリアムズが劇中に散りばめた台詞のどれもが、蛇のようにまとわりついてくる。夢の中までも、追いかけてきそうである。この魅惑的で、危険な台詞とどう対峙していくのか、そして、ニューオリンズの蒸し暑く、湿った街の匂いをどう再現すればいいのか……課題は山積みだ。
高慢な中に孤独の影を感じさせる沢尻エリカさんと、柔らかな心を硬い肉体で包み隠そうとしているかのような伊藤英明さんをはじめとする、心強い俳優たちと、深い密林をかき分けるかのように、テネシー・ウィリアムズの台詞と格闘しようと思う。
あらすじ
アメリカ南部、ニューオーリンズ。「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗り換えて、「天国」と呼ばれる猥雑な下町に降り立ったブランチ・デュボアは、妹のステラ・コワルスキーを訪ねる。
二人は南部の地主の家に生まれ、裕福な少女時代を過ごした姉妹だった。しかしブランチは、実家のベル・レーヴ(美しい夢)という名の大農園を失ったことをステラに告げ、妹とその夫スタンリー・コワルスキーが暮らす質素な部屋に身を寄せる。
ポーランド系労働者である義弟の野蛮な言動を嫌悪するブランチと、彼女の上流階級然とした振る舞いに我慢がならないスタンリー。二人の軋轢が高まるなか、ブランチはスタンリーの友人ハロルド・ミッチェル(ミッチ)との出会いに最後の幸福をつかもうとする。しかし愛は非情な終わりを迎え、ブランチの精神は壊れてゆく。

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