鵜山仁演出、高橋和也、霧矢大夢らを
迎え21年ぶり上演 こまつ座第148回
公演『連鎖街のひとびと』演出家&キ
ャストコメントが到着

2023年11月9日 (木) ~2023年12月3日 (日)に紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演されるこまつ座第148回『連鎖街のひとびと』(全国ツアー公演あり)。この度、演出家とキャストによるコメントが公開された。
本作は鵜山仁の演出によって2000年に紀伊國屋ホールで初演。翌2001年にも再演された。満州国に夢を求めた日本人が最初にたどりついた夢の街、大連。国家のスローガンにより移住した人々。そしてその夢が破れて日本に帰れず、なんとかその地で生きようとした日本人とその周辺の愛すべき人々達が織り成す物語は、どの地でも必死で生きる市井のひとびとの姿を浮き彫りにし、現代の私たちに生きる力を与えてくれる。その時代も今も人間の営みと必死で戦っている姿を、笑いと軽やかな音楽、そして演劇賛歌に包んで届ける作品だ。演劇の知恵を使って困難な事態を懸命に乗り越え、生き抜いた人達の姿を通して「今、なぜ、楽しい演劇なのか」を真摯にそして楽しく届ける井上ひさしの音楽劇がこまつ座で22年振りに甦る。
【演出】 鵜山 仁
[演出]鵜山 仁
1945年8月。ロシア軍が満州に侵攻、関東軍は逃亡。身を守るすべもない日本人が置き去りにされた街、大連。
市内の目抜通り「連鎖街」の一角にある、がらんとした地下室。ここで台本を書き、稽古をし、芝居を作り、初日の幕を開けることになった登場人物たち。過去を検証し、自らのあるべき姿を問い直して、未来への展望を開く。
もしかしたら演劇は、そのために、何かの役に立つのか…芝居なんてものが、荒廃した現実を、再生させる手掛かりになるのか…
これはいつの世にも共通する、われわれ演劇人に対する、大事な問いかけです。初演以来23年を経て、「連鎖街」に連なる志を、もう一度手繰り寄せたいと思っています。
塩見利英役:高橋和也
高橋和也
『連鎖街のひとびと』は私が初めて井上作品と出会った忘れられない作品です。私は31歳で生意気な頃だったと思います。辻萬長さんや木場勝己さんといったベテランの舞台俳優の先輩方に囲まれて一番若い役を演じていました。あれから23年の月日が経ち、今回は私が辻萬長さんの演じた役をやらせていただく事になりました。新劇の作者で物語をリードしていく、愛情深い人物です。井上先生の分身とも言える役を自分が演じる事になり、少し震える想いでいます。
片倉研介役:千葉哲也
千葉哲也
今年で還暦。
演劇は実に体力である。しかし、体力で乗り切れる歳もそろそろ終盤。
今の自分は乗り切れてるのか、それともずっこけてるのか…。
そして感じるのは、俳優としてはまだまだ道半ば…。
それでいながら、色んな意味でのチャレンジ精神は益々旺盛。
だが、やりたい事とやれる事のギャップに、驚愕とショックをうけながらの毎日の日々。
それでも、この度3度目のこまつ座に、喜びと悲鳴を感じながら、焦らず、ゆっくり、一歩ずつ…。
陳 鎮中役: 加納幸和
加納幸和
念願の「こまつ座」です。ドンピシャの「ひょっこりひょうたん島」世代、井上ひさし氏との最初の接点はそこ。続いては、昭和47年、NHKで放映された『金壺親父恋達引』。同じ人形劇でも、本格的な新作文楽もお書きになれるのか、と仰天しました(こちらは12の生意気なガキですが/苦笑)。
初演再演と「陳鎮中」をお演りになった松熊信義氏は、大学で演技を教わった先生で、御縁を感じます。深刻な状況をカジュアルなお芝居に仕立ててしまう、ひさし氏の世界!にどっぷり浸らせて頂きます!
今西錬吉役:鍛治直人
鍛治直人
此の度初めてこまつ座公演に出演いたします。憧れのこまつ座さんにいつ声をかけて頂けるかと首を長く長くして待っておりました。
さて、今回私は作品の舞台となる今西ホテルの支配人、今西錬吉を演じます。出演舞台の95%が”赤毛もの”の私にとって久しぶりの日本人役でございます。バラエティに富んだ素晴らしい共演者の方々との稽古も今から楽しみですが、井上ひさしさんの“美しい日本語”を自分が話すと思うとワクワクします。
東京公演だけでなく年末から来年の2月にかけて山形、群馬、中部北陸地方にも伺います。どうぞご期待ください!
石谷一彦役: 西川大貴
西川大貴
こまつ座さん、井上ひさしさんの作品に初めて出演させていただきます。とても光栄ですし、随分前から稽古が始まる日を楽しみにしています!先輩方の足を引っ張らぬよう、かつ、なるべく自然体でいられるよう努めたいと思います。
演出の鵜山さんとは2作品目です。「自分からのノートは勘違いして受け取ってもらうくらいが丁度いい」という言葉がとても印象に残っています。またご一緒出来て嬉しいです。11月より様々な劇場にお邪魔します。皆様の御来場お待ちしております!
崔 明林役: 朴 勝哲
朴勝哲
21年ぶりの、再再演。初演から同じ役の崔青年…。不安です…。まあ頭の中身はあんまり変わっていませんので、せめて軽やかに動けるよう精進しようと思います。自分のこと以外、今回の皆さんとこの舞台に立てることは楽しみでしかありません!よろしくお願いします!
市川新太郎役:石橋徹郎
石橋徹郎
今もこの地球にはミサイルが飛んでいる。誰もが憎んでいるのにも関わらず。でもそれは、考えたくもないが、ある人にとっては生きていくために必要なものなのかもしれない、現時点では。なぜ生きたいのだろう。なくなることのない不安、何をたよりに生きていけばよいのか。そもそも何が生きがいなのか。嬉しいことがあるから生きる。自分を証明するために生きる。嬉しいことってなんだ。どうしたら自分を確認できる。今ここで一緒に生きている仲間に気づくことだろうか。例えば劇場という現実で。
ハルビン・ジェニィ役:霧矢大夢
霧矢大夢
初めてこまつ座の舞台に出演させて頂きます。演劇に携わる者としては憧れの世界でした。喜びと緊張とワクワクが止まりません。
『連鎖街のひとびと』。台本を読んだ第一印象は、「連鎖街の変なひとびと」「連鎖街の愉快なひとびと」などなど…タイトルはこうなのでは?と思う程、どの人物もちょっと変で一生懸命で、混沌とした時代背景でもどこか能天気で、とても愛おしいと感じました。
私は満州国の女優ハルビン・ジェニイ(日本人)役。私事ですが、この10年で満州の女優役はこれで3回目。「満州の女優」って、数奇な運命だったりどことなくミステリアスなイメージがありませんか。しかし今まで演じた2回共、ちょっと変わった役でした。笑
さてジェニイはどうでしょうか。やっぱり…?

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