「ミームトーキョーの時代、行くぜ!
」結成4周年ワンマンにみた確かな進
化と、自ら切り拓いていく意思

ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』2023.07.31(mon) 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
ミームトーキョーの結成4周年を記念して7月31日(月)・東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催されたワンマンライブ『AGE of MEMETIC』。韓国在住のメンバー・SOLIも出演し、ゲストのPandaBoYがDJとして登場したこの公演の模様をレポートする。
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』

大音量のサウンドが鳴り響くステージに登場したMEW、RITO、SAE、MITSUKI、NENE。全身を使って煽る彼女たちに刺激されて、興奮を露わにしながら歓声を上げる観客の勢いが早くもものすごい。凄まじいエネルギーで満ち溢れていたフロアに向かって最初に届けられたのは「レトロフューチャー Remix ver.」。起伏に富んだ展開を遂げるサウンドを完璧に乗りこなし、5人それぞれの歌声とダンスパフォーマンスを絶妙に融合させる姿から片時も目を離すことができない。その後も「リバーズ・エンド」と「GAV RICH」が披露され、会場内の熱気は急上昇を続けた。猛烈なエネルギーが炸裂するミームトーキョーのパフォーマンスだが、キラキラした華やかさも絶えず放つのが非常に独特だ。ステージをフロアから見つめていると、満面の笑みを浮かべながら飛び跳ねたくなる。かけがえのない魅力は、その後も全開で発揮されていた。

ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』

「メランコリックサーカス」「モラトリアムアクアリウム」「リアリティ・ウォー」もノンストップで駆け抜けたが、疲れた様子を見せるどころか、パワーアップし続ける5人の姿に圧倒された。ソロやユニット曲はメンバー各々の小休止タイム的な位置づけでもあったのだと思うが、ステージ後方に置かれた椅子にのんびりと座り続けたメンバーはいなかったのが思い出される。MEWとSAEによる「TWEED」、NENEとMITSUKIによる「Melt」、 RITOがソロで歌った「Mephisto」……歌っているメンバーを応援しながら後方で飛び跳ね、踊るメンバーたちを眺めるのがとても楽しかった。そして韓国から駆けつけたSOLIが登場した瞬間、観客はもちろん、MEW、RITO、SAE、MITSUKI、NENEも大喜び。彼女が「ブルーレター Remix ver.」を歌い始めると、フロアはイメージカラーの黄色のペンライトの光で埋め尽くされ、途中からMEW、RITO、SAE、MITSUKI、NENEの歌声も加わる展開が感動的だった。
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』

ゲストのPandaBoYが登場した中盤戦も怒涛だった。彼のDJプレイによって一際活き活きと躍動した「THE STRUGGLE IS REAL」「Feel the Virus」「メテオ蜃気楼」「アンチサジェスト Kabanagu & hirihiri Remix」「Sweet Dream」「SNSKILLER」……様々な時期の楽曲が、ミームトーキョーの4年間の軌跡を示していた。懐かしい気持ちになる瞬間ももちろんあったが、新メンバーも加わりながら進化を重ね、「最強!」と躊躇なく言える現在に辿り着けていることを何よりも感じた。胸が熱くなったファンがたくさんいたに違いない。
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
「最高だったね?」とPandaBoYを大きな拍手でステージから送り出してから迎えた小休止。「それじゃあ、みんなお待ちかね。SOLIちゃんを呼びたいと思います!」とRITOが言い、観客が一斉に名前を叫ぶと、「みんなー! ただいまー!」とステージ袖からSOLIが登場。興業ビザの関係で普段のライブにはなかなか出演できない彼女が合流できたのを、メンバーも観客も心から喜んでいた。「こうして6人で4周年を迎えられました。デビューした時は集まって騒いだりすることができない時代だったけど、こうして声を大にして“俺たちの時代だー!”って言えるようになったよ!」――大喝采を浴びたRITOのMC。そして「ミームトーキョーの時代、行くぜ!」というMEWの言葉と共にTRFの名曲のカバー「Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~」がスタート。メンバー各々のイメージカラーである白、青、赤、黄、紫、オレンジのペンライトの光で染まったフロアが美しい。本編は「OVERNIGHT」で締めくくられたが、観客の興奮は当然ながら納まる気配が全くない。「アンコール! アンコール!」という掛け声が、いつしか「4周年! 4周年!」に変化していたのが、ミームトーキョーを祝福するファンの気持ちを自ずと伝えてくれた。
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
アンコールを求める声に応えてステージに戻ってきた6人が最初に届けた「ROAR」。多彩なフォーメーションを描きながら繰り出されるダンス、響き渡る歌声が目一杯に輝いている。コール&レスポンスをメンバーと交わし、《ROAR ROAR ROAR》と一緒に歌う観客の熱気が、ものすごいことになっていた。そして歌い終えた後、改めて会場に集まった人々に感謝の気持ちを伝えた6人。着ている衣装は、メンバー各々がスタイリングしている旨を語り、「かわいい!」という声を何度も求める姿が無邪気で微笑ましかった。
10月15日(日)・東京・Veats Shibuya公演を皮切りにミームトーキョー ONE-MAN LIVE TOUR「時代」が開催されることが発表されて、観客は大喜び。SOLIの母国の韓国のソウル、MITSUKIとNENEの地元である沖縄公演も含まれていて、メンバーたちも非常に楽しみにしている様子だった。そしてPandaBoYをステージに招き入れて記念撮影を行った後、ラストに届けられたのは「スーサイド ボーダレス」。メンバーたちが作詞をしたこの曲は、理不尽な現実を突き付ける世界に屈することなく、自らの手で道を切り拓いていく意志が漲っている。結成5年目に突入し、さらに力強く前に進もうとしている彼女たちの姿を感じる曲だった。
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
ミームトーキョー『AGE of MEMETIC』
「以上! ミームトーキョーでした! ありがとうございました!」と6人が並んで挨拶すると、ステージに向かって贈られた特大級の拍手と歓声。「ちょっと居座ろうか?」と言い、何度も観客に手を振ったメンバーは、笑顔を輝かせていた。こうして終演を迎えた『AGE of MEMETIC』。10月からスタートするツアーも含めて、ミームトーキョーの精力的な活動は、ますます加速しそうな気配だ。ドラマチック且つスリリングな曲を次々歌い、絶頂感の極みを更新し続けるかのように踊る彼女たちのライブは、本当にかっこいい。MVなどを観て気になっている人は、ぜひ次のツアーの会場に足を運んでほしい。

取材・文=田中大 撮影=チェリーマン

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