作曲家・岩代太郎が発案したプロジェ
クト「奏劇」の第三章が始動 高橋克
実、浜中文一ら出演でミステリータッ
チのリーディングドラマを上演

2023年7月26日(水)~8月2日(水)よみうり大手町ホールにて、奏劇 vol.3『メトロノーム・デュエット』を上演することが発表された。
「奏劇」とは、映画『キネマの神様』、『Fukushima50』、『MOTHER マザー』、『レッド・クリフ』といった数々の映画音楽を手がけ、日本を代表する作曲家のひとりでもある岩代太郎が、これまでの活動と一線を画し、新たなフィールドでクリエーションを行いたい、という想いのもとに発案したプロジェクト。言葉では伝えきれないことを、ミュージカルやオペラのように歌であらわすのではなく、あくまで物語をベースに、言葉と音楽で全体を構成してゆく。コロナ期を経てようやく上演がった昨年末の『奏劇vol.2 Trio』に続く第三弾として、再び豪華メンバーを揃えて新作を行う。
BGMとしてではなく、俳優陣と共に音楽も劇中の物語を奏でるリーディングドラマとなっている“奏劇”の第三章は、ミステリータッチの新作となった。音楽が人の心を動かせるということを知り尽くしている音楽大学の教授が、あるものを手にしたことで、踏み込んではいけない領域に踏み込んでしまうことで、自らがその餌食となってしまうという物語。
キャストには、昨年初の主演映画も公開されたベテラン俳優の高橋克実、テレビドラマや舞台、ミュージカルでも活躍する浜中文一、浜中と同じ事務所の後輩で、浜中とは3年ぶりの舞台共演となる寺西拓人、近年はこまつ座での出演以外は映像中心で活動してきた富田靖子、女優として映画、ドラマ、舞台の話題作に次々出演するほか、歌手としても精力的に活動を続ける斉藤由貴という出演者たちが集結した。
物語の一部を音楽が語るという“奏劇”で、演奏する“キャスト“たちも重要となる。今回の編成はチェロ、アコーディオン、そしてピアノで、チェロには第5回ルーマニア国際音楽コンクール室内楽部門第1位入賞、インターナショナル・ヴェラン・クラシコ2015 チェロ部門第1位入賞といった輝かしい実績を残し、最近ではピアノ三重奏「椿三重奏団」を結成するなど多岐にわたる活動が注目されるチェリストの新倉瞳。日本では珍しいベルギー配列のボタン式クロマティックアコーディオン奏者の桑山哲也。そしての本作の原案と作曲をを手掛ける岩代太郎がピアノで出演する。
【ストーリー】
国立音楽大学の教授である山脇(高橋克実)は、たった一人で学生のメンタルケアを担当している真中(富田靖子)のサポート役として、学生の相談を聞いている。今、悩みを聞いてもらっているのは学生の林(浜中文一))だ。彼の前には黒いメトロノームが置かれ、山脇の方には白いメトロノームが置いてある。メトロノームは古く、動いてさえいないが、曰くあり気な雰囲気を醸し出していた。
林は山脇に相談事をしながら眠ってしまったらしく、ふと目覚めた。礼を言って教授の部屋を出た林だが、自分が何の話を山脇にしていたのかを具体的に覚えていなかった。
別の日、チューバ奏者を目指す陽気な学生の望月(寺西拓人)にメトロノームについて聞かれた山脇は、このメトロノームの歴史を語って聞かせる。そして確信を持ってあることを望月にすると、何を言っても望月はゲラゲラと笑い、それを見た山脇は満足そうにほくそ笑んでいる。
山脇には今でも思いを寄せている初恋の相手、村田美穂(斉藤由貴)に数十年ぶりに手紙を書いていた。その村田から返信があったのだが……。

【原案/作曲】 岩代太郎 / ピアノ コメント
「同調圧力や協調性は、社会を歪める要因になりうる。」
誰もが心の内では気が付いているのに、時として私たちを取り巻く社会に充満してはいないでしょうか。本作品における「2つのメトロノームが紡ぐ怪しげな物語」は、鏡に映し出された現代社会の有り様なのです。どうか「言葉」と「音楽」で紡ぐ「奏劇」ならではの世界へ、お越し下さい。
【脚本・演出】 山田能龍 コメント
演劇が表にあり、バックに生演奏があるのではない。コンサートの合間に朗読があるわけでもない。本当の意味で劇と演奏を相互作用させる、それがこの「奏劇」です。敬愛する岩代太郎さんより「この挑戦、ご一緒しませんか?」と言っていただき、図々しく興味が膨れ上がって乗りました。
メトロノームが刻む人それぞれのテンポ。淡さと狂気を併せ持つこの物語には奏劇が相応しい。ぜひ全身で感じて頂きたいです。
キャスト コメント
■高橋克実
岩代太郎さんの情熱が生み出した音楽と演劇が融合した新たな世界観です。
従来の朗読劇とは一線を画す舞台に参加できることに、今からワクワクしています。「音楽と共に語る言葉」、「言葉が奏でる音楽」を僕自身も楽しみたいですね。
■浜中文一
奏劇『メトロノーム・デュエット』に出演致します、浜中文一です。
凄い方達と共演させていただくので、稽古中ガッツリと勉強させてもらいます。
今回の奏劇がどのようになるのか僕も楽しみに、そしてお客様に楽しんでもらえるように稽古していきたいと思います。
■寺西拓人
『メトロノーム・デュエット』に、望月役で出演させていただきます、寺西拓人です。
この「奏劇」という新しい芸術に携われることが、今からとても楽しみです。vol.2を拝見させていただきましたが、
独特な空気感の中、音楽と共に物語が進んでいく様に、ゾクゾクしたことを覚えています。
このプロジェクトのお力になれるよう精進いたしますので、ぜひ劇場へお越しください。
■富田靖子
不可思議な世界の『メトロノーム・デュエット』
視覚と聴覚が刺激を受ける台本…。むしろ楽譜に近いかもしれません。
ちょっと怖いですが、
マエストロの指示に応えられるよう、しっかり心を整えます!
■斉藤由貴
演ずるとは何かをずっと自問自答してきて、
まず俳優はこの身体から発する磁場、
エネルギーのようなものに誠実であるべきと最近とみに感じます。
朗読劇ならば、声。
そこに魂を込めること。そんな風に臨みたいです。

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