“馬の視点で描く”前代未聞のアイス
ランド映画『馬々と人間たち』公開決

アイスランドの雄大な自然を舞台に、人と人、人と馬、馬と馬の物語が馬の視点で描かれるという新感覚の映画『馬々と人間たち』。予測のつかないストーリー展開や、悲劇も喜劇も馬も人も同等に描く語り口など、独特なスタイルで驚きと笑いと感動を呼び起こす、とびきりユニークな作品だ。

世界各国の映画祭でも話題となり、既に熱狂的なファンを獲得している本作。日本でも、第26回東京国際映画祭のコンペティション部門にて、見事、最優秀監督賞を受賞している。

映画の舞台は、春から秋にかけてのアイスランド。男女の恋に馬同士の愛が絡んで複雑化したり、ウォッカのために愛馬と無謀な行動に出たり、馬とトラクターによる追跡劇が思わぬ形で決着したり……。馬の穏やかな瞳に映る人間たちの姿は滑稽で愚かしく見えるが、それだけに一層、馬も人間も愛おしく思えてくる作品だ。

本作で映画初主演ともいえる“アイスランド馬”は、アイスランドで10世紀以上も原種が守られている世界でも稀な純血馬。小型で愛らしい馬たちは、アイスランドの人々にとって家畜であると同時に家族や友人でもあり、ときには恋人のような存在。単なる動物と人間という関係を超えて、強固な絆で結ばれている。

監督・脚本は、アイスランド演劇界で最も成功を収めている人気演出家ベネディクト・エルリングソン。製作は、日本でもヒットを記録した『春にして君を想う』(91)や、永瀬正敏主演で話題となった『コールド・フィーバー』(95)の名匠フリズリク・ソール・フリズリクソンが務める。

世界一平和で、男女平等の国としても注目されるアイスランド。午年の最後を飾るにふさわしい一本『馬々と人間たち』是非お見逃しなく。

【作品情報】
『馬々と人間たち』
公開日:2014年11月1日(土) シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開
製作:フリズリク・ソール・フリズリクソン
監督:ベネディクト・エルリングソン
出演:イングヴァル・E・シグルズソン、シャーロッテ・ボーヴィングほか
©Hrossabrestur2013

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