L→R yukirie(Gu)、松永 瀀(Vo)、平井 文(Groove Activator)

L→R yukirie(Gu)、松永 瀀(Vo)、平井 文(Groove Activator)

【SpendyMily インタビュー】
僕たち3人の中には
新しい音楽を作りたい想いがある

今までと同じようなものでは
自分たちが満足いかない

今回の「Reflexion」も含めてSpendyMilyの楽曲は常にクオリティーが高くて、期待を裏切ることがありません。そこにプレッシャーを感じたりはしませんか?

yukirie
僕はあまり感じていないですね。聴いてくださっている方に響いたり、サブスクが流行っている現代に於いて通用する音楽はどういうものなのかというのを常に考えていて、そうした中で自分たちのできることを見つけて、それをポップスに昇華したいという気持ちでやっているだけです。ただ、今までリリースしてきた曲と同じようなものでは自分たちが満足いかないというのがあって、それがいい方向に出ている気はしますね。
松永
僕たち3人の中には新しい音楽を作りたいという想いがあるんです。例えば前作の「Distance」は80年代の色が入っていたりするけど、新しさを感じてもらえると思うんですよ。僕たちはSpendyMilyの土台として「夏とブルー」(2021年8月発表の配信シングル)を最初に出したわけですけど、その土台の時点で新しいことをやりたい気持ちがあって、その後はリリースのたびに“前の曲を超えるしかない!”と繰り返しやってきている。違う曲調で目先を変えるとかではなく、新しいところに行きたいという想いがあって、それを実践できていることは感じています。
平井
yukirieくんが常に勉強しているので毎回“曲ができたよ”とデモが来るたびに、“やっぱりすごいな、この人は”と思うし、それに対応できる松永くんもすごいなと思っていて。自分もふたりに負けないようにしないといけないと毎回思います。
松永
いやいやいやっ!
yukirie
うちのバンドで一番すごいのは平井さんだから(笑)。
平井
そんなことないから。私はSpendyMily のMVを撮ったり、ジャケットを描いたりしているんですけど、楽曲のクオリティーに寄り添うということのプレッシャーは結構あるんですよ。“この楽曲をどう表現すればいいの!?”と毎回悩んでいますね。

バンド内でお互いに刺激を受け合って、全員が他のメンバーに喜んでもらいたいと思っていて、それがいい結果につながるという理想的なバンドのスタイルと言えますね。続いて、「Reflexion」の歌詞に出てくる“途切れない夢”という言葉にちなんでお訊きしますが、それぞれ子供の頃はどんな夢を持たれていましたか?

松永
僕は宇宙飛行士になりたいと思っていました。小さい頃から宇宙が大好きで、夜になると星が見えるのでワクワクしていましたね。かなりぶ厚い宇宙図鑑を持っていて、それをずっと読んでいたし。宇宙はめっちゃいいなと思って、親にどうやったら宇宙に行けるのかと訊いたら、宇宙飛行士になるしか手はないと言われて、そこから本気で宇宙飛行士になりたいと思うようになったんです。ほんまに目指そうと思ったんですけど、虫歯があったので諦めました。

虫歯があると宇宙飛行士にはなれないのですか?

松永
なれないんですよ。無重力で虫歯は良くないし、銀歯もダメ。金属が入っているインプラントもダメです。そういうところはシビアなんですよ。中2くらいまでは本気でなりたいと思っていて、進路を決める時も先生に宇宙飛行士になりたいと言ったんです。でも、大抵の先生は“とにかく勉強をしろ!”としか言わないんですよね。確かにそれが正解だし、勉強を頑張るけど、そこから先を教えてほしいのに、それは教えてくれなかった。そういう状況だったし、虫歯もあったので諦めました。

そこで挫折してミュージシャンを目指した?

松永
挫折というほどのものではなかったですけど(笑)。音楽はずっと好きだったし、興味もあったので、自然とやろうという気持ちになりました。

宇宙飛行士を諦めてミュージシャンになられたわけですが、ミュージシャンはある意味宇宙飛行士のようなところがある気がします。

松永
そう! 僕はずっとそう思っているんですよ。めっちゃ笑われるんですけど、“歌詞や曲で宇宙に行けるやん”とよく言っていて、本気でそう思っているんです。だから、まだちょっと宇宙飛行士の夢を捨てきれていないのかもしれないのかも。そんな気もしますね。
平井
私は子供の頃、クレイ・アニメーターになりたかったんです。小さい頃は紙粘土をいっぱい買ってもらって、いろいろ作って遊んでいました。クレイで映画を作りたいと思っていたし、夏休みの自由研究も粘土で人形とかをいっぱい作って、それを写真に撮って、ストーリー調に並べたりしていました。
yukirie
そうなんだ!? それはいくつくらいの時?
平井
幼稚園から小学生くらい。絵本も自分で作ったりしていましたね。将来はそういうクリエイターになりたいと思っていましたけど、中学の時に親に“あなたは看護師になりなさい”と言われて諦めました。言われるがままに看護師を目指していたんですけど、高3の夏に急にハッ!となっちゃって(笑)。“なんで、親に言われた職業をやらないといけないんだ!”と思って、親に黙って音楽系の学校の願書を勝手に出しちゃったんです。
松永
めっちゃロックやん!(笑)
yukirie
カッコ良い(笑)。
平井
いやいや(笑)。それでドラムを叩くようになって、いい出会いもたくさんあったし、SpendyMilyではアートワークもやらせてもらっていて、自分の道を自分で決めて良かったと思っています。
yukirie
僕は小学校5年くらいの頃に映画がすごく好きになったんです。洋画も邦画も関係なくいろんな映画を観るようになって、テレビでトム・クルーズの『ラスト サムライ』を観た時に“この人めちゃくちゃカッコいいな”と思って、自分も演技をしたいと思うようになったんです。小学校の友達で子役でテレビに出ている女の子がいて、ちょうどそのタイミングで“今度私の入っている劇団で劇をやるから、ぜひ観に来て”と言われて、親と観に行ったらすごく面白くて。それで“演じる”ということに対する興味がさらに深まりました。

演劇部に入ったりはしなかったのでしょうか?

yukirie
中学の時は具体的に何かをしようとは考えていなくて、高校になったら演劇部に入ろうと思って、わざわざ演劇部がある高校を選んで入学したんですけど、結局一年くらいで“違うかも”と思って退部しちゃいました(笑)。その後、“自分は何のためにこの高校に来たんだ?”と心が迷子になってしまったんですけど、その時に『BECK』という映画を観て音楽に興味が湧き、そこから音楽を聴くようになったんです。

みなさん子供の頃に夢見ていた姿そのものではないにせよ、どこかリンクしている今があるというのは素敵なことだと思います。では、それぞれが今抱いている夢とは?

yukirie
僕は『機動戦士ガンダム』や『進撃の巨人』などの音楽を手がけた澤野弘之さんを尊敬しているのですが、あの人はもともとは劇伴作家なので、歌モノは作っていなかったんですよ。そういう人が歌入りの楽曲を作って、高い評価を得た。劇伴作家ということを超えて、アーティストとしての個性を確立したんですよね。僕はそういう人にすごく憧れを持っていて、ドラマや映画の劇伴を作ったり、誰かに楽曲を提供して歌ってもらったりといったことができる音楽家になりたい…バンドのギタリストということを超えて、いろんな方面で自分の個性を発信できたらいいなと考えています。
平井
私の中には映画を撮りたいという想いがあるし、他にもいっぱいあるんですよね。アートワークができるので、他のアーティストさんのジャケットを描いたり、MVの監督をしたりとか…あと、個展も開きたくて。いつか実現させたいですね。バンドに関係した個人的な夢としては、ちょっとコーラスをやってみたいと思っています。昨日、みんなで松永くんの家に集まって作業をしたんですけど、ふたりが作業をしている時、私は暇なので歌を口ずさんでいらほめてくれて、これはやりたいなと(笑)。
松永
めちゃくちゃうまいんですよ! 作業をしていたら杏里さんの「悲しみがとまらない」が聴こえてきて、“こんな時に音楽を流さんといてや”と思ってバッと見たら平井さんが歌っていて、“うわっ、歌うまい!”って(笑)。歌唱力はもちろんあるんですけど、心に刺さる真っ直ぐさみたいなものがあって、ほんまにすごく良かったんですよ。
yukirie
僕らは作業をしていて、ちゃんとしたスピーカーで結構大きな音を鳴らしているのに、平井さんの声が抜けて聴こえてきたんです。歌がうまいし、声もいいので、ぜひ平井さんが歌う機会を作りたいですね。
松永
作ろう!(笑) 僕の夢はもちろんめちゃくちゃでかいステージに立つことですけど、その夢に到達する前に行っておきたい場所があるんです。小田和正さんのライヴに、マジで行きたくて。小田さんの生歌を一回聴いてみたいんですよね。めっちゃきれいな声だけど、ちょっとハスキーじゃないですか。それを体感したいし、あの人が歌っている姿を生で観たら絶対に得られるものがあると思うんですよ。なので、これはぜひ実現させたいと思っています。

取材:村上孝之

配信シングル「Reflexion」2022年7月29日配信 SpendyMily
    • ※詳細はオフィシャルHP等をチェック

「Reflexion」MV

OKMusic編集部

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