5人に1人が挫折! 田舎暮らしは甘く
なかった!?

地元民と移住者の間にある壁

 人口が減っている高知県が、県と地元民が協力して移住者を増やそうと動いている、というニュースが13日の「おはよう日本」(NHK)で取りあげられた。
 高知県といえば、人口減少率が国内ワースト3位。そこで自治体と農家が連携し、東京で就職説明会を開催したり、就職希望者に農業研修を受けてもらったりして、移住希望者を増やしているという。今では若者を中心に移住者が増えていて、東京で経営していたパン屋を移住後も営み、地元の新鮮な食材を活かしたパン作りで人気なのだとか。

 大自然に囲まれた環境で、地元の新鮮な食材を食べて、職もあって…と聞くと、大都市の喧騒を離れて暮らすのもいいかなと思ってしまう。
 ところが、移住者の5人に1人が田舎での暮らしに挫折してしまうという。
 その理由のほとんどが地元民との人間関係についていけなかったから。都会に戻ってきてしまった人のなかには「洗濯物を干しておいたら途中で雨が降ったが、隣人が勝手に取り込んでいた」と、密接すぎる近隣の人間関係に慣れなかったことを明かす。
 これには受け入れ先の自治体も対応している。でも、ある町のパンフレットに書いてあった内容がすごい。「都会と違って“むら”社会」「ギブ・アンド・テイク」など、都心に住む若者には理解できない感覚じゃないかと思ってしまう。地元にずっと住む若者も「移住したからには責任を感じてほしい」と鼻息が荒い。

 地元の慣習を無理に押し付けているのかも知れないし、移住者に忍耐力がないだけかも知れない。なんとも判断は難しいが、地元民と移住者のあいだには、なにか見えない壁があるように感じた。

(文・ちからうどん)写真:psudochromis / 123RF

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