降幡 愛、1stシングルで魅せる“浮気なハネムーン”のその情景の裏には何があるのか?

降幡 愛、1stシングルで魅せる“浮気なハネムーン”のその情景の裏には何があるのか?

降幡 愛、1stシングルで魅せる“浮気
なハネムーン”のその情景の裏には何
があるのか?

浮気なハネムーンとは…?
──1stシングルに収録した『シークレット・シュガー』、1stライブツアーでも歌えば、配信でも先行リリースしていたように、今回の作品、収録順は逆になりますが、ウエディングソングの『シークレット・シュガー』があったうえで、そこから新婚旅行へ向かうように『真夜中のフライト~約束の時刻~』『ハネムーン』と続いてゆく流れで作ったのでしょうか?
降幡 愛:『シークレット・シュガー』は、1stシングルに収録することを前提に作っていたわけではく、新しい楽曲の制作を考えていた時に、身近なスタッフさんが結婚をすることから、その方に向けて書いた楽曲でした。1stシングルへ収録した『真夜中のフライト~約束の時刻~』は、10月から始まる「降幡 愛2nd Live Tour “ATTENTION PLEASE!”」へ向けて作った曲。『ハネムーン』は、デビューから1年後に出す1stシングルに相応しい、新しい出会いに繋がる楽曲をということで作ったように、作った過程や意図もすべて異なります。ただ、1枚のシングルとしてまとめあげるうえで、『ハネムーン』が表題曲になったとき、ウエディングや旅行という題材を持った曲たちがあったことで一つのテーマとして括りやすいなと思ったことから、結果的にこの形になりました。
ハネムーン 歌詞 「降幡愛」
https://utaten.com/lyric/qk21091023
──降幡さんの書く歌詞にはとてもスタイリッシュな表現が多く、いろんな想像を膨らませてゆくお洒落な物語のような内容が多いですよね。でも、よーく読むと、そこにはブラックな要素も含め、いろんな想いを含ませているようにも感じてしまいます。
降幡 愛:表立ったテーマの裏に、いろんなテーマを含ませて書くことは多いです。

──『ハネムーン』のサビの一行目に記したのが「浮気なハネムーン」。普通に捉えても、ちょっと危険そうな表現じゃないですか?

降幡 愛:はははっ。普通に捉えたらやっちゃ駄目なことですよね。先に『ハネムーン』が生まれたきっかけをお伝えすると、わたしはタイトルを先に決め、そこから歌詞を書き出すことが多いんですね。今回、新曲を出すにあたり、スタッフさんたちと“どんな楽曲にしていこうか”と話しあいをしていった中、スタッフの方の中から「ハネムーン」という言葉が出てきました。その言葉に“めちゃくちゃ惹かれるなぁ”と感じ、そこから「ハネムーン」という歌詞を書き始めています。
これまでにわたしが書き続けてきた歌詞の世界観を知っている方なら、『ハネムーン』というタイトルを見て、“こんなポジティブな歌詞を降幡が書いてしまうんだ”“どんな前向きな内容を書いてくるのか??”と想像を巡らせてしまうと思います。その期待を嬉しく裏切るような歌詞をと思って書き始めたときに出ていたのが、得意の斜め上な表現にも聞こえる「浮気なハネムーン」という言葉でした。

──降幡さんが『ハネムーン』に込めた想い、良ければ聞かせてください。
降幡 愛:“アーティスト降幡 愛の存在を、もっといろんな人たちに知ってもらいたい”“私以外に好きなアーティストの方がいても全然いい。でも、一度は浮気して降幡 愛の楽曲やライブに触れてみてよ、絶対に面白いから”という想いを込め、『ハネムーン』の歌詞を書いています。

──『ハネムーン』の歌詞の根底には、そういう想いが隠されていたんだ!!
降幡 愛:せっかくの1stシングルですからね。これまで以上にいろんな人たちに聴いてほしいし、この作品をきっかけにもっと多くの方々と出会いたいじゃないですか。何より、いろんな人たちの目に止まってほしい気持ちが強くありました。そのためにも、「浮気なハネムーン」のように、フックになる言葉があるとみなさん気になりますよね。

──確かに。自分も、それで楽曲に引き込まれた一人ですから。降幡さんの書く歌詞には、独特な表現が多くないですか?
降幡 愛:わたし、それこそ80年代に活躍していた中原めいこさんの歌った『君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。』のような、耳にひっかかる言葉が好きなんです。だから、耳にひっかかる言葉はつねに意識して考えています。しかも、一見お洒落に聞こえながら、じつは毒を持っているシニカルな表現も大切にしています。
降幡 愛 「ハネムーン」Music Video
──だから楽曲を聴くたびに、言葉の一節一節から、そこへ隠された意味を読み取ろうとしてしまうんだ。
降幡 愛:応援してくださる方々も、“これは、こういう意味ですか?”と、その人なりに考察して導いた解釈をいろいろSNSに書き込んでいますし、わたしも、よく書き込みを読んでいます。その書き込みを読みながら感心することもあれば、“ヘヘヘッ、まだまだそんなもんじゃないよ、もっと奥にも想いが隠されてるから”と思ったりもしています(笑)。でも、そうやって人それぞれに解釈を楽しんでもらえてるのも嬉しくて、皆さんの解釈すべてが正解だとわたしは受け止めていますし、そうやって楽しんでいただきたいなと思っています。わたしの書いてる歌詞はどれもフィクションの世界ですけど、あえて余白を持った表現をしているのも、そうやって考察してゆくのを楽しんでほしいからなんですよね。『ハネムーン』にしても、先にわたしが伝えたような解釈ではなく、単純に素敵なラブソングとして受け止めていただいても、それだって正解ですから。

すべての楽曲が詞先で生まれています。
──さっき、タイトルを決めて歌詞を書くと言ってましたけど。もしかして、どの楽曲も詞先で作ってます?

降幡 愛:その通りです。今のところ、すべての楽曲が詞先で生まれています。もちろん、ABサビなど、ある程度楽曲らしい構成を頭の中で巡らせながらではありますけど、自分の書いた想いがそのまま楽曲になるのって、とても楽しいなとわたしは思っています。嬉しいのが、歌詞はそのままに、わたしが想像していたのとは異なる楽曲展開の中へ歌詞がはまっていたとき。Aメロのつもりで書いたら、それがサビになっているなど、解釈が自由に広がっていくのも、楽曲を作ってゆくうえでの楽しさだとわたしは思っています。

──歌詞先行だと、いろんな遊び心も持てるんじゃないですか?
降幡 愛:そうなんです。実際デビューミニアルバム『Moonrise』の中にも、“この曲とこの曲の主人公は、じつは同じ人”という曲もあって、そういった遊び心を入れて表現ができるのも、自分で作詞をしているからこその特権だなと思っています。
ただ、作詞を始めたのは、デビューミニアルバムの『Moonrise』を作り始めてから。あれからコンスタントに作詞を続けてきた中、デビューから1年経って、ようやく1stシングルを通して自分らしい書き方になってきたなとも感じています。

──降幡さんの場合、歌詞のみならず、ビジュアル面でも、自分の表現したい世界観を、それぞれの楽曲や作品に合わせ具現化し続けていますよね。
降幡 愛:“こういう写真を撮ってほしい”“こういう衣装を着たい”という願いを実現させていただけていて、そこにもすごく感謝しています。わたし自身こだわりが強いからなんでしょうね、思ったことを口にすれば、それを形にしていただけている今の環境には本当に恵まれているなと感謝しています。
わたし、80'Sのシティポップが好きだと言ってるように、そこがわたしの音楽的なルーツになっています。そもそものきっかけは、両親が山下達郎さんなど当時のシティポップを好んで聴いていたことからの影響なんですけど。気付いたらわたしも楽曲の世界観はもちろん、ファッション面を含め、ビジュアル全般でも強く影響を受けていました。わたしのInstagramなどを見ていただけると、そういう格好を好んでいるのもわかっていただけると思います。

──自分の影響を、そのまま今の時代性と重ね合わせ表現しているのが、降幡さんのスタイルなんでしょうね。
降幡 愛:そうなっているなと思います。80年代のアニメやドラマなど、いろんなカルチャーを含めたうえで、それを今に投影している面は強いなと自分でも感じています。

──80'Sのキラキラとしたスタイリッシュでアーバンな香りが、どの楽曲にも詰まっていますからね。
降幡 愛:そこは、プロデューサーの本間(昭光)さんの手腕があってこそです。キラキラとしたそのサウンドが、わたしのダークな表現をマイルドにしてくれています(笑)

どの歌詞も、絶対に必要な表現だけを書いています。 
──降幡さんの歌詞って、余計な説明を省き、必要な表現のみを並べて書いていません?

降幡 愛:本間さんに歌詞をお渡しする前の時点で、自分でも歌詞を何度も読み返しては、“このフレーズは説明をしすぎてるからいらないな”など、具体的な表現を切って切ってという形で仕上げているように、どの歌詞も、絶対に必要な表現だけを書いています。

──だから、いろんな想像を巡らせたくなるわけだ。
降幡 愛:ありがとうございます。その表現から情景が浮かぶようにと意識して歌詞を書いています。今回の『ハネムーン』にしても、その情景の裏には何があるのかな?と想像させる言葉を並べてみました。 

──『真夜中のフライト~約束の時刻~』は、2ndツアーへ向けて作ったということでしたが、良ければ、そこへどんな想いを込めたのかも教えてください。
降幡 愛:2ndライブツアーの初日の舞台がZepp Hanedaなんですけど。羽田と聴いて最初に想い浮かぶのが空港や飛行機。そのモチーフをもとに、応援してくださる人たちへ向け、“わたしのワガママな面も認めたうえで、みんないつも応援してくれてありがとう。これからも一緒に音楽の旅行を続けようね”という想いを込め、『真夜中のフライト~約束の時刻~』の歌詞を書きました。中に出てくる「フラッパーなわたしにお手上げみたい」の歌詞には、“わがまま(フラッパー)なわたしを許してね”というニュアンスも込めています。

──先にも言ってましたが、『シークレット・シュガー』は、ウエディングソングとして書いたんですよね。
降幡 愛:そうです。レーベルのスタッフさんがご結婚されると聴いたことから、その方へ送るウエディングソングとして書きました。ただし、普通にハッピーな歌詞にしても自分っぽくはないなと思ったことから、その方自身にも重なる“内に秘めてニタニタしている想い”や“わたしだけしか知らない幸せ”という姿を表現しました。『シークレット・シュガー』という言葉は、“花嫁が、手袋の薬指のところに砂糖菓子を忍ばせて結婚式を行なうと願いが叶う”というウエディング用語で、そのシチュエーションもモチーフにしています。秘密めいている様も、その人らしいし、わたしらしい表現かなとも感じています。

──降幡さんの歌詞に登場する女性は、みんな表立って言葉にしない、内に秘めた魔性の本性をチラ見せしてきますよね。
降幡 愛:女性はみんな、言ってることと思ってることがぜんぜん違っていたりしますからね(笑)。それに、みんながハッピーになれる歌詞って、わたしの性格上書けないので(笑)。

──それは、降幡さん自身がいろんな影を背負ってきた方だから?
降幡 愛: むしろ、その逆かも知れないです。わたしの場合、ここへ至るまでに紆余曲折あったとか、壮絶な人生を歩んできたわけではまったくなく、むしろ平凡な普通の女の子として生きてきました。だからこそ、逆に人間味あふれる人に惹かれれば、そういう人たちを主人公に物語を作りたくなってしまうんだと思います。歌やビジュアルを通して、わたしじゃない、いろんな人になれるって楽しいですよね。

今の時期だからこそ、みなさんに直接お会いできる機会はとても大事なこと。
──間もなく始まる「降幡 愛2nd Live Tour “ATTENTION PLEASE!”」に向けても、どんな内容になりそうか語れる範囲で構いませんので教えてください。

降幡 愛:こうやって半年に1回大きなツアーをできるのが本当に幸せなことだと思っています。今の時期だからこそ、みなさんに直接お会いできる機会はとても大事なこと。人と人とが直接触れ合うときに生まれるエネルギーには、毎回強烈な印象を覚えています。もちろん、今後もコンスタントにライブ活動ができるのならやっていきたい気持ちは持っています。
今回のツアーもコンセプトがしっかりとした内容になります。こんなご時世だからこそ、なかなか旅行もできない鬱憤をこのライブを通して取り払い、この空間にいる間だけは楽しんでもらえたらなと思い、そのための内容を今、具体的に煮詰めているところです。ぜひ、楽しみにしていてください。

──UtaTenは歌詞サイトですので、今回の作品の中、降幡さんなりに「ここを読み解いてほしい」という歌詞があったら教えてください。
降幡 愛:『真夜中のフライト~約束の時刻~』の中、「ATTENTION PLEASE!」はツアーのタイトルから来ているのが一つ。中に「しっかり抱きしめておいて声をだせないほど」と書いたのは、今、ライブでは声を出せないじゃないですか。その歌詞には、“今は声を出して楽しめないけど、心の中では一緒に歌ってほしいな”という想いを込めています。そんなわたしの心情をいろいろ読み取って聴いていただけたら嬉しいです。

──最後に、完成した1stシングル『ハネムーン』についてひと言お願いします。
降幡 愛:デビューから1年経ったうえでリリースする1stシングル、わたしも気合いを込めて作りました。自分の表現したい音楽性やビジュアルも形にできた作品ですので、みなさんにもその世界観を楽しんでいただけたらなと思います。
これからも降幡 愛は、みなさんに格好いいと思ってもらえるような活動をしていきたいし、『ハネムーン』がそれを示す作品にもなれたらいいなと思います。とにかく、つねに尖った最先端な姿勢を胸にがんばります!!

TEXT 長澤智典
PHOTO Kei Sakuhara
リリース情報
●SINGLE「ハネムーン」
発売日:2021.9.29
★通常盤
価格:1,430円(10%税込)/1,300円(税抜)
品番:LAPS-4003
仕様:CD1枚
★初回限定盤
価格:3,080円(10%税込)/2,800円(税抜)
品番:LAPS-34003〜4
仕様:CD1枚+Blu-ray1枚
   20Pフォトブック、スリーブ付
<初回生産特典>
「降幡 愛2nd Live Tour “ATTENTION PLEASE!”」
バックステージご招待抽選申込券
降幡 愛オフィシャルファンクラブ「AI OPENER」ひ・み・つのキーワード
【CD収録内容】
01:ハネムーン
作詞:降幡 愛/作曲・編曲:本間昭光
02:真夜中のフライト〜約束の時刻〜
作詞:降幡 愛/作曲・編曲:本間昭光
03:シークレット・シュガー
作詞:降幡 愛/作曲・編曲:本間昭光
04:ハネムーン(Instrumental)
作曲・編曲:本間昭光
05:真夜中のフライト〜約束の時刻〜(Instrumental)
作曲・編曲:本間昭光
06:シークレット・シュガー(Instrumental)
作曲・編曲:本間昭光
【Blu-ray収録内容】
「ハネムーン」Music Video
  Music Video & Photo Shoot Making
●降幡 愛 1st Live Tour APOLLO at Zepp DiverCity(TOKYO) 【Blu-ray】
発売日:2021.9.29
価格:7,150円(10%税込) / 6,500円(税抜)
品番:LAPS-8001
仕様:Blu-ray1枚、4Pブックレット
ライブ情報
●降幡 愛 2nd Live Tour“ATTENTION PLEASE!”」開催決定!
日程:2021年10月24日(日)
開場17:00/開演18:00
場所:Zepp Haneda
日程:2021年11月13日(土)
開場17:00/開演18:00
場所:Zepp Osaka Bayside
日程:2021年11月20日(土)
開場17:00/開演18:00
場所:Zepp Nagoya
日程:2021年11月28日(日)
開場17:00/開演18:00
場所:Zepp DiverCity(TOKYO)
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