《前編》NHK大河ドラマ主演11人、そ
の後の転落人生

大河ドラマにまつわる都市伝説

 今年1月5日からスタートしたNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』。豊臣秀吉に仕えた天才参謀・黒田官兵衛を演じるのは、V6の岡田准一。官兵衛の正室に中谷美紀、父に柴田恭兵、嫡男に松坂桃李など、ベテラン、若手を織り交ぜた魅力的な配役となっている。
 役者を生業とする者にとって、国民的ドラマである大河への出演は誇らしいことであるに違いない。ましてや主役に抜擢されたならば、役者としての格がひとつ上がったと言っても過言ではない。今回、主演の大役を獲得した岡田准一もクランクインにあたり、「大河は国民的ドラマ。熱い大河ドラマにしたい」と意気込み充分だ。
「実際、プロフィールに『大河主演』と書けるのは、その後のギャラの面でもものすごく大きい。歌手でいうところの紅白出場みたいなものですね」(芸能事務所スタッフ)
 俳優、女優として、大きな飛躍の足がかりになるNHK大河ドラマ。しかしその一方で、「大河の主役を演じると、のちに人気が下降する」という、いささか都市伝説めいたジンクスも芸能界・テレビ界の裏側では囁かれている。輝かしい大河主演が、実は転落フラグだった!?

大河後は散々だった和泉元彌

 たとえば、2001年の『北条時宗』。まず、放送年とタイトルを聞いても、「誰が主役だったっけ?」と首を傾げてしまう。時宗役を務めたのは、狂言師・和泉元彌だ。言われれば、確かに当時の和泉は宗家継承問題も含め、注目の役者だった。NHKが目をつけるのも理解できる。
 しかしその後、件の継承問題で能楽協会から受けた除名処分を皮切りに、次々とトラブルが発生。ダブルブッキング&遅刻騒動をたびたび起こし、すっかりヒールのイメージがついてきたところに、やけっぱちのようにプロレス参戦表明。文字通り、狂言芝居のような薄ら寒い試合を見せて、プロレスファンからも大バッシングされた。
 2005年11月には、駐車違反による出頭要請に応じなかったため逮捕。翌年6月、5年間で2億円以上の申告漏れ、うち1億5000万円の所得隠し疑惑が発覚。翌月には接触事故を起こして、業務上過失傷害容疑で書類送検。2008年には、中国四川大地震チャリティー公演の募金をめぐり、ブログが大炎上したことも。
 これだけネガティブな騒動を起こせば、大河主演というポジティブプロフィールも役には立たない。もはや和泉元彌の印象は、「羽野晶紀のダンナで、和泉節子という厄介な母親を持つお騒がせタレント」でしかない。現在では、狂言教室や自宅の稽古場を会場にした小公演などで口に糊する状態だ。

宮本武蔵役に抜擢された市川海老蔵

 記憶に新しいのは、なんといっても市川海老蔵だ。新之助時代の2003年、『武蔵 MUSASHI』で宮本武蔵役に抜擢されたが、放送開始とほぼ同時に非嫡出子の存在が発覚(相手は歌手の日置明子)。そのほかにも米倉涼子らと浮名を流し、「平成の火野正平」と呼ばれるほどのお盛んぶり。多少のお遊びは甲斐性とされる歌舞伎界だが、その環境に慢心して増長に歯止めが利かなくなったのか、2010年11月、関東連合・元リーダー男性との間で暴力事件を起こしてしまう。
 左頬の陥没骨折はじめ、全身に大ケガを負わされた海老蔵は司法上では被害者となったが、「加害者の知人をいきなり殴った」「灰皿でテキーラを飲ませようとした」など海老蔵側がそのきっかけを作ったと見る向きが多数。事実、裁判所も「犯行を誘引したことも否定できない」と海老蔵の落ち度を認めている。暴行で受けた顔面の傷は整復手術によってきれいになったが、「関東連合と揉めごとを起こした」というスネの傷はいまだ癒えていない。
 最近は、『めちゃイケ』などバラエティ番組の汚れ仕事で好感度の回復も狙っているようだが、関東連合との事件というダークなイメージはなかなか払拭できないだろう。

(文・編集部)

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